今日は「東京タワー完成の日」だそうですよ。
1958(昭和33)年のこの日に
東京・芝公園に「東京タワー」が完成(竣工)し、完工式が行われました。
この日は「東京タワーの日」ともされています。
高さ333m(海抜高351m)で
フランス・パリのエッフェル塔の312mより21m高く
当時世界一の高さの建造物となりました。
63年前になるのですねぇ
スカイツリーができてもやはり東京のシンボルと言えば
「東京タワー」ですよね!
ライトアップも凝っていて美しいですし
あの端正な姿はスカイツリーより良いと思います。
実は2回しか展望台に上ったことないのですよねぇ(笑
前回ももう10年以上前だし…
そういえば昔はどこの家に行っても
1個くらいは東京タワーの置物があったような気がしますね
うちにも金色のピカピカなのがあったなぁ
なんか1個ほしいかも…(笑
そういえばユーミンの曲に
「手のひらの東京タワー」なんてのもあったな…懐かしい…
さてさて
本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系の後継機にあたる
機械制御シャッターの中級機です。
メンテナンスの比較的容易な機械式シャッター機と
巷では思われているので電子制御機のFEよりも
中古市場では人気が高いようですが
私のl個人的見解ではFEよりも修理の難しいカメラです。
確かにシャッター制御関係の電気的トラブルは
その機構上ありませんが
装備されているLED式の露出計は通常の指針式のように
ちまちまとした修理や調整はできず
露出計制御部が壊れると簡単に修理不可能になります。
静電気でショートさせただけで
簡単に致命的な破損に繋がりますので
分解時には細心の注意が必要です。
たまに素人分解品で露出計がダメになっている個体も見かけるので
中古品購入時には注意が必要です。
明るさ・設定に関わらず片側に振りきったままの露出計は
まず修理不可能かと思われます。
そして露出計以外にもややこしい糸連動も多く
分解整備にかなり手間のかかるカメラです。
それでも機械制御シャッターが魅力的なのはわかりますし
(電池不要なのはやはりいいですよねぇ)
基本的には丈夫なカメラなので
現在でも人気の高いことにはうなづけます。
お預かりしている「FM」は巻上ロックしたまま
どうにも動かない状態です。
FM/FE系でよくある巻上ロックの動作不良だろうなぁ…と
安易に予想していたのですが違いました(苦笑)
原因はシャッター羽根の汚れによる固着で
羽根が重なり合う部分で完全にぴったりくっついていて
シャッターが全く切れない状態になっていることが原因でした。
くっついてしまった原因は羽根に付着した粘着質の汚れです。
布幕シャッターの場合はシャッターが貼り付いてしまうことは
あまりないですが
(ゴム引きが溶解して貼り付くことが古いものだとありますが
そうなると完全に幕交換の対象となります)
金属羽根シャッターではよくあります。
シャッター羽根単体を触ったことがある方ならわかると思いますが
金属羽根シャッターは紙のように薄い金属板です。
そこにシャッターユニット内部で使われているゴムブッシュが
溶解して流れ出したりすると簡単に接着状態になってしまいます
またシャッター駆動部に使われいる油が流れ出してきても
今度は表面張力でくっつきます。
シャッター羽根は常に清潔でキレイな状態でないと
キチンと動けません。
なので通常使っている個体でも金属シャッター羽根に
不用意に触るのは厳禁です。
今回の修理とは全く違う話ですが
たまに何かの拍子で指を突っ込んでしまって
羽根が「クシャッ」となった個体をみかけることがありますが
そうなるともうシャッターユニットごと交換です。
で、ほとんどのカメラで既に交換用シャッターユニットは
手に入りません。取り扱いにはくれぐれもご注意くださいませ。
シャッターユニット全バラシで羽根1枚1枚を
キレイに清掃しました。
その上で再組立てして再調整を行っています。
現在は全く問題なくスムーズに動作しています。
その際に当然、巻上部、シャッター駆動部、ミラー駆動部
動作部は全て整備・清掃を行っています。
露出計も再調整しております。
もちろん内部モルトも含めてモルトは全て交換です。
FMらしい軽快な巻上を楽しめる状態になりました。
しっかり手を入れておけばそう簡単に壊れるカメラではありません
(露出計以外は)
ご依頼者様には改めて安心して使っていただきたいと思います。
↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。