日別アーカイブ: 2022年5月15日

ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「水分補給の日」なのだそうです。
日付は高温の環境での水分補給に最適な温度帯は
5度から15度であることが実証されたことから
5/15に設定されているそうです。
水分補給…大事ですよねぇ
特に私みたいに血液ドロドロで血管カチカチだと
ちょっとした脱水状態が
取り返しのつかないことになりますものねぇ(汗)
特にこれから気温が上がってくると
小まめな水分補給が必要ですね。
運動したりウォーキングしているときは
かなり意識しているのでしっかり水分補給していますが
普段の生活の中でも脱水状態にはならないように
気をつけていかなくてはいけまんねぇ…
とりあえずお茶淹れておきましょう…
(それをいいわけにティーブレイクばかりですが…(苦笑))

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
一昨日もSLでしたし、その前はSPFでしたし
SP系のカメラの修理依頼は多いですね
それだけ大ヒットしたカメラで
現存台数が多いということもありますし
現在でも人気が高いということでもあります。
ユニバーサルマウントであるM42マウントの
カメラということもあり
ペンタックス製以外のレンズの選択肢も非常に多く
一眼レフの醍醐味でもある
レンズ交換を楽しみやすいカメラです。
シンプルなねじ込みマウントのため
露出計の測光は「絞込測光」となり
開放測光に慣れてしまっていると
かなり煩わしさを感じますが
これも慣れてしまえばそのシンプルさ故に
測光のクセもわかりやすいかと思います。
先日、SLのブログでも書きましたが
厳密な測光を求める場合には外部露出計という手段も良いと思います。
いずれにせよ使いやすい上に使い心地の良いカメラだと思います。

ただしSPも登場から60年近く経過するカメラです。
先述したよう大ヒットモデルで現存台数は多いですが
コンディションは千差万別で
保管環境やそれまでの修理・整備歴にかなり左右されます。
お預かりしている「SP」はご依頼者様が使い始めて
半年ほどとのことですが
露出計が動いたり動かなかったりと不安定でお困りのようです。
こちらでお預かりしてさらに細かく現状チェックをしてみると
シャッタースピードもかなり狂ってしまっていて
1/1000は今にも閉じてしまいそうなほどしか開きません。
シャッタスピードで言うと1/2300くらいです。
当然ながら1/500も1/250もそれ相応にズレてしまっています。
先幕と後幕の幕速バランスがかなり崩れてしまっています。
加えて定番のプリズム腐食も見受けられます。

電池室の蓋のネジ部に緑青も見受けられたので
何となく予想は付いていましたが電池室裏はかなり腐食しており
電池室裏と配線に繋がる端子部は腐食で折れてしまう寸前でした
実際に確認のためにピンセットで軽くつまむと
その時点でぽきりと折れてしまいました。
露出計が不安定だった原因はこれのようです。
加えてシャッター幕軸、巻上部、ミラー駆動部等々
動く部分は徹底的に清掃を行い古い油や汚れを落とした上で
新しく最小限の注油を行います。
プリズムは腐食のない中古良品と交換です。

整備後再組立てを行いテストを行いましたが
巻上フィーリングやシャッターの精度も含めて
非常にスムーズに動作するようになりました。
これまでの使い心地とは全く異なる気持ちよさになったと思います。
これで安心して使い続けていただけると思います。

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