ペンタックスSVのカメラ修理

今日は「いい風呂の日」だそうですよ。
日付は「いい(11)ふろ(26)」(いい風呂)と読む語呂合わせからです。
季節的にも温かい湯船にゆっくり浸かりたくなる季節ですね!
私も以前は温泉もめちゃくちゃ好きでしたし
冬場は毎日のように近所の銭湯に通っていたのですが
3年前の脳梗塞の後遺症で右半身が温痛覚麻痺になってしまい
湯船に入っても違和感ばかりだったのです(苦笑)
右半身にお湯の存在を全く感じなくて空の湯船に入っている感覚です
左半身は普通なのですが…
でも昨年あたりに試しに銭湯に行ってみたら
温度を普通に感じる…まではいたらないものの
お湯の存在は少し感じれるようになって
多少は気持ちよく入れたのです!
日頃のシャワーの感じでもまだまだ鈍いのですが
以前よりは温度を右半身でも少し感じるので
今年は冷え込む日にまた銭湯であったまってきたいと思います!
冷え切った体を湯船でゆっくりあっためるあの感覚は気持ちいいですよねぇ
またそうして温めた身体はしばらく冷えないから
気持ちよく眠りにつけるのですよねぇ…
今日も都内は朝から冷たい雨で冷え込んでいますが
あたたかいお湯につかるにはもってこいの日になると思います!

さてさて

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
TTL露出計内臓となる「SP」より前の
いわゆる「アサヒペンタックス系」のカメラとしては
最終モデルにあたります。
(SVのすぐあとに「S2スーパー」も登場しますが
これはSVのセルフタイマーを省略したモデルです)
前モデルの「S3」で「完全自動絞り」を実現していますが
「SV」ではその「S3」をベースにセルフタイマーを装備し
自動復元式のフィルムカウンターを搭載したモデルです。
露出計こそ内蔵しないもののいわゆる「マニュアルカメラ」としては
一通りの機能を装備して後の新しいフィルムカメラと比べても
普通に違和感なく操作できるようになったカメラと言えると思います。
機構的にもシンプルで整備性も非常に良いカメラです。
ただし「アサヒペンタックス(AP)」からこの「SV」までのカメラは
現存するもので未整備のモノはほぼ間違いなく
シャッター幕が劣化・硬化しておりシャッター幕交換が前提の修理となります。

お預かりしている「SV」もシャッターを切ってみると
後幕が走りきらず途中で止まってしまうような状態です。
当然、シャッターは少し開いたままでミラーアップのまま止まります。
この状態から巻き上げれば普通にチャージ状態には復帰します。
「アサヒペンタックス系」でこの症状が出ていると
幕の硬化のために幕の走行不良が起きている場合がほとんどなのですが
今回の「SV」は幕が見えている部分を確認する限りは
幕にしなやかさもあり幕自体には全く問題ない様子です。
見えないな部分がこのままでは確認できないので
分解しながら確認していきます。

ここからさらに分解を進めてまずは幕委の全貌が確認できる状態で
動きをチェックしていきます。
やはり以前に一通りの分解整備がされている個体と見られ
シャッター幕も交換されている個体かと思われます。
とはいえおそらく数十年前の話だとは思います。
プリズムも交換されているものと見られ
年代の割には新しいタイプのプリズムが鎮座しています。
今回の「SV」はここ数十年はまともに動かされていないものだと思われますが
今回の幕走行不良の原因は積年の汚れ等による
幕軸の動作不良のようです。幕自体には大きな問題はなさそうです。
もちろんシャッター幕交換の必要もございません。
幕軸の清掃注油を行った結果、細かい精度はさらに調整しますが
普通にシャッターは一通り動作するようになりました。
未整備のSVは巻上の妙に重いモノも多く見かけますが
本来は非常に軽快な動作で撮影のできるカメラです。
さらに駆動部の整備を進めて気持ちよく使える状態に
仕上げていきたいと思います。

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