キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「趣味の日」だそうですよ。
「し(4)ゅみ(3)」(趣味)と読む語呂合わせからだそうです。
私が仕事として扱っているカメラもそうですし
それを使って撮る写真もそうですし
他にもクルマ・バイク、模型、旅行、料理、グルメ
スポーツ、音楽、楽器…趣味なんて
数えきれないジャンルの中からよりどりみどりですし
お金のかかるもの、手間のかかるもの、いろいろありますが
誰にでも何かしら合うものがあると思います。
どんな趣味にしても趣味を楽しめる環境が持てるってことは
それだけ人生に少しでも余裕がある…ということだとも
思えるので趣味の持てる毎日には感謝ですね!

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
「キヤノンAシリーズ」の最初の1台であり
全てのAシリーズの基本形になるカメラです。
「AE」というといわゆる自動露出の
”Automatic Exposure Control”の略を連想してしまいますが
「AE-1」の「AE」は
”Total Automatic System by Electronic SLR Camera”の意味を持ち
「1」は 電子式カメラの頂点を表すものだそうです。
キヤノンAシリーズ開発は
電子、精密機械、光学、コンピュータの技術を統合した
100名ほどの大きなプロジェクトとしてスタートしたそうです。
社内では「新機種X開発計画」と呼ばれていたそうです。
そうしてプロジェクトスタートから2年3ヶ月後の
1976年に「AE-1」がデビューしました。
世界初のマイクロコンピュータ搭載カメラとしても話題となり
その高性能と低コストを両立させた優れた性能で
当然のごとく大ヒット商品となりました。
そのため現存する個体数は当然多く
電子制御機ということで
メンテナンス的に敬遠されることも多いと思われますが
電子回路は意外と丈夫で電池による腐食や
妙な分解品、水没品・ショック品でない限り
致命的なトラブルを抱えているものは少ないと思われます。
それよりも機械的トラブルである
Aシリーズ定番の「シャッター鳴き」や
機械的動作不良が原因のオート不良やSS不良のほうが
トラブルとして圧倒的に多いと思われます。
ただし、抵抗等の劣化が原因かと思われる
露出計やオートの精度不良を抱えている個体は多く
調整で何とかなる範囲のものが多いですが
あまり酷いものだと調整不可能なものもたまに確認できます。

お預かりしているAE-1も定番の「シャッター鳴き」はないのですが
やはり機械的動作不良が原因のSS不良やオート不良を抱えており
加えて先述した電子部品劣化が原因かと思われる
露出計の精度不良も見られます。
ただ今回は調整で十分対応できる範囲に留まっています。

当時の最新技術を結集したカメラということもあり
上カバーを外すとプリズムはフレキで覆われ
数多くの接点や電子部品が配置されています。
それでもまだシャッタスピードダイヤルからの連動は
糸連動だったりとアナログ的部分も意外と残っています。
ファインダー清掃するだけでもフレキをある程度外す必要があり
手軽に分解できるカメラではありませんが
ある程度フレキを外してしまえば
ミラーボックスの分離等は比較的簡単にでき
やはり整備性もよく考えられていると思います。
ただしIC等が搭載されているカメラなので
静電気は大敵です。
場合によっては1発で何もかも修復不能になってしまいます。
やはり分解整備にはかなり気を遣うカメラです。
これから集中して本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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