今日は1日ということで
たくさんの記念日が制定されていますね。
そんな中に「カイロの日」が制定されています。
日付の由来は「カイロ」の需要が高くなる時期である
12月の最初の日だからだそうです。
カイロ(懐炉)は、日本生まれの日本独自の保温具です。
石を温めて布に包んで懐に入れた江戸時代の「温石(おんじゃく)」が
ルーツと言われています。
大正時代には、ベンジンの気化ガスと白金の触媒作用を使って
燃焼させる「ベンジンカイロ」が登場し一般的に使われていました。
その後、1978(昭和53)年に、袋から取り出して振るだけで
温かくなる使い捨てタイプのカイロ「ホカロン」が商品化されると
瞬く間に普及し、ベンジンカイロに取って代わりました。
昔ながらのハクキンカイロも持っていて
たまに使っていますがここ数年で一気に寒さに弱くなったので
ハクキンカイロ1個入れておくくらいでは
全く物足りないのですよねぇ…
で、使い捨てカイロを背骨に沿って背中に4枚貼ります。
(これがめちゃくちゃ効きます!)
あとは太ももの前側に1枚づつ貼って
とりあえず仕事中はこれでなんとか持ちこたえます(笑
さすがに今季はまだ使っていませんが
もう少し冷え込むとカイロ大活躍の時期がやってきます。
とりあえず使い捨てカイロ60枚は既に準備しています。
1月~2月はおそらくそれでも毎週のように買い足すと思います(笑
仕事場はエアコン入れても
下から冷えるのでカイロに頼ってしまうのですよね…
さてさて
本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
大ヒットモデル「コニカC35」をベースに
大口径レンズのヘキサノン38mmF1.8レンズを搭載し
シャッタースピード優先オート露出とした高級機です。
当然ながらレンジファインダーも搭載です。
この次の「C35」は世界初のフラッシュ内蔵カメラ
「C35EF」となってしまうので
当店で扱う「C35」はこの「FD」までとなります。
高級機となっても余計なシャッターロック等は介入しておらず
露出計が振り切っていても振れてなくても
とりあえずはシャッターを切ることができるのは
ベースの「C35」と同様です。
個人的には強引にシャッターを切りたい場面もあると思うので
露出計に依存したシャッターロックがないのは賛成です
(マニュアル露出が可能であれば
オート時ロックはあっていいと思うのですが)
シャッターユニットはコパル製で
B/1s~1/500をカバーします。
お預かりしている「C35FD」は露出計は動作してはいるものの
絞りが最少絞りで固着したまま全く変化しません。
SSをどこに設定しても明るかろうが暗かろうが
絞りは最少絞りで切れてしまいます。
絞り羽根が油分や汚れで固着してしまっているようです。
このタイプの指針挟み込み式のSS優先オート機では
オート時に絞り羽根を露出計と連動して動作させます。
このときの動作及び羽根の戻しを
非常に小さな力のバネで駆動しています。
そのため絞り羽根は非常に軽くスムーズに動く状態でないと
狙った絞りまで絞れなかったり
今回のように固着したままになってしまいます。
このタイプのカメラではシャッター羽根よりも
固着しやすい部分だと思います。
マニュアル露出がないので露出計の精度がある程度は出ていないと
まともな写真は撮れません。
露出計は何とか動作しているのですが過去に電池室に
かなりの腐食があったらしくその修復跡が
外見にも内部にも残っています。
多少そのあたりの処置で接触不良があるようで
露出計がかなり不安定な上に精度もよろしくありません。
そのあたりも並行して処置を行っていきます。
まだ取り掛かったばかりの状態です。
まずはこれからシャッターユニットを降ろして
シャッター羽根、絞り羽根の洗浄清掃を行います。
レンズを外したりしているうちに
絞り羽根が少し開いてきたのですが
やはりべっとりと油滲みが見えてきました。
駆動部も含めて徹底的に洗浄しないといけません。
レンズには過去のカビ跡等が若干残っていて
これはもう除去できませんが
それでも状態はかなり良いほうかと思います。
気持ちよく使えるように各部の整備を行っていきます。
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