日別アーカイブ: 2024年9月26日

ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「台風襲来の日」だそうですよ。
これまでの統計上、台風襲来の回数が多い日だそうです。
過去に大きな被害をもたらした台風が襲来している日でもあるそうです。
今日の都内は少し夏が戻ってきたかのような暑さで
非常に良い天気です。
でも明日は結構な☔が振るそうです。
南の遠い海上には台風16号が発生していますが
本土に直接的な影響はないようです。
今年の「台風襲来の日」は穏やかに過ごせそうですね。
でも過去の統計があまりあてにならないような天候だったり
台風の進路もおかしなことになるようなことがおおいので
これからはこれまでのデータで判断しきれないことが
増えていきそうですね。台風が来なくても豪雨はあちこちで起こりますし…
何だか昔に比べると暑さ寒さもそうですが
屋外で穏やかに気持ちよく過ごせる期間が激減したような気がします。
私はレトロなものは好きでも
現在の便利な生活はそれ以上に大好きですが
気候だけは昔に戻ってほしいような気もしますね。

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
お求め安い価格帯と使いやすい機能
M42マウントでの豊富な交換レンズ群で
当時大ヒットしたカメラです。発売は1964年です。
大ヒット商品だけあって現存する台数も非常に多く
M42マウントレンズも世界中のブランドのモノが
残っていますので現在も人気の高いカメラです。
中古市場でもお求めやすい価格のモノも多く
フィルムカメラの入門機的な扱いの場合も多いかと思います。
ただし現存台数が多く市場価格も安めということもあって
現存する個体のコンディションはピンからキリまであり
中には酷い分解品のなれの果てのようなものが
流通している場合もあり注意も必要です。
ご自宅で長く眠っていた…というパターンも非常に多いカメラですが
その場合は余計なトラブルの心配はありませんが
間違いなくそのままではさすがにまともには動かないと思われます。

お預かりしている「SP」はシャッターが切れない状態です。
シャッター幕の位置がから判断して
シャッターはチャージされた状態であり
レリーズボタンも押し込めるのですが
シャッターが切れない状態かと思われます。
原因はミラーチャージがセットされないためのようです。
みらーがチャージされていないので
レリーズしてもミラーが動くこともなく
もちろんシャッターも動かないという状態です。
少し分解して確認してみるとチャージロック機構が
明らかに動作不良の状態だったのでここの改善から行っていきます。
他、トラブルの多い露出計は動いてはいるのですが
精度は全く出ていません。電圧変換の電池蓋がセットされているのですが
それでも露出計指針は振り切り気味で
露出計の指示通りに露出設定するととんでもなくアンダーになってしまいます。
加えてとりあえずミラーを強制的に動かしてシャッターの状況も
確認したのですが高速シャッターの精度は出ておらず
1/1000は1/4000近くになっていて今にも閉じそうです。
このあたりの幕軸の清掃を子なった上での調整が必要です。

心配されることの多いプリズム腐食は
今回は全く問題ないようです。
おそらく過去にプリズム交換されているものと思われます。
M42マウントでレンズ側からの絞り情報を伝える機構が全くない
シンプルなねじ込みマウントなので
露出計は絞り込み測光です。
そのためレンズマウント周りは非常にシンプルで
整備性は非常に良好です。
しっかり整備を行ってやればまだまだ十分な動作精度が確保できます。
露出計も抵抗等の劣化で精度は今回のように
出ていないものが多いものの大抵の場合は
調整で充分にカバーできます。
このあたりもシンプルな構造だからこそ
できる部分が大きいかと思います。

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