日別アーカイブ: 2025年12月10日

ニコンFMのカメラ修理

今日は「ベルトの日」だそうですよ。
日付の由来は奈良の正倉院に収蔵されている
日本最古のベルトの本体に
紺玉の飾りが付けられており
紺玉は12月の誕生石のラピスラズリのことなので12月。
12月に流れるクリスマスソングの
「ジングルベル」の「ベル」に、10日の「ト」を組み合わせて
「ベルト」とする語呂合わせからだそうです。
なかなか強引ですね(笑
でもクリスマスプレゼントにベルトなんかもいいかもしれないから
この時期の記念日でいいような気もします。
ベルトの穴の位置が気になるのですよねぇ(苦笑)
ここ数年、少しずつ穴の位置が変わって
以前よりはウエストが欲しくなったとは思うのですが…
暴飲暴食した次の日の朝に
穴の位置が太い方にズレてしまっていると
相当ショックです。これからの季節気を付けましょう…(笑

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系の後継機として
1977年に発売されたカメラです。
時代を反映して適度のコンパクト化され
取り回しもよく現在でも非常に人気のカメラです。
やはり機械制御シャッター搭載機は
根強い人気がありますね。
確かにシャッターユニット及び制御関連は
修理不可になることは少ないです。

お預かりしている「FM」は電池室が明らかに破損しており
(電池腐食の影響かと思われます)
露出計が動作しない状態です。
加えて巻き上げてシャッターを切ることはできるのですが
巻き上げてチャージ完了になっても
シャッターを切らずに
そのまま再び巻き上げることができてしまいます。
さすがに撮影していると気が付くとは思いますが
使い方によっては何コマも未露光のコマを
作ってしまうことになってしまいます。
さらにシャッターも羽根基部の汚れの影響で
幕速のバランスが崩れていて
高速シャッターの精度が出ていません。
低速は低速でガバナーが固着しているため
スローシャッターやバルブがすべて一定速で切れてしまいます。

既に一通りの整備修理が完了した状態です。
しばらく様子見していましたが
動きも安定したのでこれから最終チェックを行います。
結果から言うと精度も含めて問題なく
非常にスムーズに動作するようになっています。
電池室は交換しか手段がないので
中古良品の電池室部品を使って修理しました。
これも最近は部品取りが非常に手に入りにくくなったので
同様の電池破損の修理は今後は受けられないかもしれません。
電池室は明らかに破損していたのが
当初からわけっていたので良いのですが
露出計制御部の破損があった場合を非常に心配していました。
「FM」で露出計制御部の破損があった場合は
当店では修理不能です。
「FM」の露出計は「FE」の露出計よりも
修理不可になる場合が多いです。
巻上のトラブルは巻上ロック機構の動作不良によるものでした。
これも間接的に電池室破損が招いたトラブルでした。
今回、しっかり修理整備を行ったので
落下等のショックさえなければまだまだ長く使えると思います。
突出したスペックがあるわけではないですが
いろんなシチュエーションで使いやすい良いカメラだと思います。