オリンパスペンEE-2のカメラ修理

今日は「テレホンカードの日」だそうですよ。
1982(昭和57)年のこの日に
日本電信電話公社(電電公社、現:NTT)により
東京・数寄屋橋公園に磁気テレホンカード対応の
公衆電話の1号機が設置されたことに由来しています。
また、同月にテレホンカードが同社により発行・発売が開始されています。
懐かしいですねぇ…テレフォンカード…
いろいろな図柄のモノが発売されているので
ちょっと珍しいものはオークション等でそれなりの値段で
売られていたりもします。
テレフォンカード登場の10年前には
100円硬貨の利用できる黄色の公衆電話機が設置され始めていて
これが近所の電話ボックスにあったので馴染み深いかな…
ただ、この100円対応の公衆電話、おつりは出ないのですね。
だから中学生の頃、10円玉1枚と100円玉1枚握りしめて
この公衆電話によく電話を掛けにいってました(笑
もちろん家で話しにくいことも話せるから公衆電話使うのですが
相手方の本人が出れなくて電話がすぐに終わった場合を想定して
まず10円玉でかけるのですね。
そして本人が出て長く話せそうだったら100円投入!
電話1本になかなか苦労してましたねぇ(笑)楽しかったですが…

さてさて

本日は「オリンパスペンEE-2」のカメラ修理を行っています。
フルマニュアルの無印ペンやペンS、ペンDも
人気が高く修理依頼も多いですが
やはりペンといえばEEシリーズが一番人気ですね。
小さく気軽に持ち歩けるハーフカメラだからこそ
より気軽に簡単に撮影できるほうが良い…という考えもあると思われます。
「ペンEEシリーズ」はセレン光電池使用の露出計を搭載し
連動してプログラムオートで露出を制御します。
ピントは2.5mの固定焦点です。
昨日のブログのオートハーフのように自動巻上まではありませんが
それでもフィルム装填して巻き上げたら
あとは構えてレリーズするだけの簡単操作です。
今回の「EE-2」は1968年発売の「EE」としては2代目のモデルで
初代EEと比べるとホットシューが追加になり
フィルムカウンターは自動復元式、
裏ブタは取り外し式から丁番式に変更されています。
基本的スペックはそのままによる使い勝手の良さが進化しています。

お預かりしている「ペンEE-2」は
ご依頼者様が入手されてから既に10年以上使い続けられているものです。
動き自体はそれほど悪くないと思われますが
露出が不安定な気がすることと光漏れが起こることがあるとのことで
点検整備一式でお預かりしています。

セレン光電池の状態は非常に良く
光の強さに応じてしっかり起電します。
ただし露出計の動きが少し悪い部分があることと
指針挟み込み部分との干渉部に少々問題があり
ここが光の強さの場合によっては
露出計挙動不安定の原因になっているのかと思われます。
詳しく書くと非常に長くなるので割愛しますが
構造上、多少は出るものと思われますができる限りの調整で対処します。
加えて精度的にも多少ズレがあるのでそこも調整を行います。
モルトは劣化までには達してはいませんが
さすがにかなりくたびれている状態で
交換には良いタイミングかと思われます。
あまりこの状態で使い続けると光線漏れの頻度は上がるでしょうし
今度は劣化が始まって余計なトラブルを招く可能性もでてきます。
モルトを使用しているカメラは
やはりより定期的に点検交換が必要です。
他、レンズ、ファインダー清掃等も含め一通りの整備を行います。

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