ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「虹の日」だそうですよ
なな(7)い(1)ろ(6)」(七色)と読む語呂合わせと
梅雨明けのこの時期に
空に大きな虹が出ることが多いことからだそうです。
確かにこの頃に虹を見かけることが多いですねぇ
最近は豪雨がざーっと比較的短時間で降った後
一気に晴れることも多いので
尚のこと、虹が出やすいような気がします。
ところで虹の七色ってパッと言えますか?
よく七色っていうけど何色だっけ?と思って調べたら
国によっても違うらしいのですが
日本では一般に、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の七色とされるそうです。
虹って写真で撮ろうとすると
意外と淡くって難しいのですよねぇ
それもフィルムだとなおさらで
だいたいがそんなフィルムカメラ持っているときに
タイミングよく虹に巡り合えるか?という問題も。。。(苦笑)
私も実はまったく撮ったことないわけではないですが
うまく撮れたことがないですねぇ(汗)

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラで「ペンタックスMシリーズ」としての
最終モデルともなります。
…ということは当店で修理できるペンタックス機としては
最も新しいモデルとなるわけです。
絞り優先オート専用機で「MV1」の後継機となります。
「MV1」でかなり簡素化されたファインダー情報は
MEと同等以上となりそれでも価格はエントリークラスであり
技術や電子化の進歩がよくわかります。
大きさはMシリーズらしいコンパクトなもので
プラスチックを多用していることもあり
非常に軽く仕上がっています。
ちなみに余談ですが
CMキャラクターは歌手デビュー前の早見優さんで
この「MG」のCMがテレビCMデビューでした
世代ど真ん中なのでこれは覚えていました(笑

お預かりしている「MG」は
ME系のカメラお約束のミラーアップしたまま固着の状態です。
このままだとオートが動作するのかどうかも
全く判断できないので
まずはミラーアップを解消して他の機能を
チェックすることになります
ミラーアップしたままなので
基本的にファインダーは真っ暗なのですが
強い光をマウント側からあてると
隙間から少し光が入り
うっすらぼんやりとファインダー内の様子がわかるのですが
そんなよく見えない状態でもはっきりわかるほど
ファインダー中央に濃い縦線が1本は入っているのがわかります。
プリズムが腐食してしまっているようです。
これは交換で対処いたします。

ME系のミラーアップは横走り機でよくある
シャッター幕の走行不良等の原因ではなく
ミラー駆動部のゴムリングブッシュが溶解して粘着質となり
そのブッシュが巻かれている部品の動きを
妨げていることが原因です。
今回も少々の力では全く動かないほどに固着していました。
溶解したゴムブッシュをキレイにこそぎ落とし
溶剤でキレイに清掃し
代用のプラスチックブッシュをはめ込みます。
MGは内部回路も随分効率化されているのですが
MEで採用されていたミラーボックス脇の配線ソケットが
省略されたせいでミラーボックス脱着に
MEの倍くらいのハンダ作業が必要となってしまっており
なかなか面倒なカメラです。
部本点数が減った代わりに手間がかかるようになったわけですね。
さらにME系はお約束の内部モルトが
いたるところに使われていて
もちろんそれもベタベタに劣化しているので
それも全てキレイに剥がして張り替えます。
意外といろいろ手間のかかるカメラです。

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