もう6月も残り1週間切ってしまいましたね。
本当に毎日が過ぎていくのが早く感じます。
今朝の都内はシトシトと梅雨らしい雨が降っていましたが
今は少し止んでいるようですね。
今週は週半ばまでこんな天気が続くようです。
やっと梅雨らしくなってきた感じかな。。。
雨の日の写真も好きだしもっと撮りたいので
今度の定休日(火曜日)も
土砂降りでなくてこんなシトシト雨なら歓迎です!
さてさて
今日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
初代エレクトロ35のデビューは1966年
「ろうそく1本の光でも写るカメラ」を目指して開発されました。
今回、お預かりのGSの発売はその4年後の1970年
基本的な部分は初代と大きく変わりませんが
このGSから新コーティングの「カラーヤシノンDXレンズ」となりました。
ブラックもその後、発売されていますが
この頃のエレクトロは個人的にはシルバーが好みです。
ヤシカ特有のギラギラしたシルバーと
ラメのような梨地が他のカメラとは一味違う雰囲気をかもし出しています。
お預かりしているGSは
ご依頼者様のお父様のものだそうです。
とても美しい外観で
非常に大切に扱われてきたことがよくわかります。
レンズも若干のカビは見受けられますが
全体的には悪くないコンディションです。
ただし、電源が全く入りません。
エレクトロ35シリーズはその名のとおり
電子制御式シャッター「コパルエレク」を搭載し
電源がきちんとはいらないと普通に撮影はできません。
電池室内部は比較的キレイなので
電池の液漏れ等はなかったと思われますが
やはり電池室裏で腐食が発生していました。
この時代の電池はガスを発生し
それが電子室裏等で腐食を発生させます。
ちなみに水銀電池を使用していたカメラの電池蓋には
穴の開いているものが多いのですが
これは電池から発生するガスを抜くためのものだそうです。
それからエレクトロ35シリーズは全機種
巻上を行うとレリーズバーが戻る音が
「カチッ」と鳴るのが正常な状態ですが
レリーズバーを押さえているゴムブッシュが
劣化しているとこの音が鳴らなくなります。
鳴らない状態の個体はオートの精度が
全くでなくなります。
今回のGSもも音が鳴りません。
初期のエレクトロ35は何も対策がされていないと
このブッシュが十中八九、劣化でなくなっています。
ギラギラしたシルバーのカバー上下カバーに
高級感のあるシルバー鏡胴、
やはり初期のエレクトロは何とも言えずカッコ良いですね。
これからレンズボードを外して
シャッターユニットとその周辺の整備から取り掛かります。
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