オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「人間ドックの日」だそうですよ。
1954(昭和29)年7月12日、
国立東京第一病院(現:国立国際医療研究センター)で
初めて「人間ドック」が行われたことが由来となっています。
人間ドックの「ドック」は
船を修理・点検するための施設であるドック(dock)からきています。
健康診断にしろ人間ドックにしろ
病気の予防の観点から大事ですね。
今更ですが私も頭がいかれて以来、毎年1月に人間ドックを
受けるようにしています。
それ以前から糖尿病で定期通院しているので
ある程度は毎月チェックされているのですが
もう何が起きてもおかしくない年齢ですから
1年に1回くらいはチェックしておかなければいけませんね。
毎年なんだかんだと数項目引っかかって精密検査も行いますが
今のところ大きな問題は出てきていないようです。
それでも大きな病気は突然来たりするので
安心はできませんが…
深刻な問題になる前に見つけるための検査ですから
前日からいろいろ面倒だったり後日の精密検査で
貴重な休日をさらに潰れされたりしますが
こればかりはしかたないですね。
意外と予約が取りにくかったりするので
先週、大きな病院に定期通院に行った際に
来年の1月の予約もとってきました。
夏に予約して1月に人間ドック…というのがここ数年のパターンです。
機械も人間も定期的なチェックは必須ですよ。

さてさて

今日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
一昨日も「OM-1」の修理でしたが今日は別の個体です。
一時期やたらと初期モデル(M-1あるいは中身がほぼM-1のOM-1)ばかり
続いたこともあったのですが先日も今回も
MD対応後の中期の個体です。
初期モデルのほうが部品にコストがかかっていたりする部分もあるのですが
整備性も少しは良くて効率的な構造で
(基本的構造は同じですが細かな部分で)
部品強度的にも「少し」安心して取り組めるのは
中期以降のOM-1かと思っています。
軽量化のためもありますが内部に意外と樹脂部品が多く
それらが劣化している場合もあるので
分解にはかなり慎重さと丁寧さが求められるカメラです。
それででそうして整備され本来の動きをしているOM-1は
シャッター音も上品で巻上の感触も何とも心地よく
撮影している時点で気持ちよくなれてしまうカメラなので
現在でも人気が非常にあるのは納得です。

お預かりしている「OM-1」は
致命的に動かないわけではないものの
いくつかの問題を抱えた状態でやってきました。
まずモルト劣化が原因で光漏れが発生しているようです。
加えていつものことですが高速シャッターのバランスが崩れていて
1/1000は開ききらないことも多々あるようです。
開いていても空とかの写真を撮ると
写真の左右で明らかに露光差が出ている状態だと思われます。
低速シャッターはこれも定番でガバナに粘りがあって不安定です。
そして問題が起こることの多い露出計は
動作してはいるもののやたらと光に対して反応が鈍く
大幅にオーバーを指示するような状態です。
CdSそのものの劣化は考えづらいので
どこかで接触不良があるものと思われます。
機械的な動きや電気的な接触不良等
一通り全体の整備が必要な状態です。
巻上も少し引っかかるような感触があるようです。

まだ現状を確認して上下カバーを外しただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
先程も書きましたが軽量コンパクトさを実現するために
意外とデリケートというか繊細な部分の多いカメラです。
新品の頃、あるいはしっかり整備されていれば
程よいバランスで気持ちよく動作しますが
バランスが崩れたりどこかで動作不良が起きると
関連していろいろなところに
不具合が出やすいカメラでもあります。
それでも1回しっかり手を入れておけば
そうそう頻繁にトラブることはないカメラだと思います。
さすがに登場して50年以上経過するカメラなので
それ相応の扱いが必要ということですね。

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