ミノルタオートコードLのカメラ修理

今日は「スイートピーの日」だそうですよ。
日付の由来はこの時期が一年でいちばん香りが豊かで
きれいに輝くことと、
スイートピーの花弁が左右対称で
3種類の花びら(旗弁、翼弁、舟弁)からなり
それぞれ1枚、2枚、1枚あることから「121」の1月21日としたそうです。
あの独特の花びらが特徴的ですよね。
春の花のイメージが強いですが
早春の花なのですね。
そして何と言っても世代ど真ん中な私にとっては
スイートピーというと
松田聖子さんの「赤いスイートピー」を思わず口ずさんでしまいますね。
この曲のおかげで当時スイートピーの認知度も
一気に高まったそうです。大ヒットしましたものね。
ちなみに由来とは直接関係ないそうですが
この曲は1982年(昭和57年)1月21日にリリースされており
「スイートピーの日」と一致しています。
赤系のスイートピーもいいですが
やはりピンクがスイートピーらしいかなぁ…

さてさて

本日は「ミノルタオートコードL」のカメラ修理を行っています。
国産二眼レフ最高峰とも言えるオートコードの前期型に
セレン光電池使用の露出計が装備されたカメラです。
発売は最初のオートコードと同じく1955年ですが
「L」は前期型の1ヶ月ほど後に追加発売されているようです。
違いは露出計だけではなく
無印の前期型はシャッターユニットがシチズンMXVで
シャッター最高速は1/400ですが
「L」はセイコーシャラピッド(後にセイコーシャMX)を搭載し
最高速は1/500となっています。
ただ他のカメラでもそうですがこの時期のセイコーシャの1/500は
別バネを使った少々強引な構造なので
通常でも1/500にセットするのは重いですし
巻き上げた後だと半端なく重くなり
各部に負荷がかかるのでチャージ後に1/500セットするのは厳禁です。
余談ですが私が祖父から引き継いで個人的に持っていて
今も使っているオートコードも「L」で
セイコーシャラピッド搭載モデルです。

お預かりしている「オートコードL」はセイコーシャMX搭載モデルです。
レンズシャッターでは定番のシャッター羽根の粘りが発生していて
シャッターを切ると設定SSに関わらず
ゆっくり羽根が開いて閉じていきます。
さすがにこれでは全ての写真が真っ白になると思われます。
一度シャッターを切るとしばらくは一見普通に切れるようになるのですが
5分も間を開けると再びゆっくり羽根が開閉します。
実際の撮影では連射することなんてほとんどないでしょうから
やはり全てのコマで粘りが出てしまうと思います。
セレン光電池に関しては劣化していると残念ながら修理不能ですが
測定してみると実際に屋外で使う場合に多い
LV15~LV10の範囲では+1段オーバーという感じです。
一定にズレているのでASA感度設定を1段アンダーにしておけば
(実際使うフィルム感度が100ならば200にセットする)
ほぼ適正露出が得られると思います。
ここは使い手の方で臨機応変に対応するしかないですが
+1段くらいなら実用としては問題ないと思います。
他、フィルム面のピントに問題はないのですが
ファインダー上のピントが少しズレているようなので
(スクリーンの位置の問題)
調整を行って問題ない精度にしていきます。
まだ現状を確認しただけの段階なので
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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