今日は「メートル法公布記念日」だそうですよ。
1921(大正10)年のこの日に
「メートル法」の採用を法制定した
改正「度量衡法(どりょうこうほう)」が公布されたことに由来しています。
それまでの長さの単位に「尺(しゃく)」、
質量の単位に「貫(かん)」を基準とする
「尺貫法(しゃっかんほう)」などとの併用から
長さの単位に「メートル」、質量の単位に「キログラム」を基準とする
「メートル法」のみに一本化することとなりました。
しかし、根強い反対運動により施行は無期延期となり
「メートル法」への完全移行は1952(昭和27)年に
「度量衡法」が廃止され、新しい「計量法(けいりょうほう)」が
施行されたことでようやく行われたのだそうです。
そういえば子供のころに通っていた銭湯に置いてあった
今考えるとレトロな指針式の体重計は
キログラム目盛と貫目盛が併記されていましたね。
当時は「百貫デブ」なんて言葉もよく耳にしたし…
いやいや…百貫って375kgだから…あまりにも…
さてさて
本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
「F2」はいわずとしれた当時のフラッグシップモデルですが
そのF2ボディに露出計内蔵のフォトミックファインダーを
組み合わせたモデルとなります。
最初に登場したのはいわゆる無印の「フォトミックファインダー」
(DP-1)を搭載したモデルでしたが
その後、LED露出計を搭載したモデル、
受光素子に「SPD」を搭載したモデル、Aiレンズに対応したモデル等が追加され
F2用のフォトミックファインダーは5種類存在します。
今回は無印のフォトミックをAi対応にした
「フォトミックA(DP-11)」となります。
お預かりしている「F2」は一通り動作はしていますが
シャッターの動き…というか先幕跡幕のバランスに問題があり
シャッタースピードの精度が出ていません。
さらに1/2000だとシャッターが開きません。
幕軸の汚れや古い油脂類が原因かと思われます。
フォトミックファインダーの露出計も動作はしているのですが
精度の少し問題があるのと動きが多少不安定です。
内部の摺動抵抗の汚れ等が原因かと思われます。
ほかにも油切れ等の兆候も認められますので
やはり全体的にリフレッシュが必要な状態です。
ボディ側の整備は一通り完了した段階です。
幕軸の清掃等でシャッタースピードの精度は改善されましたが
新たに最低限の注油も行っていますので
少し動きが落ち着いた後に最終的な微調整を行っていきます。
これからフォトミックファインダー側の整備に取り掛かります。
画像に見えているリング状の部分が摺動抵抗です。
「Fフォトミック」の時代と異なり抵抗体は丈夫なので
抵抗体が剥がれ落ちて修理不能になっていることは
めったにありませんが慎重に清掃を行っていきます。
他、ファインダー内のモルト交換や清掃も行っていきます。
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