日別アーカイブ: 2018年9月9日

ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「世界占いの日」だそうですよ。
占い。。。うーん、あまり信じないほうですが
テレビとか雑誌で見かけると
ちょっと気になりますよね。
星占いだったり、血液型占いだったり
動物占いだったり。。。風水も似たようなものかな
色んな占いが溢れていますが
都合の良いものだけを信じておけば良いような気がします。
(あまり過信するのもマズいような気もしますが)
そういえば私も六占星術には昔、結構はまったなぁ。。。
性格診断が妙に当たってのですよねぇ。。。
え?何星人だったのか?それは内緒です(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
SPも当時の大ヒット作ですので
現在でも残っている台数が非常に多く
使いやすさと入手しやすさから人気の高いカメラですね。
さらにM42マウントであることから
ペンタックス純正のM42レンズだけではなく
海外のものも含めた個性的なレンズがたくさん使えることも
人気の高い要因だと思います。

しかしながら1964年発売開始のカメラです。
基本的にはシンプルで丈夫なカメラですが
50年以上経過しているカメラなので
さすがに未整備のまま普通に使えるという個体は少ないと思います。
さらに入手の容易さから
現在、中古市場に出回っているものの中には
おかしな分解をされてしまっているものもたくさんあるようです。
これから入手される場合は
信頼できるお店で状態をよく見て入手されるほうが良いかとは思います。

お預かりしているSPは
ご依頼者様のお父さまが使われていたものだそうです。
当時新品で購入しずっと使われていたもののようですが
さすがにここ数十年は使われずに仕舞いこまれていたようです。
過去にも何度か同じようなことを書きましたが
当時はカメラといえば超高級品です。
値段が給料の何か月分か。。。というカメラも多く
逆に気軽に衝動買いできるようなカメラはまだ存在しませんでした。
そのため当時、購入されてずっと使われているカメラは
非常にSPもおそらく非常に大切にされていたものだと思います。

外観は非常にキレイな状態を保っておりますが
さすがに各部の動きはいくつか問題を抱えています。
まず頻繁にミラーアップしたままになってしまいます。
プリズムにはSP定番の横方向の腐食が発生しており
スローガバナも固着気味です。
ミラーアップが起こる状態ですから
高速シャッターでは露光ムラがあり
1/1000を多用すると写真の端が黒くなることもあると思われます。
露出計は+2段ほどオーバー傾向です。

。。。といくつかトラブルは散見されますが
どれも経年劣化による油切れや汚れが主な原因です。
プリズム腐食だけはプリズム交換しか手段はございませんが
他の点に関しては分解してとにかく清掃・洗浄を行って
正しい注油を行い微調整を行えば復活するものばかりです。
やはりワンオーナー品は程度の良もいものが多いですね。

写真は一通り整備が完了し最終チェックを残すのみの状態ですが
非常に快適に使える状態になったと思います。

家にご両親や祖父母が使っていたカメラがあるという方、
動きそうにないからとか外観がボロボロだからと言っても
この時代のカメラはメンテナンスを施せば
十分に現在でも使えるものがたくさんあると思います。
そんなときに是非お手伝いさせていただければとも思います。

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