オリンパスペンSのカメラ修理

今日は「牡蠣むきの日」だそうですよ。
真牡蠣のシーズンには少し早いですが
来月にもなると水揚げが始まりますねぇ
私は広島・呉出身なのでやはり冬の味覚と言えば真牡蠣ですねぇ
広島産の牡蠣はシーズンになれば
こちらでも手に入りますが
たまに殻付きを焼き牡蠣で食べたくなるので
殻つきを取り寄せたりもします。
これが美味しいのですよねぇ~お酒にもめちゃくちゃ合いますし…
殻付きのまま焼く場合にはいいのですが
殻付きをむき身にする場合には当然牡蠣むきも行います。
慣れないと結構大変なのですよねぇ
全国的には「牡蠣むき」だと思いますが
水揚げされた牡蠣をむいている場所は
地元では「牡蠣打ち場」ですよね
私も生まれ育った呉でも海沿いにはあちこちに牡蠣打ち場があって
独特のむせかえるような潮の香りが漂っています。
むき身をそのまま販売しているところも多く
かなりお買い得なのですよねぇ…
こんなこと書いているとやたら焼き牡蠣が食べたくなってきました。
早く真牡蠣のシーズン始まらないかな…(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンS」のカメラ修理を行っています。
ペンシリーズはハーフカメラを代表するカメラとして
今も昔も大人気のカメラです。
ペンと一言で言っても様々な種類やシリーズが存在するのですが
ペンSは比較的初期のモデルです。
一番最初に発売された無印の「ペン」の高級版として
初代ペン発売の翌年、1960年に発売されました。
シャッター、レンズ共にグレードアップされ
シャッターは5枚羽根でB、1/8-1/250秒の6速となり
レンズはDズイコー3cmF2.8となりました。
価格の制約がかなり厳しかった初代ペンに比べると
かなり性能を重視した仕様になっていて
ハーフとは言えどもマニュアルでしっかり撮影したいという方には
非常に使いこなす楽しみのあるカメラです。
ペンシリーズで一番人気なのではやはり手軽な
「ペンEEシリーズ」だとは思いますが
シンプルなマニュアル機で一通りこなせる「ペンS」の人気も
かなり根強いと思います。

今回は同じご依頼者様から2台の「ペンS」をお預かりしています。
どちらも一応一通りの動作はしているのですが
ファインダーやレンズにはそれなりの汚れもあり
モルトも劣化、シャッター羽根には若干の粘り等々
細かく見て行けば経年なりの問題を抱えています。
1台は内部で部品外れもあるらしく
ボディを振るとカラカラ異音がしています。
いずれにせよ、やはり一通りの整備が必要な状態です。

画像は一通りの整備が完了した段階のものです。
露出計・距離計非搭載でシンプルな構造ではありますが
ハーフカメラなので何もかも基本的に小さく
おまけにオリンパス機ならではのデリケートな部分もあって
意外と各部の調整に手間のかかるカメラです。
注油を行っている部分や羽根洗浄を行っているので
少し時間をおいて様子見した後で最終チェックを行います。
ハーフ判なので筐体が小さいのは当然としても
レンズの出っ張りも少なく非常に持ち歩きやすいフォルムです。
総金属製なのでそれなりにズッシリとはしていますが
上着を羽織る季節になるとポケットの中にも
問題なく入り、シャッターチャンスにさっと取り出して
レスポンスよく撮影できるカメラです。
この時代のカメラは電源SW等も当然ながらありませんので
レスポンス的には非常に優れていると思います。
どこにでも気軽に持ち歩きたいカメラですね。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。