キヤノンEFのカメラ修理

今日は「東名高速道路全通記念日」だそうですよ。
1969(昭和44)年のこの日に
足柄上郡大井町の大井松田IC~静岡県御殿場市の御殿場ICが開通し
東京から小牧まで346kmにおよぶ
東名高速道路(東名高速)が全線開通したそうです。
私の生まれたすぐ後なんですよね。
今や主要都市間は高速道路で効率よく移動できるようになりました。
私は今はクルマ持っていないので
なかなかその恩恵にあずかれませんが
以前は広島に帰省する際にも東京から広島まで高速道路は頻繁に使いました。
都市部から抜けて車線も広くなり緑の多い中を
高速で移動していくのは何とも気持ち良いですよね
そして途中SAに立ち寄ったりすると
なおのこと遠出している非日常の実感がわいてきて
高速道路での遠出は大好きでした。
こんなこと書いているとクルマ欲しくなってきますね(笑
まぁ乗る時間も機会も必要性も少ないですし
都内で維持するのはあまりに効率悪いので非現実的ですが…
それでもたまには高速道路使って遠出はしたいですね。
レンタカーでも借りて行ってこようかな…

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
時代的には「Fシリーズ」の後期に分類されると思いますが
「Fシリーズ」のカメラというにはかなり異端児的なカメラです。
まずシャッターは布幕横走ではなく
金属羽根縦走りの「コパルスクエアS」です。
他メーカーのカメラにも搭載されたお馴染みのシャッターユニットです。
基本的にはこれを機械制御で駆動します。
ただ1秒以上のスローシャッターに関しては電子制御とし
最大30秒のスローシャッターを搭載したカメラです。
そしてシャッター速度優先オートを搭載します。
シャッタースピード優先オート搭載の一眼レフは
新技術てんこ盛りの次世代機「AE-1」が本命だったと思われますが
さすがに開発にかなり時間がかかっていたために
他メーカーが続々とオート露出搭載の一眼レフを発売する中で
「AE-1」までの「繋ぎ」といえる存在のカメラです。
しかしながら「EF」にはその端正なデザインや
上記の独特のシャッター・オート機構
他キヤノン機では見られない
シャッター速度ダイヤル – レリーズボタン – 巻き上げレバーが
いずれも同軸になる設計等々
かなり「EF」ならではの部分が多いカメラで
発売期間が短い割には根強い人気があるカメラです。

他機種でもおなじみで安定性においては定評のある
コパルシャッターなので機械的なトラブルは比較的少ないカメラです。
とはいえ、さすがに発売から50年経過しているので
羽根汚れ等による高速シャッターの精度不良は多く
今回のEFも高速シャッターが少々不安定です。
加えて低速SSを中心とする電子制御部に関しては
接点やマグネット類が肝なのは
通常の電子制御機と同じで
1秒以上の電子制御時には電子制御から機械制御に切り替わる際に
機械制御側のガバナが上手く作動できない等のトラブルが多いカメラです。
今回の個体は切替時云々よりも電源電圧が不安定なようで
動きも不安定なってしまうような状態です。
各接点や配線を細かくチェックして対処する必要があるようです。

まだ取り掛かったばかりで上カバーを外しただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
EFの修理の際にはよく書いていますが
EFの電池は本来水銀電池(MR9)を2個使用します。
水源電池使用カメラでLEDを使うカメラには多いのですが
電圧変換型電池アダプタを使用すると
大抵の場合、アダプタ側の抵抗が原因でLEDが点灯しなくなります。
「EF」でいうと電子シャッター駆動時やBC時に点灯する
上カバー上の赤LEDが点かなくなります。
そのため電池は電圧変換型のアダプターは
使用しないほうがよろしいかと思います。
(細かく検証したわけではないですが
LEDが点かない以外には問題はないかと思います)

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