ニコンFGのカメラ修理

今日は「マーガリンの日」だそうですよ。
マーガリンの生みの親であるフランス人の
イポリット・メージュ=ムーリエの誕生日に由来しているそうです。
高価なバターの代用品ということで
開発されたマーガリン
直接食べ比べれば確かにバターの良さは感じられますが
単体でトーストに塗って食べている分には
マーガリンで充分ですねぇ…というかマーガリン美味しいです。
ただ油脂の塊なのでつけ過ぎには注意ですね…
だいたい昔からパンにつけ過ぎる傾向があるのですが
たーっぷりマーガリンを塗ったトーストを
めちゃくちゃ食べたくなるときがあるのですよねぇ(笑
そういえば子供の頃からだな…
冬になるとストーブで給食のパンを焼いても良かったのですが
それに当時の銀紙に包まれた四角いマーガリンを
一口に一個塗りたくって周りの友達にマーガリンもらってたわ…(苦笑)
今、そんな食べ方したら確実に体調に異変をきたします…
マーガリンはラーマ派だったのですが生産終わってしまったので
今は普通にネオソフトです(笑

さてさて

本日は「ニコンFG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
当店で扱えるカメラとしては最新の類になります…
ベースは1980年委発売されたニコンEMで
絞り優先オート専用でエントリー機に割り切ったEMは
海外では好調だったのですが
これまでのニコンらしくないと国内ユーザーには不評で
急遽EMをベースにマニュアル露出、プログラムオートを追加し
フルスペック化されたカメラだと言われています。
プログラムオートは絞りを手動で最少絞りから変更すると
プログラムシフトと称してシャッター速度優先オート風に使えます
この機能のためにレンズ側のAi連動爪の動きを絞り段数に
ほぼ比例するよう改善したAi-Sニッコールレンズが投入されています。
それでも旧Aiニッコールレンズでもオート露出を可能とするため
ミラーアップ直前に絞り込み測光を行う
瞬間絞り込み測光も搭載されています。
そのあたりの機構もあってミラー駆動音が少々独特で
個人的にはこの「シャコン」という音がお気に入りだったりします(笑
しかし当時のニコンの生真面目さが垣間見える造りと機能です。
そのためにかなりややこしいカメラになってしまいましたが…

お預かりしている「FG」がご依頼者様が
長らく使い続けているカメラです。
ある時を境に電源が入らなくなってしまったとのことで
お預かりしました。
そういう場合は単に電池室の汚れ(特に蓋側)が原因だったりするのですが
今回は電池室を清掃しても全く復帰しません。
単純にフィルムカウンター連動のSW部の接触不良か
電池室裏の配線やハンダ不良であればいいのですが…
基板内トラブルの場合は修理不可能になる場合も多いカメラです。
電源が全く入らない場合はいろんな可能性が考えられるので
ある程度は分解してみないと修理可否の判断もできません。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。
まずはフィルムカウンター連動SWには問題なさそうです。
おそらく電池室裏側のハンダか配線と思われます。
まだ確定ではありませんがいくつか調べた結果
おそらく基盤そのものは大きな問題はなさそうです。
少し話は逸れるのですが
FGの場合はまだ傾向がわかっているので良いのですが
ベースとなるEMの場合はたまに巻上レバーの取り外しに非常に苦労します。
…というのも単に固いから苦労するのもあるのですが
生産時期によって留めネジのあるものないもの
レバーを止める蓋部分のネジが逆ネジの場合、順ネジの場合があって
ネジが固い場合はそこがはっきりするまで
あまり力を入れられないのですよね…
それで巻上レバーを外すのにえらく時間がかかることがあります。
さっきも言いましたがFGはある程度
傾向がわかっているのでまだ良いのですが…
ちなみにFGもEMと同様、巻き戻し側クランクは下手に力任せで外すと
破損させる可能性が高いので注意が必要です。
それでもまだニコン機は電子制御機であっても
整備性に関してはよいものが多いです。

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