オリンパスOM10のカメラ修理

今日は6月2日ということで
「路地の日」(六(ロ)二(ジ))らしいですよ。
カメラぶら下げて
小さな路地を歩くのって
楽しいですよね。
それがちょっと古めかしい路地だったらさらに楽しい。。。
なんてことを考えていたら
尾道に行きたくなりました。。。
レトロな小さな路地がたくさんあって楽しいのですよねぇ。。。

さてさて

本日は「オリンパスOM10」のカメラ修理を行っています。
発売開始は1979年、当時各メーカーが販売していた
「絞り優先AE専用のエントリーモデル」です。
エントリーモデルとはいいながら
このOM10は基本的構造はOM-2をベースとし
部品点数を大幅に減らし機能を簡略化することで
エントリーモデルに仕立て上げたカメラです。
別売りのマニュアルアダプターを使用すれば
マニュアル露出にも対応できます。
巻上やシャッター音はOMシリーズ共通の上品なもので
なかなか使い心地も良いカメラです。

今回、お預かりしたOM10は
精悍なブラックボディで外装の状態もキレイです。

OM10は電子制御シャッターなので
電池がないとシャッターは切れませんが
電池が入っていれば電源SWはオフでも
シャッターは切れ、オートも働きます。
電源SWは簡単に言えばファインダー内露出計のSWということなのですね。
余談ですがOM10(OM-2もですが)は
TTLダイレクト測光のためオート時の露出は
ミラーボックス内のCDSで測光します。
しかしながらファインダー内表示の露出計は
ファインダー内で測光しているため
ファインダー内表示が正しくてもオートが正しくないトラブルが発生します。
今回の個体は問題ございませんでしたが
ダイレクト測光関連のトラブルは修理不能の可能性が高いです。

話が随分脱線しましたが
今回の個体はファインダー内露出計のオンオフが
うまく制御されません。
電源SWをオンにしてもファインダー内露出計が起動せず
起動したとしてもオートパワーオフが働いた後に
シャッターボタン周りの復帰ボタンを押してもなかなか復帰しません
原因はひとつではなく
電源SW部、オートパワーオフ復帰ボタン、
それぞれが接触不良を起こしているようです。

他オート調整、露出計調整、モルト交換、ミラー駆動部の点検整備
一通りの整備を行い、すっかり快適に動作するようになりました。

オリンパスらしいコンパクトでカッコ良いカメラですね。
これからフィルムカメラを始めるという方にも良いカメラだと思います。

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