ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は言わずと知れた「七夕」ですねぇ
記念日も七夕関連のものが数多く制定されています。
そんな中、七夕と関係なく
「冷やし中華の日」が制定されています。
日付はこの日が二十四節気の「小暑」となることが多く
(今年の「小暑」は7月6日でした)
夏らしい暑さが始まり
冷やし中華がおいしい季節であることからだそうです。
「夏らしい」どころか今日もむちゃくちゃ暑いですけどね…
現代風の冷やし中華の原型は五色涼拌麺(五目冷やしそば)として
東京神田神保町のお店が発祥とされています。
「冷やし中華」とはちょっと異なるのですが
私の生まれ故郷・呉には「呉冷麺」と言われる名物があって
甘酸っぱいスープに平打ち麺
きゅうり・チャーシュー・ゆで卵・海老がトッピングされています。
ぱっと見、冷やし中華なのですが味は全く異なり
甘みと辛みの絶妙なバランスですごく美味しいのです。
私が生まれる前から存在しますが
高校生の頃に週に何度も学校の帰りに友達と食べに寄っていました。
あの頃の思い出の味でもありますね。
当時の「呉冷麺」発祥のお店はその後、近所に移転してキレイになり
今ではいつも行列ができるようなお店になっています。
気軽にパッといって軽くさっと食べるものだと思っているので
並んでまで食べようとは思いませんが
お盆はどこかのお店で「呉冷麺」も堪能してきます!
(毎度恒例のふるさとの味、呉の細うどんも食べなくては…)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
このカメラの修理依頼も多いですね。
当時のフラッグシップである「F2」のボディに
露出計内臓の「フォトミックファインダーDP-1」を
組み合わせたモデルです。
前モデルの「F」では「フォトミック」はあくまで
オプション的扱いで電池室もファインダー側にあり
「とってつけた感」がかなりありました。
「F2」では開発当初から「フォトミックファインダー装着」が
標準の形として設計が行われいて
電池室もボディ側に移動し、デザインもかなり一体感のあるものになっています。
それでも露出計レスのアイレベルに比べると
少々頭でっかち感はありますが反対に当時のニコンの
無骨さが出て個人的には好きなデザインです。
フォトミックファインダーは露出計内臓が一番の特徴ですが
加えてファインダー内に絞り値・設定SSが表示されるようになり
使いやすさでもかなりの便利さがあると思います。
絞り値の視認性に関してはAi化され直読式となったフォトミックAより
非Aiの無印フォトミックのほうが良好です。

お預かりしている「F2フォトミック」は
まず露出計が少々不安定なこととBCボタンを押しても
指針が反応しない問題を抱えています。
いずれもSWや接点、摺動抵抗の汚れ等が原因と思われます。
そしてボディ側は高速シャッターの精度が出ておらず
1/2000はシャッターが作動していても実際は開いていない状態です。
先幕・後幕の幕速バランスが崩れてしまっています。
幕軸の汚れ等が原因で動かないほどではなくても
動作を妨げてしまっているものと思われます。

まだ現状を一通り確認している状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
「F2」は1/2000を実現するために幕速も
横走り機としてはかなり速めです。
当然ながらその幕速は本来通りのスムーズな幕軸の動きがないと
達成できません。非常に堅牢なカメラではありますが
やはり定期的なメンテナンスは必要かと思います。
その速い幕速のせいもあり「F2」のシャッター音は
「F」のまろやかさのある音とは異なり
非常にアタックの強い歯切れの良い音です。
基本的な構造は同じ形式をとるのですが
全くの新設計な「F2」はまた「F」とは違った魅力があります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。