キヤノン7のカメラ修理

今日は4月1日!新年度のスタートですね!
…とはいっても…もはやいい歳で
さらに個人事業主の私にとっては
あまり特別な日でも何でもなく(苦笑)
単に月初か~今月もがんばるか―!くらいだったりします…
記念日はさすがにたくさん制定されていますね。
見ていると何だか…お酒に関するものが多い気が…
「サントリー赤玉の日」、「黒ラベルの日」
「居酒屋で乾杯の日」、「ジャパニーズウイスキーの日」…
そんな中に…「携帯ストラップの日」なんてのが…
ガラケー全盛のころは携帯にストラップはセットでしたよねぇ(笑
これももはや懐かしいですねぇ
意味もなくでっかい尻尾のストラップ付けてたこともあったなぁ
(かなり若い頃の話です…)
ストラップに加えてアンテナの先にもいろいろ付けてた気が…
いつのまにかアンテナ自体がなくなりましたものねぇ…
ケータイ使うときには
まずさっとアンテナ出して…という動作自体が
もはや懐かしい…(笑

さてさて

本日は「キヤノン7」のカメラ修理を行っています。
レンズ交換式のレンジファインダー機の分野で
その地位を確立してたキヤノンの集大成ともいえるモデルです。
この「7」とマイナーチェンジ版の「7S」で
キヤノンもこのジャンルからは手を引くこととなります。
「7」は1961年、「7S」は1965年の発売ですが
世の中は既に一眼レフへの移行が進んでいて
「7S」の出た1965年にはいわゆる高級レンジファインダー機を
手がけていたのはキヤノンのみとなっていました。
しかしながら「7」は発売時に
まだまだこの分野のレンジファインダー機には
根強い人気があり国産メーカーとしては第一人者のキヤノンとしては
かなり力の入ったカメラです。
レンズ交換の制約が少ない一眼レフに対抗して
35/50/85+100/135mmのパララックス補正機能付き
等倍採光ブライトフレームを搭載し
セレン光電池を使用する露出計も装備しています。
キヤノンらしい使用感の良さは健在です。
このモデルからモデル名もローマ数字ではなく
アラビア数字になりました。
非常に良くできた完成度の高いカメラであることに
間違いはありませんが
このあたりに注力しなくてはならなかったため
キヤノンは一眼レフへの移行へはかなり出遅れることとなります。

お預かりしている「7」はかなり長い間
使われずに仕舞い込まれていたものと思われます。
心配されるセレンは何とか生きていて
それなりの値を示すことができそうです。
しかしながらファインダーはかなり曇っていて
各部の動きも悪い状態です。
シャッターは高速1/1000は全く開かず
1/500は何とか開きますが精度的にはかなり問題のある状態です。
巻上も油切れで感触が悪く
スローガバナも粘っています。
フィルム感度設定も固着していて設定ができません。
やはり全体的に整備が必要な状態です。


整備性は非常に良いカメラです。
ただ知識がないと上カバーを開ける際にちょっと苦労するかもしれません。
露出計が加わったこともあり上カバー内側部は
かなりぎっしりと詰め込まれている印象です。
横走りシャッター部はバルナックコピー時代から
煮詰められてきた部分なので非常に完成度の高い造りになっています。
しかしながら…眠っていた年数が長いこともありますが
各部のカビと錆、そして固着がなかなか酷い状態です。
ひとつひとつ動きを確認しながら
慎重に整備を進めていきます。

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