日別アーカイブ: 2025年3月7日

キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「さかなの日」だそうですよ。
「さ(3)かな(7)」と読む語呂合わせだそうです。
和食の中心となる食材の魚介類をもっとたくさん食べてもらい
魚介類を身近に感じてもらうことが目的だそうです。
私、子供の頃は魚料理、煮魚や焼き魚が苦手だったんですよねぇ…
やはり骨を取ったり除けたりするのが面倒だったのと
うっかり骨を飲みこんでしまったこともあって
それですっかり嫌いになったんですよねぇ…
それも大人になって骨を除けるのが
たいしたことではなくなってきたことと
何といってもお酒を飲むようになってから
焼き魚や煮魚が日本酒のお供に最高だと気付いてからは
魚料理全般が大好きになりました。
特に焼き魚の皮目の香ばしさや
身のほくほく感はたまらないですよねぇ…
お酒だけではなく白飯にも文句ナシに合いますものね!
家で焼くのはなかなか大変ではありますが
出来合いで温めるだけの焼き魚ではなく
たまには焼きたての魚も自宅で楽しみます!
でも一番いいのはちゃんとしたお店で食べる焼き魚ですかね
やはりプロが出す焼き魚は違いますよ
まぁなかなかそれは機会が少ないですが
たまにはちゃんとしたものを口にしたいものです(笑

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1960年代~70年代にかけて展開された
「キヤノンFシリーズ」を代表する中級機です。
同じ時期にキヤノン初のプロ仕様機「F-1」が開発され
並行して「FTb」も開発されたということもあり
「F-1」との共通点も多く見られます。
…というより本来、基本設計に優れた「Fシリーズ系」を
さらにブラッシュアップして耐久性、システム性に
優れたカメラにしたのが「F-1」だと個人的には思っています。
「F-1」や「FTb」の発売に合わせて開放測光に対応するため
レンズシステムもFLレンズ群からFDレンズ群へと
モデルチェンジされました。マウントは共通ですが
ボディへの絞り伝達機構が追加されました。
少し話がそれますが
FDレンズ群は来たるAE化も踏まえてボディ側からも
絞りをコントロールできる機構も追加されています。

お預かりしているFTbは一通り動作はしているのですが
全体的に動きが重い状態です。
巻上もかなり重苦しい感じがします。
シャッターも精度は出ておらず
特に高速シャッターでは測定するたびに
値が不安定な状況です。
駆動部全体的に汚れがたまっていたり
油切れだったりで本来の軽やかな動きができない状態です。
そして定番のプリズム腐食です。
「Fシリーズ」のパターンである
ファインダー内に流れたような線が縦方向に2本見える状態です。
原因はプリズム抑えに貼られている緩衝材に
加水分解が起こりそれがプリズムカバーの隙間から
プリズムの塗装・蒸着に浸食してしまうことです。
やはり定期的に分解整備を行って消耗品を交換しないと
このような状態に陥ってしまいます。

プリズムカバーにはべったりと緩衝材が付着し
プリズムの腐食も画像に写っています。
当店では再蒸着等は行っていないので
プリズムは交換で対応いたします。
FTbに関してはまだ腐食のないキレイなプリズムが
確保できる状況です。
プリズムの交換は後で行いますが
まずはここから分解を進めて
各駆動部の清掃整備から取り掛かります。

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