ニコンFEのカメラ修理

今日は「パラシュートの日」だそうですよ。
1797年のこの日にフランスのパリ公園で
アンドレ=ジャック・ガルヌランという方が
高度8000フィート(約900m)の熱気球から飛び降りたそうです。
その際に直径約7mの布製の傘のようなものと一緒に飛び降り
これが世界初のパラシュートによる降下となりました。
着陸時に衝撃があったものの当人は無傷だったそうです。
パラシュートですか…要はスカイダイビングですよねぇ
十数年前の会社員時代に
メーカー主催の報奨旅行で行ったグアムだかサイパンだかで
スカイダイビングに行こうとしたことがあったなぁ
その時はたまたま定員オーバーで予約が取れなくて
「まぁ、いっか」くらいであきらめたのだけど…
今なら余計なリスクを背負いこむことは極力避けるので
間違いなく行かないな…(笑
割と怖がりなのにそういうのに行きたがるところがありましたが
もはやそういう妙な好奇心はなくなりました…
今は飛行機ですら乗りたくないですものね…(苦笑)
まぁあまりそんなことを気にしていると
何もできなくなるのですが…

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
うーん、本当にここのことろ集中的にFEの依頼が入っていますね…
良いカメラなのは間違いないですし
同じ時代の他の同様のカメラに比べれば
かなりトラブルは少ないカメラではあるのですが
かなりの台数が売れているカメラでもあり
現存数も多いから当然、依頼数もある程度多いのはあたりまえですかね。
個人的にも非常に良いカメラだと思っていますし
一時期、結構使い込んだこともあります。
それほど厳密な難易度の高い露出が不要なときは
絞り優先オートでスピード感重視で撮影し
ややこしい露出や考えて撮りたいときは
ファインダー内情報で絞りやSS、露出計の値を確認しながら
じっくり撮ることができ
スクリーン交換が可能で
多重露光レバーも非常に使いやすい構造で
何でも一通りこれ1台でこなせてしまう万能型のカメラです。
キャッチコピーは「シンプルニコン」ですが
なかなか奥の深い1台だと思います。

お預かりしているFEは巻上が上手くできません。
巻上レバーで普通に巻き上げようとすると
巻き上げきった瞬間にバシャンとシャッターが切れてしまいます。
これはFE…というより縦走りシャッター機には
たまにあるトラブルで
ペンタックスME系とかでも同様の症状のトラブルがよくあります。
原因はシャッターや巻上というよりは
ミラー駆動部で何らかの原因で
ミラーチャージロックがかからにことが原因です。
巻上レバーで巻き上げることにより
フィルムのコマ送り、シャッター動かすためのバネのセット
ミラーを動かすためのバネのセットを同時に行い
セットされた状態でロックし
レリーズボタンが押されるまで保持するわけですが
そのロックがかからないために
巻き上げきった瞬間にミラーが作動しシャッターも作動してしまうわけです。
ロックのためのツメが動作不良でかからないわけですね。
動作不良の原因は油切れだったり
古い油や汚れが変質したものが駆動部が
動かないように付着しているためだと思います。
定番ですがシャッター。ミラー、巻上部の
動作部・駆動部の清掃及ぶ注油が必要な状態です。

かなり長い間仕舞い込まれていた個体のようで
傷みやキズ・スレは少ないのですが
先述した動作不良やカビや汚れがあちこちにある状態です。
付属しているレンズはAi50mmF1.4ですが
こちらもヘリコイドにムラがあり
レンズにカビもあるので本体が終わった後で
清掃整備を行います。
きちんと整備を行えば基本的には丈夫なカメラです。
また安心して当分使える状態になると思います。

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