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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「節分」です。
「立春」の前日で、冬の節が終わり、春の節に移るということです。
この時期だけでなく、本来は「立夏」、「立秋」、「立冬」の前日を
それぞれ「節分」というのだそうです。
ただ、太陰暦(太陰太陽暦)では「立春」を年の初めと定めており
「立春」の前日すなわち「大寒」の最後の日にあたる
この「節分」を特に重視しているのだそうです。
季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられていたため
それを追い払う意味で「豆まき」が行われるのだそうです。
「節分」といえば2月3日のイメージですが
今年は「立春」が2月3日のため、節分は2月2日です。
2021年も「節分」は2月2日でした。
その前に「節分」が2月2日だったのは
124年前の1897年2月2日だったそうです。
ところで、節分に関係なく煎りたての大豆は美味しいですよねぇ
子供の頃にはばあさんがよく豆を煎ってくれて
熱々の豆をおやつ代わりに食べていたものです。

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
「ペンFシリーズ」は世界的にも珍しい
ハーフ判の一眼レフカメラです。
ハーフ判の利点を最大限に活かすため
通常の35mm判の一眼レフとは全く異なる構造を採用し
ロータリーシャッター、他で同様のものを見ないファインダー光路等々
機械構造的にも見どころ満載のカメラです。
その特異な構造でデザインも独特のモノとなり
いわゆるペンタプリズム部の出っ張りをもたない
フラットな上カバー面に巻き戻し側に大きくオフセットした
レンズマウント、前面に配置されたシャッターダイヤル等
こちらも特徴的で魅力満載のカメラです。

最初に巻上ダブルストロークの「ペンF」が登場し
その後3年後の1966年に登場したのが今回の「ペンFT」です。
CdS使用の露出計を内蔵とセルフタイマーが追加されて
巻上はシングルストロークとなっています。
その巻上ですが巻上角が非常に大きく
ストラップに引っかけてしまうことも多いので
ストラップ使用時には少々注意も必要です。

お預かりの「ペンFT」は巻上がロックした状態で
お預かりしました。よくあるパターンとしては
ミラーアップしたまま固着してしまっているというパターンですが
今回はミラー云々ではなくレリーズとシャッターとの
連動に問題があるようです。
巻上ロック自体はとりあえずは分解整備時に解除できたのですが
それも含めて今回はなかなか一筋縄ではいかない状況でした。

一通りの修理整備は既に完了していて
テストを行っている段階です。
まずシャッターユニットは相当弄られていて
ロータリーシャッター回転軸にある
逆回転防止の爪が破損していて既に使い物にならない状態でした。
その他にもかなり強引に分解された形跡があり
シャッターユニットは中古良品と交換で対処しました。
ミラーボックスは調整で何とかなりましたが
ミラー角度が大きく狂っていてこちらも調整が大変でした。
ペンFTではCdSに光を送るため第三反射面に
ハーフミラーを使用していてここの劣化が
問題になることが多いのですが
これも今回の個体でははハーフミラーの蒸着を剥がしたうえで
ハーフミラーシールを貼ったようなものが使われていました
ここも中古良品と交換です。
加えて露出計の配線もでたらめでそのために露出計は不動の状態でした。
現在は露出計も普通に動作しています。

「ペンFT」は状態の悪い分解品が多いような気がします。
正しい姿に戻すためにかなり時間と部品と手間がかかりました。

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ニコンFEのカメラ修理

今日から2月です…1月あっという間でしたね(苦笑)
今日は「ニオイの日」なのだそうです。
「に(2)お(0)い(1)」と読む語呂合わせからだそうです。
「香り」だといわゆる良い匂いをイメージしますが
「ニオイ」だと明らかに不快な匂いのイメージになりますね(笑
「ファブリーズ」でもおなじみの「P&G」さんの
制定した記念日で嫌なニオイを消し去る消臭商品の普及が
目的だそうなので、やはりここでいう「ニオイ」は
いわゆる悪臭のことを指すのですね。
イヤな匂いって結構日常に溢れていて
わずかな匂いでも気になり始めるとたまらないものですよね。
匂いを感じるってっことはその匂いの元の成分が
鼻に入ってくることで感じるわけだとイメージすると
それこそ一瞬でも早くその匂いから逃れたくなります(苦笑)
反対にいい香りはリラクゼーション効果もありますし
何とも癒されるので良い香りに常に囲まれて生活したいものです(笑

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
70年代前半に発売された「ニコマートEL系」の後継機で
1978年発馬のカメラです。
機能的にはニコマートELを引き継いでいて
それほど大きな新機能はないのですが
ボディも小型化されあらゆる部分で洗練されており
明らかに次世代のカメラとなって登場しました。
安定性に定評のあるコパル製シャッターを
電子制御で駆動します。
ただし「B」と1/90のみ機械制御で駆動することができ
電池がなくてもこの2速でシャッターが切ることができます。
電子制御の副産物ともいえる「絞り優先オート露出」を搭載し
細かい露出を気にせず枚数を撮ることもできれば
ファインダー内の非常に使いやすい追伸式露出計を使って
マニュアル露出でじっくりと表現を追い詰めていくこともできます。
一通り何でもできる使いやすい万能カメラだと思います。

「FE」は当店でも比較的修理依頼の多いカメラで
コンスタントに修理を行っている気がします。
今回お預かりの「FE」はおそらく長い間
使われずに保管されていたカメラで
普通にストレスな使うには一通りの整備が必要な状況です。
まず電池が入りっぱなしで電池室からは
真っ黒になったLR44電池がゴロンと出てきました。
水銀電池や酸化銀電池ではなかったので
ガスによる腐食はなかったものの
電池室は電池からの汚れで接触不良が起きています。
電池室の清掃で電源は何とか入るものの
やはり電源は少々不安定です。
電池室裏のハンダや状況によっては配線交換が必要かと思われます。
電源さえ入ればシャッター、露出計は動作するものの
今度はシャッターに問題があり
1/1000、1/500は全く開かず、1/250も1/3ほど開きません。
シャッター羽根の汚れ等の影響もあると思われますが
電気的問題も絡んでいると予想されます。
「FE」の問題の出やすい箇所はだいたい把握できているので
一通りの整備に加えてトラブルの起こりやすい部分の
対策を行っておけば快適に使える状態になると思われます。

これから本格的に分解整備に取り掛かる段階です。
当然ながらフィルム室のモルトは全滅で
画像にも写っていますが接眼レンズの下のモルト等の
内部モルトももちろん全滅です。
この加水分解したモルトが
さらにトラブルを呼び込む場合も多々あります。
やはりこの時代のカメラは頻繁にではなくても
長く使うには定期的な分解整備が必要ですね。

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コニカFPのカメラ修理

今日は「人口調査記念日」だそうですよ。
1872(明治5)年のこの日に
明治政府による日本初の全国戸籍調査が行われたそうです。
当時の人口は男1679万6158人
女1631万4667人で合計3311万825人でした。
2015(平成27)年の国勢調査による日本の総人口は
1億2709万4745人で、9000万人以上増えたことになります。
最新の調査では現在の人口は1億2359万人だそうです。
いずれにしても150年ほどでこんなに増えたのですね。
これからは人口は減少傾向に推移するのでしょうが
これから100年後あたりはどんな世の中になっているのでしょうね。
もちろんそれを見ることは無理ですが…(笑

さてさて

本日は「コニカFP」のカメラ修理を行っています。
コニカというとどちらかといえば
レンズ一体型のレンジファインダー機や
C35に代表されるコンパクトカメラのイメージが強いですが
一眼レフにも早い時期から参入しています。
1960年にファインダー交換式の最高級カメラ「コニカF」の
発売に始まり立て続けに一眼レフをリリースしています。
今回の「FP」は1962年発売のカメラで
それまでの中級機「FS」をベースに
CdS使用の外付け露出計を装着できるようになったものです。
レンズマウントはコニカマウントで
後のオートレックス登場以降に採用された
コニカⅡマウント(ARマウント)との互換性はありません。
ボディからの絞り込み連動が鏡胴外側に露出しているところが
特徴的なレンズマウントです。
「コニカF」以降に登場したコニカ中級機は
「FS]「FP」「FM」と存在しますが
いずれも基本的な構造は共通で
シャッターはその後、いろいろなカメラで採用される
コパルスクエア(当時の呼称はコパルスケヤ)シャッターです。

お預かりしている「FP」は一通りは動作しているものの
多少巻上に油切れの兆候が見られます。
シャッター羽根にも汚れがあると思われ
構想シャッターが多少不安定です。
そしてファインダーが妙に曇っています。
プリズムが汚れていることもありますが
おそらく接眼レンズ内側が曇っているものと思われます。
接眼レンズの変質の場合は清掃では対処できませんが
できる限りの清掃である程度はクリアになると思われます。

FS,FP、FMあたりの接眼レンズがよく曇るのは
上の画像にも写っていますが
接眼レンズとプリズムの間にあたる部分に
モルトが貼られており
そのモルトが加水分解してしまうことも
影響していると思われます。
いずれにしてもコニカの一眼レフは
初期の「F系」のみならず
後のオートレックス系(FTAやオートレックスT3も含む)も
接眼レンズが良く曇るのです。
そしてそれが清掃では改善できない場合も多いです。
これからファインダーも含め
シャッター、巻上、ミラー駆動部と
各部の分解整備を行っていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「国旗制定記念日」だそうですよ。
1870(明治3)年のこの日(旧暦)に
明治政府が日の丸を国旗とする商船規則により
国旗のデザインと規格を示したことに由来しています。
新暦だと2月27日となるそうです。
当時の規格は、縦横の比率は7:10で
日の丸が旗の中心から旗ざお側に
横の長さの100分の1ずれた位置とされていたそうです。
現在では多少変更され
国旗の縦横の比率は2:3
日の丸の直径は縦の長さの5分の3
日の丸は旗の中心の位置。色地は白色、日の丸は紅色とされています。
昔は多くの家で国民の祝日には国旗を玄関に掲げていたものです。
祝日は「旗日」と言われていましたものね。
私の実家も私が幼い頃はそうしていました。
だから当時は多くの家にそれなりのサイズの
日の丸の国旗があったと思います。
今はきっとちゃんとした国旗が家にあるほうが少ないですよね。
今では自衛隊やその関連の施設くらいでしか
祝日に国旗を掲げているところありませんものねぇ…
ちょっと寂しい気もします(笑

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
やはり「SP」はコンスタントに修理依頼のあるカメラです。
現存数が多い上に使いやすく
ユニバーサルマントであるM42マウントで
ペンタックスのレンズ以外にも
非常に多くの交換レンズの選択肢があることも魅力です。
当時も大ヒットした超人気カメラでしたが
現在でも非常に人気の高いカメラだと思います。
シンプルなねじ込み式マウントが故に
レンズ側からの絞り値伝達機構はまったくありません。
そのため内臓露出計は「絞り込み測光」で行います。
実際に使用する絞り値までレンズを絞り込んで
測光を行います。絞り値によっては
相当ファインダーが暗くなります。
使いこなすには多少の慣れが必要かとは思いますが
慣れてしまえばさほど不便と感じないと思います。

お預かりしている「SP」はシャッタ-が切れない状態です。
シャッター幕位置から判断して
シャッターはチャージされた状態のようです。
少し調べてみるとシャッターはチャージされているのに
ミラーはチャージされていないようです。
一般的な一眼レフ機は巻上レバーを巻き上げることで
「フィルムを次のコマに送りカウンターを進める」
「シャッターをチャージする(シャッターが切れる位置にする)」
「ミラーをチャージする(ミラーを動作するバネを引っ張っておく)」
以上3点の動作を主に行うのですが
ミラーのバネを引っ張った際にチャージロックが頻繁に
空振りするようでミラーのみが
チャージされない状態になってしまうようです。
レリーズの際にはまずミラーがバネの力で跳ね上がって
それから連動してシャッタ-が作動する仕組みになっているので
ミラーがチャージされずに動かないと
レリーズしても何もアクションは起こりません。
とりあえず応急処置でシャッターを切れるようにしてみると
シャッター自体は動作するのですが
今度は高速シャッターの精度に問題があるようで
1/1000はほぼ開かず1/500も1/3ほど開きません。
先幕と後幕の幕速バランスが幕軸の汚れ等で
崩れてしまっているようです。
そのあたりの整備も含めて各駆動部を清掃整備していきます。

絞り込み測光でマウント側からの露出計連動がないので
露出計回路はシンプルです。
それもあって整備性は非常に良好なカメラです。
「SP」といえばプリズム腐食も定番のトラブルですが
今回はプリズムは腐食もなく非常に良い状態です。
過去…といっても随分昔だと思われますが
プリズム交換を行っているのではないかと思われます。
これからさらに分解も進めて
一通りの整備を行っていきます。

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ヤシカリンクス14のカメラ修理

今日は「モンチッチの日」だそうですよ。
モンチッチの誕生日である
1974(昭和49)年1月26日が由来となっています。
モンチッチ誕生の年が私が5歳になる年なので
小学生の頃とかはモンチッチのブームの最中で
いたるところに置いてあったり、ぶら下がってたり
なにかにつかまっているモンチッチを見かけたような記憶があります。
私の家はじいさんばあさんとの3人暮らしだったので
それほど縁がなかったですが友達の家や
親戚の家に行くと必ず一つは見かけたような気がします。
懐かしいですし今見てもかわいいですよねぇ…
「モンチッチ」とは、フランス語で「わたしの」を意味する
「モン」と「小さく可愛いもの」を意味する「プチ」で
「わたしのカワイイもの」を意味します。
また、「モンキー」の「モン」と
おしゃぶりをいつも「チュウチュウ」と吸っているので
「モンチッチ」という名前が付けられたのだそうです。
男の子と女の子の双子という設定で
「モンチッチくん」と「モンチッチちゃん」なのですよね。
ちなみに誕生から50年経った現在でも現役で
最新グッズが販売されています。
こういう小中学生の頃に馴染みあるグッズとかを見ると
あまりの懐かしさについつい欲しくなっちゃうのですよねぇ(苦笑)
また余計なものが増えるので自制しなくては…(笑

さてさて

本日は「ヤシカリンクス14」のカメラ修理を行っています。
「リンクスシリーズ」は明るいレンズを搭載する
レンズ固定式の高級機シリーズです。
「リンクス14」はそれまでの「リンクス5000」のレンズを
ヤシノンDX45mmF1.4の大口径レンズに変更したモデルです。
ボディに対してもレンズの大きさがひときわ目立っていて
独特の存在感のあるカメラです。
リンクスシリーズはレンズシャッター機では
珍しいSS最高速が1/1000であることも
セールスポイントの一つでしたが
「リンクス14」ではレンズの大口径化の影響もあり
最高速は1/500に抑えられています。
シャッターユニットはコパルSVEです。
内蔵露出計はCdSを使用したもので
当時の使用電池はMR9水源電池です。

お預かりしている「リンクス14」は
まずシャッターが全く開きません。
レリーズすると作動音は聞こえるのですが
シャッター羽根は全く動かない状況です。
SSを変化させても変わりはありません。
おそらくは油分や汚れによる羽根固着と思われます。
加えてピントリングは比較的スムーズに回るものの
ファインダー内の距離計二重像は全く動きません。
ファインダー下部の連動部が固着しているものと思われます。
さらに電池が長く入れっぱなしだった時期があるらしく
電池室裏のハンダ付け部は緑青で覆われていて
リード線は当然ながら断線しています。
前面の露出計SW部にまで緑青が拡がっている状態です。
全体的に入念な清掃整備が必要な状態です。

全体的な外観もですが鏡胴のデザインも
翌年に出る「エレクトロ35」のデザインに似通っています。
シャッターユニットこそこちらは機械制御で全く異なりますが
巻上部のやレンジファインダー部の構造も
かなりエレクトロに近いものがあります。
これから分解を進めて修理と並行して
一通りの清掃整備を行っていきます。

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オリンパス35EC2のカメラ修理

今日は「日本最低気温の日」だそうですよ。
1902(明治35)年のこの日に
北海道上川地方旭川市で日本の気象観測史上の
最低気温であるマイナス41.0℃を記録しています。
これが公式の日本の最低気温だそうです。
マイナス40℃以下はなかなか想像できませんねぇ…
山登りをしていた頃に
マイナス20℃手前は経験したことがありますが
もう今はあんな寒い場所には
行きたくないと本気で思います(苦笑)
「日本最低気温の日」に関連して(?)
今日は「ホットケーキの日」でもあるみたいです。
特に寒くなるこの時期に美味しいホットケーキを食べて
心も体も暖めてほしいとの願いが込められているのだそうです。
できたての温かいホットケーキ美味しいですよねぇ…
子供の頃に焼く前のまだ白いホットケーキミックスを
やたらとそのまま舐めたがって
「おなか壊すけん!やめんさい!!!」って
ばあさんに起こられた記憶が…(笑

さてさて

本日は「オリンパス35EC2」のカメラ修理を行っています。
1971年発売のコンパクトカメラです。
電子制御シャッター機で搭載するシャッターユニットは
この時代、いろいろなカメラで使われたセイコーESFシャッターです。
組み合わされるレンズはEズイコー42mmF2.8
ピント合わせは目測式です。
電池が入っていない場合、及び電池の電圧が足らない場合は
レリーズロックがかかってシャッターは切れない構造となっています。
そしてお預かりしている「EC2」は電池室の腐食が原因で
電源が入りません。すなわちシャッターを切ることも全くできません。

このタイプのカメラで電源が全く入らない場合
まずは電池室の修復、配線の交換等で
まずは電源を入るようにしてやらないと
何も始まらないのですが
その際に一通り分解を進めてしまうので
並行してできるシャッターユニットの整備等は
一通り行います。
そして仮組して動かしてみるわけなのですが
その時点で修理不可能な電子回路のトラブルを抱えていることが
発覚する場合がたまにございます。
そうなるとそれまでに行った作業は全部無駄になり
修理不可能ということで作業は中止することになってしまいます。
頻繁にあることではありませんが…
上の画像は取り掛かり始めの段階ですが
この後、電池室の修復・配線交換、各部の整備を一通り行い
まずはある程度普通に動作すr子までは現在確認済みです。
とりあえず一安心です。
ちなみに上画像で写っている電池は元々カメラに入ったままになっていた
「NR52(HM-N)水銀電池」です。
これを見かけることも随分少なくなってきましたね。
セイコーESFシャッター機は相変わらず独特のシャッターフィールです。
「ジャキーン」とシャッターが切れる感じが
何ともいえないですね。個人的にはこの独特さが結構好きです。

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キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「カレーライスの日」だそうですよ。
1982(昭和57)年のこの日に
学校給食創立35周年を記念して
全国学校栄養士協議会が学校給食試食会を実施。
全国の小中学校の児童約800万人に
カレーライスの給食が出されたことに由来しています。
私が中一の頃か…給食は小学校だけでしたが
お米の給食はそれより以前1976(昭和51)年に
米飯給食が正式導入されています。
あれ?私の時はカレーじゃなかったっけ???
ハヤシライスのインパクトが強くて
印象に残っていますが
カレーも既にあったような…地域によるのかな?
もう記憶もおぼろげですが…(苦笑)
何はともあれカレーライスは定期的に食べますよね。
外食でお店ならではの美味しいカレーもいいですし
自宅で気軽に食べられるレトルトカレーも
今は種類がたくさんあって好みのものを見つけられますねぇ
言われてみれば外食で最近カレーを食べた記憶がないです。
気軽に行けるカレースタンドでいいので
今度食べに行ってきます。
やはりお店のカレーは美味しいのですよねぇ…

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
1981年発売のモデルです。
「Aシリーズ」の一号機である「AE-1」の後継機で
機能的には「AE-1」にプログラムモードが追加されたカメラですが
使い勝手的にはそれ以上に非常に進化しているカメラです。
ファインダーは明らかに「AE-1」よりも明るくなり
ピントの山もつかみやすくなっています。
ファインダー内露出計表示もLED式となりわかりやすくなっています。
分解して中身も見ても電子制御器とはいえ
まだまだアナログ的な部分が多かった「AE-1」に比べると
リード線による配線は少なく糸連動もなくなり
この時代の電子制御は日進月歩で進んでいるというのが
一目でわかるほどです。
電子制御部分は「AE-1」どころか「A-1」と比べても
明らかに「新しい!」と感じるほどです。
それでも機械的な駆動部分はAE-1をほぼそのまま引き継いでいます。
このあたりは「Aシリーズ」は全て共通ですね。
…なので定番のトラブルシャッター鳴きは「AE-1プログラム」でも起こります。

今回の個体もシャッター鳴きの症状が出ています。
ミラー駆動部分のギアから出る異音です。
定期的に清掃を行いピンポイントで的確に注油を行なう必要があります。
一度処置をしっかり行えばかなり長い間問題なく動作します。
反対にシャッター鳴きを放置していると
ミラーの動作が明らかに緩慢になっていき
シャッターレスポンスに影響が出ます。
そして最終的にはミラーが動かなくなり
シャッターも切れなくなってしまいます。

まだ現状を確認して取り掛かったばかりの状態です。
これから分解を進めて原因の駆動ギアが見える状態にして
清掃注油を行います。
周りに電気接点もあるので注油のし過ぎは厳禁です。
シャッタースピードも精度的に問題があり
「Aシリーズ」ではよくある傾向ですが
露出計が明らかにオーバー側にズレているので
そのあたりの整備も合わせて一通りの整備を行っていきます。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「大寒」ですね。
「小寒」から「立春」前日の「節分」までの
約30日間を「寒(かん)」や「寒中」「寒の内」と呼び
「大寒」はその真ん中にあたり一年で最も寒い時期といわれています。
この頃に各地で一年の最低気温が記録されることが多く
2023年(令和5年)12月時点で
「日本最低気温の日」は1月25日となっています。
ただ…今日の都内は昨日までに比べると
少しだけ暖かそうで最高気温も二桁を超えそうです。
「大寒」に関連して
「血栓予防の日」なんてのも制定されています。
日付は寒い時期に血栓が出来やすいことから「大寒」になることが多い
1月20日を記念日としています。
また、20日を「2(ツ)0(マル)」(詰まる)と読む
語呂合わせにも由来するのだそうです。
イヤな記念日ですねぇ(苦笑)
ちなみに私の頭の血管が詰まったのは5年前の2月11日で
この日も比較的それまでに比べると少しだけ暖かった日なのですよ…
まぁ寒い時期に血管が詰まりやすいのは事実だし
無駄に身体を冷やすことのないように気をつけます…
再発なんて起きると洒落にならないので…

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
1974年発売のカメラです。
前年の1973年に「Xシリーズ」の一号機であり
ミノルタ初のプロ仕様高級一眼レフカメラの「X-1」が
デビューしていてそれに続く「Xシリーズ」第二弾モデルとなります。
なんといってもハイライトは
ライツやコパルと共同開発したコパルライツシャッターの搭載で
このシャッターユニット搭載により
非常に滑らかな巻上を実現しています。
それ以外の使用感も非常に優れていて
スペックもさることながら「使い心地」の良いカメラとして
現在でも根強い人気のあるカメラです。
ただ、初期の電子制御機ということもあり
「X-1」ほどではありませんがトラブルの比較的多いカメラでもあります。
まずは現存する多くの個体で見られるプリズム腐食
そしてシャッターは動作してもシャッターは開かず
ミラーアップしてしまうようなシャッター関連のトラブル
さらに露出計のトラブルも多いです。
意外と修理可能な場合が多いのですが
プリズム腐食は当店にももはや中古良品のプリズムの在庫もなく
残念ながら対応不可となってしまっています。

お預かりしている「XE」はまず高速シャッターが開きません。
1/1000は完全に開かず、1/500も1/3くらいしか開かない状態です。
1/250からは開きますが当然ながら高速シャッターの精度は出ていません。
ただ、無条件にミラーアップしてしまうような状態ではないため
マグネットやシャッター羽根の清掃整備の上で
電気的調整で修理できるものと思われます。
そしてやはり露出計は全くダメです。
電源は入りますが少々の明るさや絞り・ASA設定に関わらず
指針が1/1000の上まで振り切ってしまうような状態です。
当然ながらこの露出計の値を元にオートも作動するので
オートも正常に作動しない状態です。
こちらはほぼ間違いなく巻き戻しクランク下の
摺動抵抗板の汚れが原因かと思われます。

画像にも写っていますが
抵抗版は本来はキレイな金色なのですが
汚れで黄土色というか茶色がかったくすんだ状態になっています。
これでもしっかり清掃するとキレイな金色になり
露出計の値も正常に近づくと思われます。
既に外したプリズムも転がっていますが
プリズムを降ろす際に前面に貼られた加水分解モルトと一緒に
蒸着が剥がれてしまう場合もあり
降ろす際には非常に神経を使います。
今回もやはり前面のモルトはベタベタに劣化していましたが
プリズムへの浸食はまだ少なく
何とか無事にプリズムを降ろすことに成功しています。
もちろんモルトはすべて剥がして腐食予防も含めて対処していきます。
その前にこれから分解を進めて
シャッター周りの整備を行っていきます。

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ミノルタハイマチックFのカメラ修理

今日は「のど自慢の日」だそうですよ。
1946(昭和21)年のこの日に
NHKラジオの「のど自慢素人音楽会」が始まったことを
記念して日本放送協会(NHK)が制定しています。
後のテレビ番組の「NHKのど自慢」ですね。
この番組、まだ続いているのですね。
ここ数十年くらい見ていないと思いますが
子供の頃、じいさんばあさんが日曜日のお昼ごはん時に
必ず見ていたのを一緒になって観ていたことをよく覚えています。
これに関連して今日は「カラオケの日」でもあるそうです。
少し前までは頻繁にひとりカラオケにも行っていましたが
アタマをやらかして以降、少し強い声が出しにくくなったので
足が遠のいてしまっています。
退院以降は1回だけどのくらい回復したかの確認で
行っただけですね。歌えないわけではないのですが…
また自分の中でブームが来たら通うかもしれません。
大きな声で自分の好きな歌を思いっきり歌うのは
上手い下手関係なくストレス発散になりますよね!

さてさて

本日は「ミノルタハイマチックF」のカメラ修理を行っています。
数日前にも「ハイマチックF」の修理を行いましたね。
それほど頻繁に修理依頼のあるカメラではないですが
忘れた頃に必ずやってくるカメラでもあります。
前回はシルバーでしたが今度はブラックです。
1972年発売のカメラです。
非常にコンパクトにまとめられつつ質感も高いカメラです。
コニカC35の大ヒットの影響で
可能な限り小型化されたコンパクトカメラが
各メーカーからこの時期にたくさん発売されていますが
その中でも個人的にはかなり好きなカメラです。
一時期は撮影目的ではないけど
ちょっとお出かけする…なんて時に必ず持ち歩くカメラでした。
ロッコール38mmF2.7レンズの写りは非常に良く
レリーズ感触がちょと独特ですが
それがまた良いと思って使っていました。
気軽に撮るカメラだから
プログラムオート専用であることも非常に便利でした。
でも何といってもデザインと質感がお気に入りで
持ち歩くのが楽しいカメラです。

お預かりしている「ハイマチックF」は
一通りは動作しています。
ただASA感度メモリが非常に重く動かしにくい状態であることと
オートの制御がうまく行えないようで
全域でかなりアンダー目の露出制御となっています。
明るくなるほどアンダー傾向が強くなるようで
LV12(曇りの日の日中くらい)で2段程度アンダー
LV15(晴天の日の日中くらい)だと4段以上アンダーになります。
さすがにこれではネガ使用だったとしても影響が出てしまいます。
フィルム室からシャッター動作時を観察してみると
LV15時にはシャッター(絞り兼用)は
まさに小さな点ほどしか開きません。
よくこれで何とか写るもんだと思うほどです。

まだまだ取り掛かり始めですが
これから分解を進めてシャッター羽根・マグネットの清掃
各接点の入念な清掃で
まずは本来の動きを取り戻す作業を行います。
その上で電気的調整を行い精度を出していきます。
「ハイマチックF」のオート制御が
極端なアンダー傾向になるのは
割と定番なのでこれで何とかなると思われます。

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マミヤ35クラウンのカメラ修理

今日は「118番の日」だそうですよ。
「110番」や「119番」と同じく緊急通報用電話番号でありながら
認知度の低い「118番」の知名度を高めることが目的の記念日だそうです。
「118番」は日本における海上での事件・事故の
海上保安庁への緊急通報用電話です。
「118番」は、2000(平成12)年5月1日に運用を開始
10周年目に「118番の日」が制定されています。
比較的近年の運用開始なのですね。
ちなみにそれ以前からあった
海上保安庁本庁、各海上保安部署の緊急電話番号
「局番+4999(至急救急)」は現存しており
どちらにかけても通報できるのだそうです。
さすがに通常の生活で118番にかけることは
なかなかないとは思いますが
フェリーや船に乗ることはたまにでもあるのですから
知識として知っておいたほうがいいでしょうね。
いずれの緊急通報用番号も
いざというときには非常に頼りになりますが
極力お世話になることのない毎日を過ごしたいものです。

さてさて

本日は「マミヤ35クラウン」のカメラ修理を行っています。
マミヤ35シリーズは基本的にレンズ固定式の
レンジファインダー機です。
非常にいろんなモデルが存在するのですがモデル名が
ボディに全く刻印されておらず
非常にモデル判別の困難なモデルです。
今回もお預かり時には「マミヤ35のなにか」という
判断しかできませんでした(苦笑)
実際に預かってから一応はモデル名を調べるのですが
レンズシャッター+レンジファインダーのシンプルなカメラなので
モデル名がわからなくても修理には問題ないのですが…
で、今回は「マミヤ35クラウン」かと思われます。
1958年発売のカメラです。
シャッターユニットは当時いろんなカメラに搭載されていた
国産高級シャッターユニット「セイコーシャMXL」です。
1/500を強力な別バネで駆動するこのブログでも
よく出てくるシャッターユニットですね。
レンズはマミヤセコールF.C4.8cmF1.9の明るいレンズです。
グレーの貼り革が非常にオシャレなカメラです。

お預かりしている「マミヤ35クラウン」は
通常のシャッターは大きな問題なく動作してるものの
「B」だけが効かず普通にシャッターが切れてしまいます。
レリーズと連動してシャッターを開いたままにする機構のどこかが
動作不良あるいは固着しているのかと思われます。
加えてファインダーの汚れ曇りが酷く
レンズにも拭き傷に加えてかなりカビが発生しています。
やはり一通りの整備が必要な状態です。


まずは現状のシャッターの動きを確認していきます。
最終的にはシャッターユニットを分解して
シャッター羽根、絞り羽根清掃を行いますが
「B」の問題もあるので現状の動きを
しっかり確認していきます。
ここである程度は原因を見つけておかないと
むやみに分解を進めても原因がわからなくなってしまいます。
整備性の良いシンプルなカメラですが
慎重に分解整備を行っていきます。

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