今日は「カメラ発明記念日」だそうですよ。
1839年のこの日に
フランスの画家・写真家のルイ・ジャック・マンデ・ダゲールが
写真機を発明したことが由来となっています。
いわゆるダゲレオタイプ・銀板写真ですね。
この頃の写真機を考えると
スマホで簡単に撮れる今の写真は
魔法のように思えてきますよね。
技術の進歩って本当にすごいモノです…
さてさて
本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れた伝説の一眼レフですね。
1959年発売のカメラです。
ほぼ100%のファインダー視野率
ファインダー交換式、ミラーアップ機構搭載、
完全自動絞り等々非常に使いやすいカメラであることに加えて
膨大なレンズ群やアクセサリーで様々なシチュエーションに対応でき
システムカメラとしても完成度が高く
さらになんといっても少々のことではビクともしない
その堅牢さが他のカメラに比べても群を抜いた存在でした。
現在になって中身を見ても
その強固なダイキャストな明らかにオーバークオリティな
部品は60年以上経過した現在も問題なく作動するものがほとんどです。
ただし動作する機械である以上
定期的なメンテナンスは当然ながら必要です。
お預かりしている「F」もかなり長い間
眠らされていた個体かと思われます。
ファインダーには汚れカビが見受けられ
シャッターはさすがに切れるものの
動きはやはり本来のものとは言えず
シャッターの精度も写真が写らないほどではないですが
やはりバランスが崩れています。
そして「F」で定番ともいえるスローガバナーの固着が発生していて
1/8以上のスローシャッターになると
シャッターが開いたまま固着してしまいます。
いつ見ても感心するしてしまうほど
頑丈な部品でできているカメラです。
そしてその強固な部品が非常に高い精度で組み合わされています。
古い油脂や汚れを落として組みなおし
ゆっくり感触を確かめながら巻き上げてみると
その精密さにため息が出るほどです。
今回もしっかり整備して組み上げれば何の問題もなく
快適に使えるように仕上がります。
画像にはありませんがセットされていた
アイレベルファインダーや50mmF1.4レンズも
カビや汚れが酷いので
できる限りの清掃を行っていきます。
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