今日は「マウスの誕生日」だそうですよ。
ここでいうマウスは実際に生きている動物のマウスではなく
トムとジェリーのジェリーでもなく
パソコンで使う「マウス」のことだそうです。
1968(昭和43)年12月9日に
アメリカの発明家で「ITの父」ダグラス・エンゲルバートにより
マウスやウインドウ、ハイパーテキストなど
後のPCやインターネットの歴史の出発点ともなる
デモンストレーションが行われたことに由来しているそうです。
マウスの普及ってwin3.1あたりからですかね?
日本では1993年頃ですねぇ
この頃からパソコンにおけるGUI 機能が強化されて
今の形に近くなったのですよねぇ
もう随分昔のような気が…
まだまだPCの世界ではマウスは必須ですが
スマホやタブレットにタッチパネルが当たり前になったように
そのうちマウスも「昔はそんなもの付いてたねー」なんてことになるのかな…
ノートPCとかのポインティングデバイスもいま一つでしたし
まだ当分は大丈夫な気がしますが…
使われる道具…特にインターフェイス系のものは
時代ととともに変わっていきますよねぇ
いい歳になってくると
昔ながらのモノに固執したくなるのですが…(苦笑)
あ、でもマウスでできる操作の多くは
ショートカットキーを多用したほうが
慣れると早いし簡単なのですが…
さてさて
本日は「オリンパスペンD」のカメラ修理を行っています。
「ペンD」の「D」は「デラックス」の頭文字です。
このあたりももはや時代を感じますね…
ペンシリーズはまず1959年に無印の「ペン」が発売され
その後、高級版の「ペンS」が追加となりました。
そして1962年に最高級版といえる「ペンD」がさらに追加となります。
Fズイコー3.2cmF1.9の大口径レンズを搭載し
シャッターユニットはコパルXで最高速は1/500
さらにセレン光電池使用の露出計まで搭載します。
この時代としてはハーフ判のみならず
レンズ固定式カメラとしては最上級の装備です。
ハーフカメラなのでさすがにピントは目測ですが
35mm判であればこれに距離計があればいわゆるフル装備ですね。
マニュアル系のペンとしては正に最上級のグレードになります。
その後、受光体はCdSに変更され「ペンD2・D3」へと
モデルも変遷しますが
セレン劣化の心配があるとはいえ電池不要の初代ペンDは
やはり魅力的なカメラです。
セレン光電池の劣化が心配…と書きましたが
今回お預かりのペンDは若干オーバー気味ではありますが
実用的には全く問題のないレベルです。
調整できる範囲も狭い上に
固体によっては全く起電できないモノも多いので
やはりここが一番のウィークポイントだと思います。
ただし、ペンDの場合はボディ側と全く連動がなく
露出計に表示されるLV値を読んで
絞り・SSリング連動のボディ側LV値を合わせる方式なので
露出計がダメならば外部露出計を使えば
ボディ本体側の機能には全く問題がないのは良いところです。
ただせっかく付いていてボディ上面に大きな表示窓がある
露出計が使えないとちょっと寂しいですよね(苦笑)
いずれにせよ今回はその心配はしなくて良さそうです。
ただ今回のペンDはおそらくかなり長い間
使われずに仕舞い込まれていたものらしく
レンズやファインダーのカビ、外装の汚れ
シャッター、絞り羽根の動き等々
全体的にかなり問題も多い個体です。
致命的な破損個所とかはないものの
全体的に一通り整備を行い
リフレッシュしてやらないと快適には使えそうにない状態です。
もちろんモルトも全滅です。
ペンDに限らず底板を取り外すタイプのペンは
蓋側底部のモルトが劣化するとすぐに光線漏れを起こすので
今回の個体も普通には撮影できない状態と思われます。
これだけいろいろ汚れていると
ある意味やりがいがありますね!
でも凹みや大きなキズはないのです。
キレイに仕上げればかなり良い状態になるのではと思います。
まずは取り掛かったばかりですが
機械的な部分やレンズからしっかり清掃・調整を行っていきます。
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