ペンタックスSVのカメラ修理

今日は「畳の日」だそうですよ。
ん?割と最近、「畳の日」って書いた記憶が…と思ったら
4/29も「みどりの日」にちなんで「畳の日」だったのですねぇ
年に2回制定されているのですね。
実家に誰もいなくなって引き払ってからは
「畳」に縁がなくなりましたねぇ…
あの適度な硬さと少しだけひんやりした感じ…いいですよねぇ
子供の頃は畳の上でゴロゴロするのが普通だったのですが
気が付けばそういう機会もなくなってました…
でも最近はフローリングの上に「置ける」畳もあるのですね
自宅の部屋の一部に置いて畳気分を味わおうかな…
あ、その前に自宅は散らかりっぱなしなので
ちゃんと掃除して整理しなくちゃなぁ…
ちなみに今日は「清掃の日」でもあるそうです。
掃除…嫌いじゃなくてどちらかといえば好きなのですが
気合いれてやり始めるとキリがなくなって
えらい時間がかかるのですよねぇ…

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
TTL露出計搭載の「SP」が出てくる以前の
「アサヒペンタックス系」のM42マウント機としては
最後の機種になるかと思います。
(S2スーパーも出ましたが
これはSVからセルフタイマーを省略したモデル)
モデル名の「V」はセルフタイマーを意味する
“Voraufwerk”の頭文字です。
セルフもそうですがフィルムカウンターが自動復元式になり
露出計のないシンプルな機械式カメラとしては
非常に使いやすい完成形のようなカメラだと思います。
そしてレンズマウントはこれまたシンプルな
ユニバーサルマウント「M42」です。
対応するペンタックスタクマーレンズだけではなく
世界中のM42マウントレンズを装着することができます。
レンズ遊びも楽しみたいと思われる方には
最適なカメラかとも思います。
その出来の良さから非常に売れたカメラでもあり
現存している台数も多いのですが
さすがに発売から50年経過しているカメラな上に
SV以前のM42機はシャッター幕が劣化している個体も非常に多く
なかなかそのまま未整備で使えるものは少ないと思います。

お預かりしている「SV」はちょっとめずらしいブラックボディです。
ところどころスレ・剥がれ・傷はありますが
全体的にはキレイなボディです。
最も心配されるシャッター幕はめずらしくほぼ劣化がありません。
おそらく過去に一度交換されて居rのはないかと思われます。
とはいってもずいぶん昔のことだとは思われますが…
幕の状態は良いのですが残念ながらシャッターはまともに走行できません。
シャッタースピードに関係なく全速で
シャッターを切っても後幕が走り切らず隙間が空いた状態で止まってしまいます。
幕軸にかなりの汚れや古い油脂が溜まって固着しているようです。
当然ながらこの状態では全くもって撮影には使用できません。
巻上やミラー駆動にも動作不良が見られます。

まだ分解途中ですがここからさらに分解を進めて
とにかく動く部分を徹底的に清掃します。
冒頭で「清掃の日」にも少し触れましたが
カメラ整備・修理の大半の作業が「清掃」です…
まぁとにかく「古い機械」なのでしかたないのですが…(苦笑)
プリズムやスクリーンも随分汚れてはいますが
いわゆる機械的に「破損」したりして壊れているところはありません。
本来の動きを取り戻す作業を入念に行います。
しっかり整備すれば最高速までしっかりSS精度も出るはずです。
隅々まで入念に清掃して調整を行っていきます。
画像には写っていませんが
装着されていたスーパータクマー55mmF1.8レンズも
カビ汚れがあるためこちらもしっかり清掃していきます。

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