オリンパスペンEESのカメラ修理

今日は9月29日
くっ(9)つ(2)く(9)で「接着の日」だそうですよ。
私もカメラ修理でモルトや貼り革等で
毎日のように接着剤を使いますねぇ。。。
接着剤もゴム系ものとかエポキシ系のものとか
用途によって色々な種類があります。
そういえば。。。たまに素人分解品のカメラで
とんでもない場所に瞬間接着剤とかが大量に使ってあって
どうにも元に戻らないカメラに出会いますが
接着剤でも何でもそうですが
用途に合ったものを適量に正しく使うことが大事です。
話が変わりますが
ネジロック剤が強力過ぎて
毎回毎回、外すのにとにかく苦労する
某メーカーの標準レンズ。。。
何か簡単に外す良い方法ないかなぁ。。。(笑)

さてさて

本日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
オリンパスペンはフルマニュアルで撮影する
ペンS系やペンD系も人気ですが
やはり一番人気なのは操作の簡単なペンEE系でしょうね。
セレン光電池を使ったオート露出で
露出はカメラまかせ、ピントは固定焦点でピント合わせの必要なし
巻き上げて構えて撮るだけのお手軽なカメラです。
ハーフ判のペンですからカメラ本体も非常にコンパクト
常に鞄に潜ませておくカメラとしても最適だと思います。
さらにレトロなルックスにペンEEやEES、EE-2は
これまた時代を感じさせる貼り革の色が良いですね。
(いつも思うのですがこれは何色って言えばいいのですかねぇ)
1961年発売でEEの初期モデルはシャッタースピードは1/60固定ですが
翌年のモデルから1/30、1/250の2速となります。EESも2速です。

お預かりしているペンEESは
シャッターは動作していますが
明るさが変わっても明るいところでシャッターを切っても
絞りが最小絞りで固まったままになっています。
これでは撮影してもほぼ真っ黒な写真になってしまいまそうです。
絞り羽根が最小絞りで固着という症状は
ペンEE系で比較的よくあるトラブルですね。
絞りが固着しているせいもあると思いますが
赤ベロも全く動作せず真っ暗でもシャッターが切れてしまいます。
セレン光電池の状態が心配ですが
露出計そのものは動いているものと思われます。
絞りは固着していて動きませんが
2速AEは動作しているようで
明るさによって1/30と1/250が切り替わるのが
シャッター音を聞いているとわかります。
。。。ということは精度はともかく
とりあえずセレンは起電していて
露出計は動作しているということですね。

まだ現状チェックを行っただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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