日別アーカイブ: 2022年9月29日

ミノルタハイマチック7Sのカメラ修理

今日は「洋菓子の日」なのだそうですよ。
その由来はフランスではサン・ミシェル(大天使ミカエル)が
菓子職人の守護聖人となっており
その祝日が9月29日であることからだそうです。
洋菓子…と一言で括ってもその種類はたくさんありますよねぇ
パイとかクッキー、チョコレート。アイスだってそうだし
ドーナツやキャ貯める・キャンディまで含まれます。
でも、やっぱり一番にイメージされるのはケーキですよねぇ
ふわふわのスポンジに甘い生クリーム
いわゆるショートケーキがなんだかんだ言っても一番好きかもしれません。
で、ショートケーキと言えばやはり苺ですが
今の時期であればシャインマスカットとかを使ったものとかもいいですよねぇ
別に高級店のケーキとかじゃなくても
ご近所で気軽に買えるケーキで十分すぎるほど美味しいですよね!
首都圏ではあちこちに店舗があるコージーコーナーで
ちょくちょくケーキを買っていますが
定番の種類に加えて季節ごとの限定商品とかもあって
毎回行くたびに楽しいですしどれも抜群に美味しいですよ。
調子に乗って頻繁に買っているとこれがまた
いろいろ身体に問題が出るので「たまに」なのですが…(苦笑)
最近ではコンビニスイーツも美味しいモノたくさんありますものねぇ
甘いモノ好きな私としてはたまりません!
あとでコンビニにおやつ探しに行ってきます!(笑

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7S」のカメラ修理を行っています。
ハイマチックといえばミノルタを代表する
レンズ一体型コンパクトカメラのシリーズです。
初代は1961年に発売となり
今回の「7S」は1966年の発売となります・
「コンパクトカメラ」と言っても
60年代のハイマチックはレンズ一体型というだけで
大きさは普通の一眼レフより少し小さい程度
当時のレンズ交換式レンジファインダー機と変わらない
「立派な」大きさです。
この「立派な」というところがミソで
当時のカメラは高級感を演出するためにもある程度の大きさと
重量感が必要と思われていたのです。
同じ時代に機能を損なわずコンパクトに造られた
「ミノルチナS」あたりが意外と苦戦したのは
こういう時代背景もあったようです。
これが70年代に入ると今度は一気に「軽量コンパクトは正義!」という
時代にガラッと変わりハイマチックシリーズも一気にコンパクト化が進みます。
でも60年代の少し大柄なハイマチックシリーズは
構造的にも余裕がありボディダイキャストも部品も
剛性の高いしっかりしたものが使われ
整備性も良い…と良い部分も非常に多いのです。
7Sはモデル名に「7」が付きますが
構造的には「7」直系ではなく「9」から
フラシュマチックを省略したカメラと言えます。
とはいえ「9」も元々のベースは「7」なので
「7」、「9」、「7S」は兄弟のようなものですが…
写りの評価の高いロッコール45mmF1.8の大口径レンズを搭載します。
露出モードはプログラムオートとマニュアルが可能で
ファインダー内露出計指針にはEV値が表示されます。
マニュアル時にはSS・絞りリングに連動してEV値も
リング状に表示されます。
マニュアルでじっくり露出や絞りをコントロールすることもでき
プログラムオートで素早く撮ることもできる
オールマイティーなカメラです。

お預かりしている「7S」はかなり長い間
使われずに仕舞い込まれていた個体かと思われます。
ファインダーやレンズにはカビやクモリがかなりあり
撮影に間違いなく悪影響が出るレベルです。
さらにシャッター羽根、絞り羽根にも粘りが見られます。
ちょっと不可解なのは露出計で
電池を入れていないと当然電源は入らず指針は
ファインダー上の一番上に引っ込んでいるような状態ですが
電池を入れると明るさに関わらず一番下に振り切ってしまいます。
それだけならまだわかるのですが
ハイマチック7系はASA感度リングがSWも兼ねており
そこに「オフ」があるのですが
「オフ」にしても指針が振り切ったままになってしまいます。
うーん、CDSが悪いのか回路上どこかで不具合があるのか…
ちょっと分解していろいろ調べてみないとわかりませんね…

先にCDS及び感度ダイヤルが正常かどうかを調べたのですが
そこには問題がないようです。
…となると電気回路上に問題がありそうです。
ショートしているわけではなさそうなので
何とかなるとは思います。
シャッタユニットや巻上部の整備を行いつつ
回路上の不具合をテスターでいろいろ当たって探していきます。
先程も少し触れましたが大きさに余裕あるので
整備性自体は非常に良好なカメラです。
しっかり安心して使っていただける状態に整備していきます。

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