日別アーカイブ: 2025年11月19日

ミノルタSR-7のカメラ修理

今日は「緑のおばさんの日」だそうですよ。
1959(昭和34)年のこの日に
通学する児童を交通事故から守るための学童擁護員
(緑のおばさん)の制度が
東京都においてスタートしたことに由来しています。
このあたりでも毎朝横断歩道で
年配の方が誘導されてますね。
存続の問題とかいろいろあるとは思いますが
子供たちが自分で歩いて安心して通学できる
通学路はきちんと維持してもらえたらと思います。
みなさん、朝が忙しいのはわかりますが
クルマだけではなくて自転車や電動キックボードが
信号のない横断歩道に結構なスピードで
突っ込んでくるのを多く見かけます。
困ったものですね…

さてさて

本日は「ミノルタSR-7」のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
CdS受光素子使用の外光式露出計を内蔵した一眼レフカメラです。
露出計指針は光の強さによって指針が振れ
シャッタースピードダイヤルに連動した
絞り指示板が設定SSによって動作し
指針の示す絞り値をレンズ側で設定して露出決定を行います。
露出計感度は高低の切り替えが可能で
幅広い輝度に対応可能です。
内部機構も一新され横走り機としては珍しい
少々独特なユニット化が行われています。
整備性は…個人的にはあまりよろしくないと思っています(苦笑)
次のNewSR-7ではまた通常の構造の横走りシャッターに戻りますが
時を随分隔ててX-700になると同様の考え方の
ユニット化が行われます。この辺は独自性も高く
なかなか興味深いところです。
モデル名がSR-3からいきなり「7」へと飛びましたが
これはSR-7がマイナーチェンジを含めれば
通算7代目のミノルタ一眼レフカメラであるということと
(なかなか強引ですね(苦笑))
同年に発売された「ハイマチック」の改造モデルが
米国の宇宙船「フレンドシップ7」に持ち込まれ
使用されたことをアピールしようとしたためだそうです。
翌年に発売されたハイマチックの後継機種にも
同様にハイマチック7と「7」がつけられています。
以来、ミノルタのカメラにとって「7」は特別な番号へなっていきます。
(X-7,X-700,α-7000,α-7…等々…)

お預かりしている「SR-7」は巻上がロックしたまま
固着してしまっている状況です。
シャッターはどうやらチャージされているようですが
レリーズボタンも押せない状況です。
レリーズ解除関連のリンク部で何か固着してしまっているものと思われます。
ながらく眠っていたカメラだと思われ
そのほかにも動きの悪い部分、固着した部分が
いろいろ見られるような状態となっています。
何か部品が破損しているわけでなさそうなので
分解して各部の汚れや古い油脂類を除去し
本来の動きを妨げない状態にすれば
ある程度の精度も確保して動作するのではないかと思います。
そうなればあとは微調整でしっかりと精度も出せると思います。

最大のセールスポイントでもある露出計は
少々不安定ながらもなんとか動作はしています。
CdSや露出計本体に問題はなさそうです。
電気的な接点も入念に清掃して動作を安定させていきます。
まだ取り掛かり始めですが
まずは機械的な駆動部を分解を進めて整備していきます。

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