オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「うどんの日」だそうですよ。
うどん県でもある香川県地方の農家では
農繁期が一段落した雑節「半夏生」の頃に
うどんを食べて労をねぎらう習慣があったことに由来するのだそうです。
そうなんですよね。今日は「半夏生」でもありますね。
うどんといえば全国的にやはり「讃岐うどん」が有名ですが
私の出身の広島県呉市では「呉の細うどん」と呼ばれる
独特の麺の細いうどんが昔からあるのです。
昔の呉は今よりもっと港町で
せっかちな人が多かったせいか
さっと茹で上がって汁ともよく絡んで早く美味しく
食べてもらえるようにとできるだけ細く麺を
切ったことから始まったそうです。
おそらく海軍工廠が設立されたころ(明治末期)から
始まったのではないかと思われます。
私、幼いころからこの「細うどん」に馴染んでいるせいか
現在、全国的に流行っている「麺が太くて腰のあるうどん」が
イマイチ苦手です(苦笑)
「固くて食べにくい」って感じてしまうのですよね…
なので…普段はうどん食べることはあまりなくて
呉に帰ったときに老舗「山乃家」さんに滞在中は毎日行って
「呉の細うどん」を堪能してきます!
皆さまも機会があれば是非!!!

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
つい先日もOM-1の修理を行ったばかりですが
やはりOM-1の修理・整備依頼は非常に多いのです。
それは「壊れやすい」なんて意味ではなくて
それだけ人気が高いということだと思われます。
当店にやってくるOM-1も状態は千差万別ですが
致命的に何かが破損している…という状態のものはかなり少数です。
大抵の場合は積年の汚れ等による動作不良と
あとは露出計関連のトラブルです。
あ、ただ定番のプリズム腐食だけは発生してしまうと
どうしようもなく対処するにはプリズム交換しかありません。
ただ、OM-1は比較的、腐食のないプリズムが
まだ入手しやすい状況なので交換は「今のところ」可能です。

お預かりしているOM-1はフィルム室にスタッドが4本立っていて
それに伴ってフィルム圧板も短い
初期「M-1」とほぼ同構造の初期の個体です。
ただ、何度か過去に整備されたことがあるらしく
露出計電池はSR44(LR44)に対応できるよう改造されていて
電圧補正もボディ内に抵抗を追加して対応されています。
プリズムに多少の腐食はありますが
これも腐食が始まり始めた頃に対処が行われていて
これ以上は進まないようにある程度の多彩くが施されています。
プリズム留めが4本バネなのも最初期モデルの特徴ですが
露出計回路は最初期特有のものではなく
これも途中で手が加えられ中期以降のものとなっています。
巻上レバーも中期以降のOM-1のものに替えられています。
それでも最初期のボディでブラック塗装のものは
ちょっと珍しいのではないかと思います。
おそらく整備されたり手が加えられたのは
メーカーのサービスで行われたと思われますが
それも随分昔のことだと思われます。
現在の状況は一通り動作はしていますが
シャッター幕、先幕後幕のバランスは崩れていて
高速シャッターの精度は出ておらず
露出計も振りが足らず1.5段以上オーバー傾向となっています。
この辺でちょうどリフレッシュさせてやる必要がある状態です。


まだ取り掛かり始めたばかりですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
露出計の不調はSW部の接触不良と
電池室からの配線の劣化が原因と思われます。
他、幕軸、ミラー駆動部、巻上機構部等々
駆動部分の清掃整備調整を行っていきます。

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