コニカⅡのカメラ修理

今日は「書道の日・習字の日」だそうですよ。
「11」と「02」で
「いい(11)もじ(02)」(いい文字)と読む語呂合わせからだそうです。
私はあまり字がキレイなほうではないですが
キレイな字が書ける人っていいですよねぇ
性格の几帳面さや丁寧さが感じられるような気がします。
ただ現在は昔ほど「字を書く」機会は少なくなってしまいましたが…
習字と言えば小学校2年生から小学校卒業までは
週に1回、近所に習いにいっていました。
通っている友達も多くいて楽しいことも多かったですが
しんどい面もありました。
…というのも私、左利きなのですが
習字教室では右で書くように指導されていたのですね。
入ってから1年くらいは硬筆で2年目からは毛筆で…
まぁ結論から言うと少し遅すぎたようで
全く矯正できなかったのですが…(苦笑)特に硬筆!
ひじを浮かせて書く毛筆(大筆)は慣れもあって
右で書くのも苦にならなくなったのですが
腕をおいて細かく書く硬筆や小筆は右だと超下手くそで
かなり当時も苦労しました…(笑
小学校卒業と同時にその習字教室はやめたのですが
中学校に入ると今度は学校で毛筆があるのですね。
そこでは左右どっちで書こうと自由だったのですが
その頃には大筆は右で小筆は左で書く変則になっていました。
小筆(大体半紙の左側に名前を書く)は
左のほうが肘も着きやすくて楽なんですよね。
昨年、何を思い立ったか筆ペンで少し字の練習(もちろん左で)をしましたが
まぁ普段から頻繁に書かないとダメですね。壊滅的でした…(苦笑)

さてさて

本日は「コニカⅡ」のカメラ修理を行っています。
1951年発売のカメラです。
一般向けコニカブランド初のカメラ「Ⅰ」の後継機です。
搭載されるレンズはヘキサノン50mmF2.8で
ダブルヘリコイドを搭載し、無限遠から
さらに鏡胴を縮めてレンズを格納できます。
一種の沈胴式なのですが縮められるのは少しなので
「格納」とまでは言えないかもしれません。
シャッターユニットはコニラピッドSを搭載し
B・1s~1/500をカバーします。
シャッターユニットのチャージレバーを引き上げて
シャッターチャージするのは「Ⅰ」と同様ですが
レリーズはボディ側のレリーズボタンでできるようになりました。
このレリーズボタンはフィルムを巻き上げないと
レリーズロックが解除されないのでここで二重露光防止となっています。
意図的に二重露光を行いたい場合はシャッターユニットの
レリーズレバーを直接操作して対応します。
それでもいわゆる「セルフコッキング」は
次の「Ⅲ」での搭載で「Ⅱ」ではボディ側に
レリーズボタン搭載はされましたが
フィルム巻上とシャッターチャージはそれぞれ別に操作が必要です。
フィルム巻上も巻き戻しもまだノブ操作です。
そういった手間が少し必要なのは魅力でもあるのですが
個人的には巻き戻しだけはクランク式が圧倒的に良いですね。
ノブの巻き戻しはさすがに手間で力が必要なだけのような気もします。

お預かりしている「Ⅱ」は全体的に
操作系および駆動部分の動きが良くないようです。
ご依頼者様からはSSリングの1/500への移動が重い…というご指摘を
いただいていますがもともとコニラピッドSの1/500は
セイコーシャラピッド等と同様に1/500専用の別バネを
駆動する必要があるので1/500への入りは少し重く
チャージしている状態だと他SSから1/500へは入れません。
ただ、言われるのもごもっともでリリース状態なのに少し重すぎる…ことと
全体的にSSリングの動きがかなり重いようです。
絞りリングもかなり重めです。
加えてチャージレバーも重いです。
操作系全てが積年の汚れ等の影響で重いようです。
加えてスローガバナは1秒、1/2秒時には完全に固着で
1/4以下でもかなり粘って重々しく動作しています。
シャッター羽根にはめだった粘りはありませんが絞り羽根は少し粘り気味です。
そしてファインダーはかなり汚れていて見えも良くない状態です。
やはり全体的に動きを本来の状態にする整備が必要です。

本格的分解整備に取り掛かる前に
スローガバナの動きもそうですが全体的にシャッターユニットの
動きをチェックしておきます。
SSリングとの連動部の動きも確認するのですが
やはり全体的に各部品の動きは悪いようです。
SSリングの重さの原因もやはり汚れによるもののようです。
微妙なリング変形とかではなくて一安心です。
ある程度現状の確認もできてどう整備・修理していくかの
イメージもしっかりできたのでこれから
本格的に分解整備に取りかります。
まずはシャッターユニットを降ろるところから始めていきます。

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