ニコンEL2のカメラ修理

今日は「アルバムの日」だそうですよ。
CDやLPのアルバムではなくて
写真のアルバムです!
フエルアルバムでお馴染みの
ナカバヤシ株式会社さんが制定しています。
日付の由来は
一年最後の月の12月はその年の思い出を
アルバムにまとめる月。
そして「いつか時間が出来たら」
「いつか子どもが大きくなったら」
「いつか、いつか…」と後回しにされることなく
アルバムづくりをしてもらいたいとの願いを込めて、
その5日(いつか)を記念日としたものだそうです。
この日をきっかけに今年のアルバムを作りましょう!
アルバムはきちんと整理されているとまた取り出して
眺めることも多くなります。
これが見始めると止まらないのですよね…
私も近年は撮りっぱなしでデジタルデータにした後は
日付別のフォルダに放り込んだまま…ということが正直多いです。
紙に出して冊子としてアルバム化しておくと
やはり大事に扱うようにもなりますし思い入れも増します
全てとはいかなくてもお気に入りの写真はアルバムに
少しだけ大き目にプリントして
アルバムに貼っておくことをお勧めします!

さてさて

本日は「ニコンEL2」のカメラ修理を行っています。
モデル名は「ニコンEL2」ですが実質的には
「ニコマートEL2」といったほうがわかりやすいかもしれません。
1977年発売のカメラです。
ニコマートELをAi化したカメラです。
機能的にはAi化以外はニコマートELやELWと変わりないのですが
中身は随分と様変わりしています。
「ニコマートEL」というよりも「ニコンFE」に近い
電子制御回路になっています。
巻き戻しクランク部の構造等もほぼFEと同じ構造です。
この「EL2」発売の翌年には満を持して新世代の
FEがデビューします。
「EL2」の開発は同時期にデビューしたFMやFEと並行して行われていて
中身、特に制御系はほぼほぼFEと言ってよいようなカメラです。
電子基板もフレキ化されています。
生産期間が短かったことあり現存する台数は
それほど多くないカメラでもあります。

お預かりしている「EL2」はまずファインダーを覗いて見て
少々ビックリです。
黒い蜘蛛の巣状に視野全体にプリズム腐食が広がっています。
これほど腐食の酷いものは少し珍しいほどです。
とてもまともに撮影に使える状態ではありません。
他、露出計やオート制御にも精度的な問題もありますので
一通りの整備を行いつつプリズムは交換で対処いたします。

画像ではわかりにくいですが腐食も一部写りこんでいます。
とりあえずはプリズムを降ろしただけの状態ですが
これから分解をさらに進めて通常整備も行っていきます。
銘板は「Nikomat」ではなく「Nikon」ですね。
でも正面のペンタ部には「EL」のロゴも入っています。
基盤もぱっと見は「FE」と見間違いそうになります。
今回は問題ないのですが
ニコマート系のプリズムも腐食のない中古品の入手が
少々難しくなってきました。
明らかに一目でわかるほどの腐食の酷いものは少ないのですが
多少の点腐食や一部腐食の始まっているものが
現存しているものに非常に多い印象です。

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