ミノルタSR-7のカメラ修理

今日は「リサイクルの日」だそうですよ。
単純にまだ使えるものは必要な人のところで
リサイクルして使い続けられる。。。ということと
素材としてリサイクルしていくということ、両方あるとは思いますが
限られた資源なのでどちらも大切ですね。
私のこの仕事も
使えなく(あるいは使いにくく)なったフィルムカメラを
再び使えるようにしているわけだから
リサイクルの一端を担っていると言えるかもしれません。

さてさて

本日は「ミノルタSR-7」のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
前作SR-3では外付けとなっていた露出計を
内蔵したカメラです。。。と紹介されることも多いと思いますが
中身も実はかなり変更が加えられており
シャッターはユニット式となり
ミラーボックスと一体化されています。
最大のセールスポイントでもある露出計は
いわゆる外光式でCdSを使用したものです。
CdSを使用した露出計を内蔵したのは
このSR-7が世界最初だそうです。

お預かりしているSR-7は
ご依頼者のお父さまの形見だそうです。
随分長い間使われていなかったようです。
とはいえ、ご購入されたころはカメラは:高級品ですから
非常に大切に使っていたものと思われます。
外装に長年の保管による汚れは見受けられますが
アタリや目立つような傷はほぼありません。
ただ、電池を入れっぱなしで保管されていたようで
電池室は酷い腐食に侵されています。
動作のほうはどうかというと
何とかシャッターは切れますが
時々、シャッター幕が閉まりきらない状況です。
ミラーもミラーアップしたままで降りてきません。
たまに巻上ロックも起こります。
いろいろなところの動きがとにかく重いようです。

電池室と電池室の蓋が写っていますが
これはさすがにもう使えません。
部品取用の個体から移植します。
電池室の腐食はその裏側にある巻上部にも
及んでいてたまに起こる巻上ロックは
それが原因と思われます。
ミラーアップは幕走行が不完全なことも原因ですが
絞込みレバーの制御がきちんと動作していないことも原因のようです。
露出計そのものは通電すると反応はしているようで
精度も調整で何とかなる範囲では出ています。
それにしても動作する部分のほとんどが
何らかの動作不良を抱えているようです。

これから分解をさらに進めて
動作部分を徹底的に清掃・注油していきます。

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