日別アーカイブ: 2023年7月16日

ミノルタX-500のカメラ修理

今日は7月16日…
「なな(7)いろ(16)」(七色)と読む語呂合わせで
「虹の日」だそうです。
季節的にも梅雨明け前のこの時期に
空に大きな虹が出ることが多いことも由来の一つになっているそうです。
今日の都内はカッと晴れ渡り
雨の気配も虹の気配も今のところは全くないですが
まだ梅雨明け前ということを忘れるほどの
真夏の暑さになりそうですね。
ただ確かにこの季節は午後から
いきなりの豪雨になることも多いのですよね。
外出の方は本当にいろいろとお気を付けください。
虹の色はグラデーションなので
正確には何色ともいいにくいのですが
日本では一般に、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の七色とされています。
大空に大きくかかった虹を見つけると
なんだか得したような気になりますよね。
英語では「rainbow(レインボー)」ですね
これは「雨(rain)」と「弓(bow)」の単語からできた言葉であり
「雨で作られた弓」を意味するのだそうです。
とりあえず一雨さっと降って気温が下がってほしいところです
そのあとで大きな虹が見えたら嬉しいですねぇ

さてさて

本日は「ミノルタX-500」のカメラ修理を行っています。
1983年に発売されたカメラです。
上位機種には先に発売されている
超ロングセラーモデルの「X-700」が君臨しており
「X-500」はその兄弟機ともいえるポジションです。
露出モードは絞り優先オートとマニュアル露出が可能で
「X-700」に搭載のプログラムオートは装備されません。
ただX-500のファインダー情報はマニュアル時の設定SSも
点滅で表示され(X-700は適正SSしか表示されない)
露出計指示の適正SSも同時に表示されます。
さらに絞り値も直読でファインダー内に表示されるので
マニュアル露出時にはかなり便利なカメラになっています。
ただしX-700に装備される露出補正ダイヤルは未装備となります。
シャッター等の基本スペックは両機とも共通で
ミノルタお得意のアキュートマットスクリーン装備で
非常に明るくキレの良いファインダーです。
デザインの違い等は好みの問題ですが
オートでより使いやすい「X-700」に対し
マニュアルでより使いやすい「X-500」と
兄弟機とはいえ単なるグレード差ではなく
キャラクターの違いがあることに好感が持てるカメラです。

ただしいわゆる電子制御カメラなので
場合によっては修理不可能なことも多くあるカメラです。
X700同様それほど電子部品トラブルが多いカメラではありませんが…
お預かりしている「X-500」は
ご依頼者様に指摘いただいているのは
フィルムカウンターが動かないということです。
おそらく結構長く使われないまま仕舞い込んであったカメラかと思われます。
カウンターの件もそうですが
全体的に動きが悪い部分や接触不良部分も散見され
少々動きが不安定なようです。
そしてモルトは当然ながら全滅です。
ファインダー内にもモルト屑が多く入り込んでいます。
いずれにせよ快適に撮影に使うためには
一通りの整備が必要な状況です。

まだ上カバーを開けただけの状態です。
まずはカウンター不動の原因を簡単にチェックしています。
本当はもう少し分解を進めた状態で
画像を記録してブログの材料にしようと思っていたのですが
実は上カバーを開けることに予想外の時間がかかってしまいました。
正確に言うと巻上レバーを止めているネジが
異様に固くてそれを外すだけで2時間以上かかったのです…(苦笑)
巻上方向から考えても逆ネジでもおかしくない部分ですが
X-500のそこは普通に順ネジです。
その代わりしっかり強く締めてあるのはわかるのですが
経年で固まっていることもあり強烈に締まっていたわけですね。
あまりの固さに「あれもしかしてここ逆ネジだっけ?」と思い
以前の分解時の資料を引っ張り出して確認するほどでした。
こういう場面で力任せに無理をしてネジを舐めたり
ねじ切ってしまうのは最悪の展開なので
溶剤や潤滑油を使いながら時間をかけて緩めていきます。
この仕事をしているとこういう場面はとにかく多いのですが
とにかく「焦って力任せにしない」というのが教訓です。
強引に進めても大抵の場合はロクなことになりません(笑
という感じで苦労してやっと開いたので
ちょっと一呼吸入れて記録画像を撮ったところです。
ここからもいろいろ手間のかかる手順はありますが
分解を進めてしっかり整備を行っていきます。

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