ペンタックスSLのカメラ修理

今日は「13日の金曜日」でおまけに仏滅です(苦笑)
天気もぐずついていますし何だかイヤな感じですねぇ…
ちなみに「13日の金曜日」は今年は本日だけだそうです。
まぁいうほど気にしてはいませんがネタとして…(笑
それは置いておいて今日は「カクテルの日」だそうです。
若い頃はショットバーにもよく行ったし
それなりにカクテルの種類や作り方もいろいろ覚えていましたが
今や日本酒と焼酎しか飲まないし忘れちゃいましたね(笑
でもロングカクテルは飲みやすいものや甘いものも多くて
食後のデザート代わりに1杯なんてのはいいかもしれません。
自宅で自分でいろいろ作ってみるのも楽しいですし
たまには雰囲気のいいバーでプロに作ってもらったものを
じっくり味わうのもいいですよねぇ…
まぁでも今夜も安焼酎のロックでいいかな(笑

さてさて

本日は「ペンタックスSL」のカメラ修理を行っています。
数日前にも「SL」の修理を行ったので
少々説明もダブりますが
大ヒットモデルSPから露出計を省いたモデルです。
M42マウントの為、少々手間のかかる「絞込測光」とはいえ
当時のSPの「TTL露出計内蔵」は最先端の機能でした。
でも露出計に限らずこういう新機能が搭載されると
実績の面や耐久性の面で「そんなものはまだいらない」と考える層が
ある程度、出てくるのは事実で
内蔵露出計搭載機の出始めにもそんな声がそれなりにあったようです。
で、そんなユーザーの要望の応える形で
露出計の省かれた「SL」の登場になったわけですね。
ペンタックス機に限らず各メーカー同様の立ち位置のモデルは存在しています。
キヤノンだと「FP」、ニコンだと「ニコマートFS」とかですね。
機械制御シャッター機で露出計非搭載だと
電池が全く必要ないカメラとなります。
当時のことは置いておいて
現在だと露出計はスマホアプリとかのほうが
当時の内蔵露出計よりも使いやすい面もありますので
カメラ側の電池に全く気を使わなくても良い
こういうカメラが良いと考えるのもアリだと思います。
私も露出計代わり兼メモ写真用のコンデジを常に持ち歩くのので
(これも最近スマホに移行試験中)
フィルムカメラ側には露出計なくても全く問題ないのですよね…

お預かりしている「SL」は
まずは「SP」同様、定番のプリズム腐食です。
プリズムを遮光材でぐるっと取り囲むのは
SP以降、次期Kシリーズも含めてペンタックスの手法ですが
これの加水分解が原因で
プリズム側の蒸着を容赦なく剥離させてしまいます。
SP系の場合はこれが出ると
ファインダー内中央少し下、横方向に黒い帯が出てきます。
こうなるともはやプリズム再蒸着か交換しか手段がございません
当店ではプリズムの再蒸着は行っていないので
中古良品のプリズムと交換することで対応します。
それ以外にもこれも定番ですが
たまにミラーアップしたまま固着してしまうことがあるようです。
シャッタースピードの精度も出ていませんので
シャッター幕走行不良を原因とするミラーアップだと思われます。

もともと整備性の良いSPから露出計を省略しているので
整備性はさらに良くなります。
これが昨日紹介のSPFとかだと
かなり露出計周りがややこしくなるのですが…
SPで実績の十分ある機械制御シャッターなので
信頼性も高く良い造りをしています。
ただしさすがに製造から50年経過しているカメラです。
いたるところに古い汚れや油
さらにファインダー周りに多用されているモルトの屑が
入り込んでいるのでしっかり清掃整備を行う必要があります。
スムーズに動くようにしてやれば
新品にはなりませんが実用十分な動きを取り戻せるカメラです。
今回もこれからしっかり整備を行っていきます。

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