ニコンFフォトミックFTNのカメラ修理

今日は1月10日ということで
「110番の日」ですね!
全国で緊急通報用電話番号が「110番」に統一されたのは
1954(昭和29)年からだそうです。
それまでは地域によって少し異なっていたそうですね。
電話番号が110番になった理由としては
覚えやすい番号であること
誤報が少ないように番号は3桁であること
黒電話のストッパーまでの距離が短い「1」を多くしたことがあり
さらに緊急時の消防への電話番号である119番の「9」と同様に
誤報を防ぐためと落ち着くために
最後にダイヤルが一番長い「0」が設定されたと言われています。
どれもダイヤル式の頃の名残ですね。
119番には何度かお世話になったことはありますが
110番は今のところ…いやかなり昔に交通事故を
起こしてしまったときにかけたことあるか…
いずれにしてもいざという時に頼りにはしていますが
あまりお世話になりたくはない番号ですね。
どちらにもお世話にならない平穏な日々が過ごせるように
気を付けていきたいと思います。

さてさて

本日は「ニコンFフォトミックFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコンFのボディに露出計内臓の
フォトミックファインダーを組み合わせたもので
「フォトミック」「フォトミックT」「フォトミックTn」
「フォトミックFTn」が存在します。
今回の「FTn」は1968年の発売で
絞りリングを1往復させることで
開放F値補正操作を取り入れたモデルです。
(いわゆるニコンのガチャガチャ)
ファインダー以外のボディ本体に関しては
通常のFボディとなります。

お預かりしている「フォトミックFTn」は
さすがに50年以上の経年劣化や汚れ油切れの影響もあり
高速シャッターの精度は出ておらず
巻上もスムーズさにかけ
スローは粘り気味、露出計は不安定と
全体的に一通りの整備が必要な状態でした。
シャッタースピードの不良は
汚れや油脂が原因の部分もございましたが
過去に安易に幕速だけを弄られた経歴があるらしく
幕が妙に貼り気味でそのせいで
少々スプリングもくたびれ気味という状態でした。
幕軸や調速カム、駆動部の清掃を入念に行った上で
最低限の周瑜を行い
ゼロからテンション調整を繰り返し行い
慎重に精度を確保していきます。
フォトミックファインダーの露出計に関しては
やはり摺動抵抗の劣化もそれなりに進んでおり
できる限りの調整となりましたが
何とか実用上ほぼ問題のない程度には
改善できたような状態です。

開発当初から露出計搭載を
標準的な位置づけにしていたF2フォトミックとは異なり
Fフォトミックはおそらく後からの設計かと思われますが
この頭でっかち感が何ともこの時代らしい無骨さで
これはこれでなかなか魅力的です。
私の祖父が観光地等で比較的手軽に撮るときに
持ち歩いていたのがフォトミックTだったので
このFフォトミック系のデザインには何とも言えず
懐かしさを抱いていしまいます。
画像は一通りの整備が完了した状態のモノで
これから最終的なテストを行い
問題なければ完成となります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。