キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「プロ野球の日」だそうですよ。
1936(昭和11)年のこの日に
全日本職業野球連盟(現在の日本野球機構)が結成され
プロ野球が誕生したことを記念して制定されています。
当時の加盟チームは、東京巨人軍(現:読売ジャイアンツ)
・大阪タイガース(現:阪神タイガース)
・阪急軍(現:オリックス・バファローズ)
・名古屋軍(現:中日ドラゴンズ)
・東京セネタース・大東京軍・名古屋金鯱(きんこ)軍の7チームだったそうです。
わが広島東洋カープがこの中に加わるのは
1もおう少し後の1950年です。
プロ野球は今年もキャンプインし、いよいよ球春到来です。
ここ数年、コロナの影響がいろいろあって
本来の姿で楽しめない期間が続いていますが
今年もテレビ観戦が中心ですができるかぎり応援しています!
カープも気になりますが誠也の行き先が
なかなか決まらないのも心配の種ですねぇ…
早くピークアウトして気持ちよく開幕してもらいたいものです!

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
ちょうど昨日からいよいよ北京オリンピックが開幕しましたが
今回、お預かりしているF-1は
1976年のモントリオールオリンピックに
F-1が公式カメラに認定されたことを記念しての
「モントリオールオリンピック記念モデル」です。
巻き戻し側の前面に同大会のシンボルマークと
「Montréal 1976」の文字が刻印されています。
それ以外は通常のF-1と変わらないのですが
やはり記念モデルはちょっと特別感もあって
カッコ良いですね!
旧F-1には1980年のレークプラシッド冬季オリンピックの
記念モデルも存在します。
ちなみにモントリオールは前期F-1で
レークプラシッドは後期F-1(F-1N)になります。
さらに余談ですが1984年には
ニューF-1でロサンゼルスオリンピック記念モデルも出ています。
まぁこういうのを集め始めるとまた大変なわけですが…
存在を知ると興味が出てしまいますよね(苦笑)

お預かりしているF-1はかなり長い間、放置されていたとみられ
あまり状態がよいとは言えないものでした。
まずシャッターは動作はしているものの
1/2000は全く開かず、1/1000も1/3は開かない状態です。
こんな状態なので高速シャッターは全体的に精度も出ていません。
低速シャッターはスローガバナが完全に固着している状況で
1/30ー1秒のスローは全滅で
どれもシャッタ-が開いたままになってしまいます。
露出計も動作はしているもののSW部の接触不良があるようで
非常に不安定な状況です。
精度はいずれにしてもできる限りの調整となりますが
現状では使い物にならないような精度しか出ていません。
ファインダー内もかなり汚れています。

それでもさすがフラッグシップで最高級機のF-1です。
どれも接触不良や油切れや汚れによる動作不良なだけで
致命的なトラブルはないようです。
すなわちしっかり通常の整備清掃を一通り行えば
通常通り使える状態になるということです。

画僧は一通りの整備を終えた状態でのものです。
かなり奥深くまで清掃し、必要なところには最小限の注油を行い
各部の動きの調整を行っています。
シャッターは問題なく安定して動作していますが
幕軸や調速部の清掃注油を行ったため
少し動きが落ち着くまで様子見をしている段階です。
露出計も安定して動作するようになりました。
画像で装着しているレンズは当店のテスト用レンズですが
こうしてみるとやはりF-1はカッコ良いですねぇ…
どっちが良いとか悪いではなくて
本当にニコンとは方向性が正反対なのですよね…
当時のF-1のライバルはF2ですが
どちらも特にデザイン的には全く違うタイプなのに
どちらもカッコ良いのです。
70年代の一眼レフは各メーカー、ラインナップも豊富になり
なかなか楽しいカメラが多い時代ですね。

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