このブログを始めてから
そろそろ丸8年になるのですが
毎年思いますがこの11月27日って記念日の少ない日なのですね。
そして毎年「組立家具の日」であることを
お伝えしているような気がします(笑
ここでいう「組立家具」とは
1970年代~80年代にかけて大ヒットした
「カラーボックス」のことです。
カラフルな色の合板製3段ボックスですね!
私の部屋にも昔、何個かありました。
…というか誰の部屋に遊びに行っても
カラーボックスがひとつくらいは必ずあったような気がします。
それほど大ヒットした商品です。懐かしいですね。
赤とか黄色・オレンジのカラーボックスを今更手に入れて
部屋を70年代頃の昭和レトロ風にしたいなぁ…なんて考えてしまいます(笑
さてさて
本日は「ミノルタユニオマットⅢ」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラです。
この時代のミノルタはレンズ一体型のコンパクトカメラを
(時代的にそれほど実際はコンパクトではないですが)
いろいろなシリーズで発売していた時期です。
ユニオマットシリーズはいずれもシャッターユニットに
シャッター羽根が絞り羽根を兼用するプログラムシャッター
「シチズンオプチパーユニ」を搭載し
露出計指針に手動で連動するLV指針を合わせ
プログラムシャッターでSS・絞りの組み合わせは
カメラに任せて撮影するというカメラです。
あくまで露出設定自体は手動で露出計に合わせるので
「プログラムオート」ではありません。
「シチズンオプチパーユニ」はSS最高速は
レンズシャッター機では珍しい1/1000でしたが
ユニオマットはそれほど大口径のレンズを搭載しているわけでもなく
当時はそれほど超高感度なフィルムもなかったため
1/1000の出番はそれほどなかったのではないかと思われます。
しかしながら先に発売されていた「Aシリーズ」や
同時代の「ハイマチック」とも異なるアプローチのカメラで
なかなか面白い存在のカメラだと思います。
ユニオマットⅢは洗練光電池を鏡胴内にサークル上に配置する
「サークルアイ」となり「Ⅰ」や「Ⅱ」とは
大きく仕様が変更されたモデルです。
それでも45mmF2.8のロッコールレンズやシャッターユニットは
共通ですので基本的なスペックはそのままに
より使いやすい進化を遂げたモデルだと思います。
お預かりしている「ユニオマットⅢ」は
長い間使われずにしまい込まれていたモノだと思われますが
シャッターはそれなりに作動しており
心配されるセレンの起電状態も良いようです。
しかしながら鏡胴はどこかネジが緩んでいるのか大きなガタがあり
加えてレンズ・ファインダーには相当なカビが発生しており
かなり曇ってしまっている状態です。
さすがにこのままではかなり写真に影響が出ますし
ファインダーも曇りの上に二重像のズレもあり
とてもまともにピント合わせなどできない状態です。
やはり全体的に整備調整が必要な状態ですが
致命的な破損個所等はございませんので
きっちり整備を行えば本来の性能を発揮できる状態になりそうです。
この時代のコンパクトカメラは
大柄なおかげもあり内部には余裕があり
整備性は非常に良好です。
露出設定LVリングからの露出計指針連動も
ミノルチナS等の電気的な抵抗で連動するのではなく
機械的な連動で追針式なのも
経年劣化の影響がなく非常に魅力です。
積年の汚れ等で機械的に動きの悪い部分や
レンズ・ファインダー等の汚れはなかなか厄介な状態ですが
そのあたりは丁寧に作業していけば
問題ない状態に仕上げられそうです。
気持ちよく撮影に使っていただけるように整備調整を進めていきます。
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