ワゴーフレックスのカメラ修理

今日は5/10でキリが良い日でもあり
語呂合わせも含めていろんな記念日が制定されています。
そんな中、「街区表示板の日」なんてのがありますね。
1962(昭和37)年のこの日に
「住居表示に関する法律」が施行されたことに由来しています。
街区表示板とは、住居表示を実施している地域に設置されている
街区(所在地;「○○町○○丁目」など)が記載された
細長いプレートのことです。
主に電信柱や建物の壁面などに付けられていますね。
「住居表示に関する法律」により
住居表示を実施している地方自治体(市区町村)において
設置が義務づけられたのだそうです。
サイズや表示板の色は地域によって異なるらしいのですが
あれですよね?濃い緑色の細長いプレートに
白字で街区が掛かれているモノですよね。
今は歩いててもスマホで道案内してもらえる時代ですが
昔は地図と街区表示板を見比べながら
行きたいところを探し回ることも多かったですねぇ
(仕事でもプライベートでも)
そういえば小学校の頃に街区表示板と学校の友達の家の住所だけが
書かれたメモをみて家を探しあてて遊びに行くなんてことも
よくやっていました。
ちょっとアドベンチャーぽくって楽しいのです!
ただ、いつ着くか全く読めなくて待っている友達は困ったでしょうね…(笑
いわゆる三段番地(〇丁目〇ー〇)だと難易度は高くないのですが
田舎に良くある区画整理されていない旧来の4桁番地(xx町9999)だと
これがまた辿り着けないのです…
結局その辺にいる人に聞いたりしていましたが…懐かしいですね。

さてさて

本日は「ワゴーフレックス」のカメラ修理を行っています。
フィルターやアクセサリー類の販売で大手だった
「ワルツ商会」が製造していた二眼レフです。
資料がほとんどなくあまりはっきりしないのですが
おそらく1952年発売のカメラだと思われます。
後に「ワルツフレックス」という二眼レフも発売しています。
いわゆる赤窓式のシンプルな二眼レフです。
シャッターユニットはコパル製で
B・1s~1/300をカバーします。
今回の個体は日東光学のコミナー7.5cmF3.5レンズを搭載します。

この「ワゴーフレックス」当時使用のグリスの問題なのか
構造上の問題なのかほぼ全ての個体でピントノブの軸が
固着しています。もちろん今回もそうです。
そしてその固着具合が強力な接着剤でも付けたのか?というほど
強烈に固着してるものが多いのです。
今までの経験上、救済率はほぼ5割…半分の個体は固着を解消できませんでした。
あまり力任せにしても今度は軸自体を破損するだけなので
今回も時間を変えていろいろやってみます。
あまりにもどうにもできなかったら残念ながら修理不能です。

まだ現状を確認しただけでこれから本格的に
修理に取り掛かります。
何はともあれピントノブの固着解消から始めます。
全体的には非常にキレイな個体です。
レンズにもカビはそれなりにありますが
清掃すれば十分にクリアになりそうです。
シャッターも粘りもなく快調に切れていますが
さすがにスローガバナは固着しています。
問題のピントノブは以前に無理に動かそうとしたのでしょうが
クルクルと空回りしてる状態です。
表示上の無限遠を超えてクルクるまわるので
ストッパーのピンも折れていると思われます。
こればかりは焦っても仕方ないので
時間をかけてじっくりと取り組みます。
おそらく今日のうちに改善は無理かと思います。

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