カテゴリー別アーカイブ: カメラ修理

キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「成層圏発見の日」だそうですよ。
1902(明治35)年のこの日に
フランスの気象学者テスラン・ド・ボールによって
成層圏が発見されたことが由来となっています。
成層圏とは1万m以上の上空で
気温が一定していて気象の変化がなく
約50kmの厚さで地球を取り巻いている大気の層のことを意味します。
地球の大気の高度約11kmまでが対流圏と呼ばれ
その上の高度約11~50kmの範囲が成層圏と呼ばれます。
成層圏は雲がなくいつも快晴であり
ジェット機が飛んでいるのもこの成層圏です。
また、成層圏の中にオゾン層が存在し太陽からの紫外線を吸収しています。
地表と成層圏の間は対流圏で空気が対流し雲が生じる層だそうです。
エベレストでさえ標高9km弱で対流圏の中で
飛行機にでも乗らないと成層圏を体験することはないですが
それでも成層圏のかなり下のほうなのですねぇ
成層圏のことを調べていて風船で高度48000mまで到達した動画を
( https://youtu.be/CLDOG-oH4wQ?si=gvb41kyEhJfcMs76 )
みたのですが成層圏に入るとどんどん空は黒くなっていくのですねぇ
それだけ大気が薄くなっていくのですね。
なかなか興味深いです。今はこういう映像が簡単に視聴できたりするので
文章だけではわかりくいものもいろいろ調べられて楽しいですね

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
先日も書きましたが
キヤノン初の「プロ仕様一眼レフ」ですね。
1971年発売です。
登場時に「向こう10年間は不変」と言われていて
それだけ基本設計もよく考えられ
システムカメラとしてもいろんな場面で使われることを
想定したカメラです。
1976年に使い勝手の向上を中心としたマイナーチェンジが行われ
見た目こそさほど変わらないですが
10ヶ所以上細かな変更が行われました。
そして1981年の「NewF-1」登場まで当初の予定通り10年
まさにフラッグシップとして君臨した名機です。

今回、お預かりしているのはマイナーチェンジ後の
いわゆる「F-1N」です。
主な変更点は巻上角(180度→139度・予備角15度→30度)
巻上レバーの形状変更、対応フィルム感度(最高値が2000から3200へ)
シンクロターミナルがネジ留めに変更
ミラーとスクリーンマット面の反射率・明るさ変更
レリーズボタン受け皿部形状変更
バッテリーチェックダイヤルが自動復元式に変更
裏ブタ背面部にメモホルダー追加…等々
他にも細かい部分でいろいろあるようです。
使い勝手の部分では巻上角の変更が最も影響が大きいかとも思います。
お預かりしている「F-1N」は
定番のシャッターバウンドが出ている状態です。
F-1の場合は先幕にその症状がわかりやすく出る場合が多く
走行直後の先幕がその勢いで跳ね返って少し幕が視野内に
戻ってきてしまいます。
1/2000や1/1000だと跳ね返ってくる前に後幕が走行完了するので
さほど影響はありませんが1/125以上のSSになると
写真に影響が出てきてしまいます。
動作しているところを見た目ではなかなかわかりませんが
測定機でSS測定すると明らかに
おかしな値が出てくるので一目瞭然です。
原因は幕ブレーキの劣化です。
F-1の幕ブレーキは数十年経つとほぼ間違いなく経年劣化する材質なので
ここは消耗品と割り切って交換が必要です。
今回も交換の上でSS調整を行い最高速からスローまで
全く問題のない状態に整備することができました。
それとは別の問題でスローガバナを妙に弄った形跡があり
それがスローの精度に悪影響をもたらしていたのでそこも再調整しています。
他、露出計調整、ファインダー清掃、巻上・ミラー駆動部整備等
一通りの整備を行い快調に動作する状態になりました。
これであれば安心してお使いいただけると思います。
「旧F-1」は旧FDレンズとの組み合わせをよく見る印象ですが
NewFDも似合いますね。キヤノンらしく非常にスタイリッシュです。

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ミノルタハイマチック7sⅡのカメラ修理

今日は「緑内障を考える日」だそうです。
「りょく(6)ない(7)」(緑内)と読む
語呂合わせからだそうです。
緑内障は怖いですよねぇ…
視神経が傷つき、視野が狭くなる病気のことで
視野の周辺部からゆっくり進行するため
発見が遅れがちだそうです。
日本人の40歳以上では約20人に1人が緑内障になっていると
報告されていて高齢者になるとその割合はさらに増えるとのこと。
早期発見できれば薬で進行を抑えられますが
一度傷ついた視神経は元に戻らないため
治療が遅れると失明となることもあるそうです。
日本では緑内障が失明の原因の第1位となっています。
緑内障ではないですが私も糖尿病の関連で
半年に1回は眼底検査しますし
それとは別に脳梗塞の後遺症で
左目に問題を抱えているので3ヶ月に1回は眼科に行って
眼圧検査を行います。年に一度くらいで視野検査も行います。
目が見えなくなることは本当に怖いですものね。
検査していればいいわけではないですが
気を付けることができる部分は
なるべくやっておきたいものです。

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7SⅡ」の
カメラ修理を行っています。
ちょっと聞きなれないモデル名ですが
輸出専用機で国内モデルに該当するモデルのないカメラです。
1977年発売のカメラです。
レンジファインダー搭載機で
搭載レンズはロッコール40mmF1.7の大口径レンズです。
シャッターユニットはコパル製で機械制御で駆動します。
露出はシャッター優先オートが搭載されています。
いわゆる指針挟み込み式で制御する
昔ながらのシャッター優先オートです。
さらにマニュアル露出も可能です。
ただマニュアル露出時には露出計はオフとなります。
なかなか通好みなスペックではありますが
1977年頃と言えば国内のハイマチックは
「ハイマチックS/SD」が発売された年で
コンパクトカメラはお手軽志向がさらに進み
フラッシュ内蔵のオート機に一気に流れが向いている時期なので
「7sⅡ」のようなコンパクトカメラには苦しい時代だったと思われます。
それもあって輸出専用機だったのではないかとも思います。
今となっては非常に面白いカメラだと思いますが…
知名度はそれほど高くないですが
「知る人ぞ知るカメラ」的な部分もあって
意外と根強い人気のあるカメラかと思います。
ただ輸出専用機ということもあって
見かける機会は少なく
当店にも1年に一度依頼があるかないか…といったカメラです。
おまけに海外オークション等で入手された個体は
外観の割に程度の良くない個体が多く
注意の必要なカメラだとも言えます。

画像は既に整備が一通り完了した状態のモノで
少し様子見を行った上で最終テストを行って
問題なければ完成といった段階です。
結論から言うと問題なく非常に気持ちよく使える状態に
今はなっていますがやはりなかなか大変な状態でした。
お預かりした段階では露出計は不動で
マニュアル時でも絞り制御ができないような状態でした。
中身を見てみると結構な分解品で
露出計SW部等にかなり雑に弄られた形跡があり
通常の状態に戻すのに苦労させられました。
さらに途中で修理をあきらめたのか
配線を故意に切ったような跡もありました。
今回は本来の正しい状態に戻すことができていますが
内部破損等があると当然部品は手に入らないので
修理不可能になる可能性の高いカメラです。
この類の入手の少し難しい通好みのカメラを
現在手に入れることは
リスクが高いことは考えておいたほうが良いと思います。

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プリモJRのカメラ修理

今日はぞろ目の6月6日ということもあり
たくさんの記念日が制定されています。
そういえば「令和6年6月6日」ですねぇ
「飲み水の日」「かえるの日」「梅の日」
「ワイパーの日」「補聴器の日」
「ヨーヨーの日」「コックさんの日」等々…
でもやはり6月6日と言えば「楽器の日」で
並んで「邦楽の日」、「いけばなの日」ですかね。
いずれも日付の由来は
昔から「習い事・芸事は6歳の6月6日から始めると上達する」という
言い伝えがあることにちなんでいます。
また、数を指で折って数えると
6の数字の時に小指が立つ形になり、
「子が立つ」ともいわれ
縁起の良さもその由来とされているそうです。
習いごとの内容や始める時期についてはいつでも何でも良いと思いますが
何か楽器がひとつできるっていうのはいいですねぇ
楽器じゃなくたって自分で歌うことだっていいですよね
何かしら演奏ができるとたとえ人前で披露するものじゃなくても
気分転換やストレス発散にも最高かと思います。

さてさて

本日は「プリモJR」のカメラ修理を行っています。
アルファベットで書くと「ジェイアール」って
言ってしまいそうですね(笑)
「プリモジュニア」です。その名の示す通り
6x6判のプリモフレックスオートマットを
縮小して4x4判にしたようなカメラです。
4x4いわゆるベスト判にはなんともかわいらしくて
それでいて高級感もあって魅力的なカメラが多いですが
「プリモJR」も例外ではなく
非常にコンパクトで高級感に溢れたカメラです。
1958年発売のカメラです。
時期的には6x6判の二眼レフブームも終わった後で
6x6判プリモフレックスの最終モデルである
「オートマットL」を小さくしたようなカメラです。
フィルム装填は赤窓で1枚目をセットし
以降はクランク巻上で巻き止めされる仕組みになっています。
シャッターチャージは巻上クランク動作と同時に
セルフコッキングされます。
ピント合わせは一般的なノブ式で
SS・絞り設定はレバー式で絞り設定はレバー脇にLV表示
ただしビューレンズ上の集中表示には絞り値で表示されます。
先日ここで取り上げたオートコードRGと同様な操作方法です。
搭載されるレンズはトプコール6cmF2.8です。

画像は既に整備後で問題なく快適に動作する状態です。
お預かり時にはシャッター羽根は粘っていて開かない状態で
フィルムカウンターも1枚目を出すことができない状態でした。
サイドパネルにわずかに変形があり
カウンターを押し当てて動作不良となっていました。
巻上やシャッター、ピントヘリコイド等々
機械動作部分は一通りの整備調整を行い
レンズ・ファインダーもできる限りの清掃を行っています。
非常に気持ちよく使っていただける状態になっていると思います。
サイズ感が何とも言えず魅力的ですね。
ご依頼者様には存分にお楽しみいただきたいと思います。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「芒種」ですね。
芒(のぎ)を持った穀物の種をまく季節という意味から
「芒種」とされています。
芒とは、米・麦などイネ科の植物の穂の先端にある
とげのような突起のことだそうです。
現在では実際の種まきや田植えは
これよりも早い時期に行われますね。
「芒種」がくるともうすぐ梅雨入りか…というイメージですね。
二十四節気は二週間余りで次の節気に移り変わりますが
もう次の節気は「夏至」です。
また鬱陶しい梅雨の後に暑い季節が来ると思うと
ちょっとげんなりしますねぇ(笑

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れたキヤノン初と言える「プロ向け高級一眼レフ」です。
1971年発売のカメラです。
キャノンは高級レンジファインダー機の分野で
トップを走るメーカーだったこともあり
他メーカーに比べると一眼レフへの移行はかなり
遅れてしまったのは周知の事実で
特に高級一眼レフの分野では
60年代は「ニコンF」の一人勝ちの状況でした。
(他に太刀打ちできる機種も実質的に皆無でした)
70年代に入りニコンFはF2にモデルチェンジされ
さらに進化を遂げてその地位を固めようとしていたわけですが
そこに満を持して対抗するために登城したのが
「キヤノンF-1」です。
スペックはもちろん、この分野で重視される耐久性安定性についても
「F-1」は「F2」に劣らぬものであり
さらにプロ仕様機として求められるシステムカメラとしての
膨大なアクサリー群、交換レンズ群に関しても
ニコンにひけをとらないラインナップとなりました。
この「F-1」の登場によりここから長く続くことになる
2大メーカーによる熾烈なシェア合戦が繰り広げられることになります。
そういった意味でも記念碑的なカメラだと思います。

今回の「F-1」は普通のF-1ではなく
ちょっとレアなオリーブ色です。
モデル名としては「キヤノンF-1オリーブドラブ」として
1978年に発売されています。

文句なしにカッコ良いですねぇ
1978年登場なのでタイプ的にはマイナーチェンジ後の
後期モデルです。
ボディカラー以外はいわゆる通常の「F-1N」(後期モデル)と同じです。
あまり資料もないのですが
発売当時は特に限定モデル等ではなく通常販売だったと思われますが
この時代はあまり変わった色というのは売れにくかったと思われ
販売台数も非常に少ないまま発売も終わってしまい
いまや現存している台数はかなり少ないのではないかと思われます。
それでも中古市場でたまにはみかけますが…
F-1は基本的に黒しかないのでオリーブ色はかなり新鮮です。
見ていると個人的にも欲しくなってきますね。

修理整備内容としては
何か大きなトラブルを抱えているわけではないですが
やはり機械的な動作不良はあって高速シャッターは不安定です。
持病のシャッターバウンドこそ症状はありませんが
やはり問題の幕ブレーキは劣化が進んでいて
このままだと時期にシャッターバウンドが出てしまいそうな状態です。
加えて電気的な接触不良もあって
バッテリ-チェックや露出計が非常に不安定で
指針の動きが全く落ち着きません。
一通りの分解整備を行って当分問題なく気持ちよく動作するように
整備を行っていきます。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は6月1日月初ということもあって
様々な記念日が制定されています。
「世界親の日」「世界こどもの日」「牛乳の日」
「防災の日」「気象記念日」「電波の日」
「麦茶の日」「氷の日」「ねじの日」「真珠の日」
「チューインガムの日」まだまだたくさんありますねぇ
牛乳さえ毎日飲んでいれば常に元気!と思っている
牛乳信者な私としては「牛乳の日」を取り上げたいところなのですが
当店としてはやはり今日は「写真の日」ですよね!
1841(天保12)年のこの日、日本初の写真が
撮影されたということが由来ですが
この後の調査でそれ以前にも
写真撮影が行われていたことがわかっています。
いずれにしてもこの由来となった日から180年少々
写真を取り巻く環境はいろいろと変化しましたね。
いまや写真は誰でも簡単に撮れて記録媒体としても
非常にお手軽なものとなりました。
私の生きている間だけでもほんの数十年前からは
想像できないほどの便利さに進化しています。
それでも少し昔の不便さを楽しみながら写真を
撮るのも楽しいのですよねぇ…
…というわけで個人的にはデジタル写真はほぼスマホに任せて
量は少しだけではありますが
細々とフィルム写真を引き続き楽しんでいきたいと思います。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
一時期は毎週のように修理依頼のあった「FE」ですが
少しばかり久しぶりですね。
それでも「FE」は当店としては
相変わらず修理整備依頼の多いカメラです。
1978年発売の中級機です。
60年代後半から70年代にかけてヒットした
「ニコマートELシリーズ」の後継機となります。
電子制御シャッターを搭載し絞り優先オートが使えることが
一番のセールスポイントです。
このこと自体はニコマートからFEに変わっても共通のコンセプトですが
大きさも適度にコンパクトになりデザインも操作性も
劇的に洗練されて非常にスマートなカメラとなりました。
ファインダーの明るさやキレも随分と進化し
視認性の良い非常に使いやすい露出計ファインダー表示や
絞り値表示等もあり撮影時の使い勝手も非常に進歩しています。
機能的な部分だけではなく電子回路の安定性も
随分と進化しています。
「電子制御機」ということで発売から40年以上経つ現在としては
動作の不安定さやメンテナンス性に不安を持たれる場合も多いかと思われますが
「FE」は電子回路上の問題は皆無とまでは言いませんが
非常に少ないかと思います。
トラブルの大半は経年劣化による機械的動作不良です。
もちろん電子制御機は接点の接触不良やマグネットの吸着問題等も
よくあるトラブルですがそのあたりは整備すれば改善できるので
いずれにしても整備が必要なこの年代のカメラとしては
大きな問題ではないかと思います。

お預かりしている「FE」は巻上ロック機構の動作不良を抱えていて
受付時には巻上が全くできずどうにも動かせない状態でした。
電気的な接触不良もあるようで露出計も少しばかり不安定です。
巻上関連のトラブルはFEのみならず機械的な部分で
共通点の多い「FM」でもよく見受けられるトラブルです。
大体パターンは限られているので
分解整備の過程で修理可能かと思われます。

画像は取り掛かり始めの段階のもので
上カバーを外しただけの状態です。
電子制御機としては整備性はかなり良好なカメラですが
やはりそれなりに神経を使うカメラではあるので
これ以降はより集中して慎重に作業に取り掛かります。
この後でわかったことですが
巻上ロックのトラブルが解消してシャッターをテストしてみたところ
やはりシャッター羽根の見えない部分に
汚れ等が溜まっているらしく
1/1000はほぼ開かず高速シャッターの精度はかなり崩れてしまっていました。
金属羽根シャッターは動作安定性は非常に高いですが
汚れや油脂にデリケートな部分もあるので
そのあたりも含めてしっかり整備を行っていきます。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「古民家の日」だそうですよ。
「こ(5)みん(3)家=おうち(0)」の語呂合わせと
古民家の再利用や古材の活用を推進したいとの想いから
「ごみゼロの日」と同じ日にしたものだそうです。
古民家ではないですが
私の生まれ育った町は今や空き家が非常に多く
その中でも比較的キレイなものが
安く売られたりするので
一時期ちょっと購入を考えました。
いや…移り住む気はなかったのですが…
結局、維持や改修にかなりお金がかかりそうなことと
住まないとなおのこと傷む…結局は無駄遣いになる…と判断し
早々にあきらめました…(苦笑)
いや、でも昭和レトロな住環境大好きなので
興味は湧くのですよ…こんなことなら
実家を引き払わずに借りたままにしておけばよかったかな…
(それはそれで手入れが大変だったか…)
まぁ現実味のない夢物語は置いておいて
身の回りのちょっとしたモノに
懐かしいモノを置くことでも充分満たされたりはしています(笑

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
国産最高峰と言われることも多い二眼レフの名機です。
ミノルタの二眼レフはオートコード以前のモデルも
非常に評価が高いモデルが多いですね。
最初の「オートコード」は1955年にデビューしています。
特徴と言える腹切り型のピントレバー
ビューレンズ上の露出設定集中表示、
通常とは逆の上から下へと巻くフィルム送り
クランク式の巻上…これらの機能は
既に前身のミノルタコードでほぼほぼ搭載されていて
それらの集大成として
さらにまとめたのがオートコードなような印象もあります。
さらに初期のオートコードから細かな改良も加えられて
最終のオートコードⅢに至るまでどのモデルも
非常に魅力的なカメラだと思います。

お預かりしている「オートコード」は
いわゆる「RG型」かと思われますが
多くの「RG型」は吊り下げ金具が
賛否両論の専用型になっているはずなのですが
この個体は前期モデルと同じく従来タイプの吊り下げ金具です。
またファインダーフードには「RG型」では
既に「CHIYOKO」銘はないはずなのですが
この個体には前期型同様に「CHIYOKO」銘が入っています。
搭載されるシャッターユニットは「RG型」の特徴でもある
シチズンMVLで通常であれば絞りレバーにあたる部分で
LV表示に対応しています。
ビューレンズ上の集中表示では通常の「SS・絞り」が表示されます。
どうみても後から改造したような様子は見られないので
生産の過程でこういうモデルもあったのだと思われます。
レンズ銘は「MINOLTA」銘のロッコールです。

細かな仕様は興味本位で特に問題も何もないのですが
お預かりしている「オートコード」は
まずシャッターが切れません。巻上クランクもどっちにも動きません。
完全に固まってしまっている状態です。
チャージ機構に問題があるのかとも思ったのですが
まずは他の機能も確認と思い、絞り(LV)レバーを動かそうとすると
ちょっと尋常ではない重さです。
かなり強烈に絞り羽根が貼り付いているようで
無理に動かすと間違いなく羽根を破損しそうです。
もちろん動かすことはすぐに止めました。
この様子だとシャッター羽根も間違いなく貼りついて固着していると思われます。
シャッター切れず、巻上できずの主な原因はこれかと思われます。

それでもシャッターユニット・チャージレバーの動きも悪いですね。
シャッタ―ユニット内のあらゆる部分の動きが悪いようです。
まだ現状確認を行っている段階ですが
大体の状況は把握できたので
これからまずはシャッターユニットを降ろして
シャッター関連から整備修理を行っていきます。
その後で側面も開けて巻上やカウンター部の整備を行っていきます。

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ペンタックスS2のカメラ修理

今日は「エベレスト登頂記念日」だそうですよ。
ニュージーランドのエドモンド・ヒラリーと
チベット人シェルパのテンジン・ノルゲイが
世界で初めて世界最高峰のエベレスト
(チョモランマ)の登頂に成功した日ですね。
標高8848m、言わずと知れた世界最高峰です。
富士山の3776mより倍以上高いのですものね。
山頂付近の酸素濃度は下界の1/3程度です。
低温やジェット気流等、他にも過酷な環境ではありますが
この酸素濃度の低さが体に与える影響は相当深刻だと予想されます。
それでも海抜たった9km弱なんですよね。
高さなので単純に比較は全くナンセンスなのですが
水平方向に9km移動であれば私の毎日のウォーキングと
さほど変わらない位の距離です。
人が住める領域というのは
本当に地表のわずかな薄いエリアなんだと実感します。
でも高さと水平方向の距離では本当に全く違いますね。
地上から数mの高さでも足元の状況によっては
めちゃくちゃ怖いですものねぇ…

さてさて

本日は「ペンタックスS2」のカメラ修理を行っています。
1959年発売のカメラです。
ペンタックスの最初カメラである「AP」や
その高級機ヴァージョンの「K」に続いて
普及機として発売されたカメラです。
生産工程や設備の見直し等により大幅に価格を抑えることにも成功し
ヒット商品となったカメラです。
ポジション的には普及機クラスですが
一軸不回転型シャッターダイヤルを採用し
SS最高速こそ1/500ですが使いやすさでは「K」を凌駕し
最終的にはSS最高速も1/1000が搭載されます。
続くS3やSVへと続くAP系シリーズ本流のベースともなり
基本設計に非常に優れたカメラだと思います。

この時代のペンタックス機、AP以降SVまでの機種は
どれもシャッター幕に問題を抱えた個体がほとんどです。
過去に幕交換を行っていない個体であれば
ほぼ間違いなく幕にトラブルを抱えているといっても
間違いではないかと思います。
今回の「S2」も幕の硬化がかなり進んでいて
巻上げてシャッターを切ると先幕は
何とか「ズルズルズル…」という感じでゆっくり出てきますが
後幕はビクとも動かないような状況です。
無理やり後幕を引っ張り出してみると
硬化して幕が激しく波打った状態です。
先幕もかなり硬化が進んでいてこれでは他をどんなに整備しても
シャッターはまともに動きません。
しなやかな新品のシャッター幕と交換を行い
シャッターの設定等を最少から見直して調整を行います。

上カバー裏側にはってある干渉防止用のモルト劣化の悪影響もあって
プリズムも頭頂部に腐食が見られます。
大きなものではないですがせっかく分解しているので
腐食のないキレイな状態のプリズムと交換で対処します。
今回の「S2」は最高速は初期モデルと同じく1/500ですが
比較的後期のモノかと思われます。
シンクロ接点の構造が後のSV等と同様に構造になっています。
こちらのほうがもちろん理にかなっていますが
前期と違って幕の貼り位置に少し気を付けなければ
シンクロのタイミングも狂ってしまいます。
要は元の幕と同じ寸法のモノを切り出して
元の幕と同じところにキチンと貼ればSSも含め
精度は出るはずです。
こう書くと簡単なのですが
それがそれなりに大変なのではありますが…(苦笑)

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キヤノンEFのカメラ修理

今日は「東名高速道路全通記念日」だそうですよ。
1969(昭和44)年のこの日に
足柄上郡大井町の大井松田IC~静岡県御殿場市の御殿場ICが開通し
東京から小牧まで346kmにおよぶ
東名高速道路(東名高速)が全線開通したそうです。
私の生まれたすぐ後なんですよね。
今や主要都市間は高速道路で効率よく移動できるようになりました。
私は今はクルマ持っていないので
なかなかその恩恵にあずかれませんが
以前は広島に帰省する際にも東京から広島まで高速道路は頻繁に使いました。
都市部から抜けて車線も広くなり緑の多い中を
高速で移動していくのは何とも気持ち良いですよね
そして途中SAに立ち寄ったりすると
なおのこと遠出している非日常の実感がわいてきて
高速道路での遠出は大好きでした。
こんなこと書いているとクルマ欲しくなってきますね(笑
まぁ乗る時間も機会も必要性も少ないですし
都内で維持するのはあまりに効率悪いので非現実的ですが…
それでもたまには高速道路使って遠出はしたいですね。
レンタカーでも借りて行ってこようかな…

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
時代的には「Fシリーズ」の後期に分類されると思いますが
「Fシリーズ」のカメラというにはかなり異端児的なカメラです。
まずシャッターは布幕横走ではなく
金属羽根縦走りの「コパルスクエアS」です。
他メーカーのカメラにも搭載されたお馴染みのシャッターユニットです。
基本的にはこれを機械制御で駆動します。
ただ1秒以上のスローシャッターに関しては電子制御とし
最大30秒のスローシャッターを搭載したカメラです。
そしてシャッター速度優先オートを搭載します。
シャッタースピード優先オート搭載の一眼レフは
新技術てんこ盛りの次世代機「AE-1」が本命だったと思われますが
さすがに開発にかなり時間がかかっていたために
他メーカーが続々とオート露出搭載の一眼レフを発売する中で
「AE-1」までの「繋ぎ」といえる存在のカメラです。
しかしながら「EF」にはその端正なデザインや
上記の独特のシャッター・オート機構
他キヤノン機では見られない
シャッター速度ダイヤル – レリーズボタン – 巻き上げレバーが
いずれも同軸になる設計等々
かなり「EF」ならではの部分が多いカメラで
発売期間が短い割には根強い人気があるカメラです。

他機種でもおなじみで安定性においては定評のある
コパルシャッターなので機械的なトラブルは比較的少ないカメラです。
とはいえ、さすがに発売から50年経過しているので
羽根汚れ等による高速シャッターの精度不良は多く
今回のEFも高速シャッターが少々不安定です。
加えて低速SSを中心とする電子制御部に関しては
接点やマグネット類が肝なのは
通常の電子制御機と同じで
1秒以上の電子制御時には電子制御から機械制御に切り替わる際に
機械制御側のガバナが上手く作動できない等のトラブルが多いカメラです。
今回の個体は切替時云々よりも電源電圧が不安定なようで
動きも不安定なってしまうような状態です。
各接点や配線を細かくチェックして対処する必要があるようです。

まだ取り掛かったばかりで上カバーを外しただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
EFの修理の際にはよく書いていますが
EFの電池は本来水銀電池(MR9)を2個使用します。
水源電池使用カメラでLEDを使うカメラには多いのですが
電圧変換型電池アダプタを使用すると
大抵の場合、アダプタ側の抵抗が原因でLEDが点灯しなくなります。
「EF」でいうと電子シャッター駆動時やBC時に点灯する
上カバー上の赤LEDが点かなくなります。
そのため電池は電圧変換型のアダプターは
使用しないほうがよろしいかと思います。
(細かく検証したわけではないですが
LEDが点かない以外には問題はないかと思います)

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ニコンF2フォトミックSBのカメラ修理

今日は。。。うーん。。。これと言って。。。
「ゴルフ場記念日」「伊達巻の日」
「スクーバダイビングの日」。。。
個人的に全く関りがなくてネタにできないですねぇ(苦笑)
そういえば先月の24日もネタにできなくて
毎月24日の「ブルボン・プチの日」をネタにしましたね(笑
今日も「プチうす焼き」か「プチえび」を買って
ビールのつまみにします(笑

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックSB」のカメラ修理を行っています。
ファインダー側が「S系」なのは当店にしてはめずらしいのですが
それはフォトミックの「LED式露出計」の修理が
大抵の場合、修理不可と判断せざるを得ない場合が多いからです。
今回もファインダー内露出計に関する部分は
あまりタッチできません。行えるのは若干の調整くらいです。
F2に限らずLED式の露出計は修理不可能な場合が多くなってしまいます。
もちろん露出計を回路ごとごっそり交換できる場合は
修理可能な場合もあるのですがそれが可能な機種も
部品手配と作業天順の関係上、あまり多くないような気がします。
フォトミックSBはLED式露出計搭載の「S」の受光体を
CdSではなくSPDに変更したものです。
より低輝度の反応に優れ精度も高いと言われています。
露出計に関してはできることは少ないのですが
ボディ側の電源供給の問題で少々不安定な部分があるようです。
さらにボディ側に関してはシャッターの動きもかなり悪く
後幕が先幕に追いついてしまうような状態で
1/2000、1/1000に関してはシャッターが開かない状態です。
ミラー駆動部にしても動きはあまりよろしくなく
機械的な部分の動作改善のための整備が一通り必要な状況です。

何か大きな問題があると対処できない可能性もある
ファインダー側が気になるのでファインダー清掃から行っていきます。
外観的には指針式のフォトミックファインダーと大差ないのですが
カバーを開いてみると露出計関連に関しては
指針式の「フォトミック」や「フォトミックA」とは全くの別物です。
指針式の露出計とは違った意味で神経を使う部分が多いので
慎重にプリズムや接眼レンズ周りの清掃を行っていきます。
そしてやはりファインダー内部にモルトも結構使われているので
それらの交換や対処を行っていきます。
それが完了したところでボディ側の整備を改めて行っていきます。

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ヤシカエレクトロ35のカメラ修理

今日は「たまご料理の日」だそうですよ。
5月を「たま(0)ご(5)」、
22日を「ニワトリ(2) ニワトリ(2)」と読む語呂合わせからだそうです。
「たまご料理」、美味しいモノばかりですよねぇ
目玉焼き、ゆで卵、卵焼き、だし巻き卵、オムレツ、オムライス、
スクランブルエッグ、親子丼、茶碗蒸し、卵豆腐、天津飯…
他にも数え上げるとキリがないですし
たまごを食べている自覚がなくてもいろいろな調味料とかに
使われている場合もありますね。
それだけ美味しい上に生活に欠かせない食材です。
ただ、私の年齢くらいになってくると食べ過ぎに注意ですねぇ…
カロリーも高いですし、コレステロール量も多い…
でもそれより「飽和脂肪酸」が多いというのが気になります…
動脈硬化を促進してしまいますものね…
飽和脂肪酸は油脂類や加工肉、
そして卵やバター等の乳製品に多く含まれます。
脳梗塞や心筋梗塞のリスクが気になる方は
注意したほうが良いかもしれません。
でも食べ過ぎさえ気を付ければ
タンパク質を程よく含んでおり、さらにビタミンやミネラルが豊富で
何といっても美味しいたまごはやはり魅力的ですね。
なんなら簡単に生たまごで卵かけご飯でも最高です!

さてさて

今日は「ヤシカエレクトロ35」のカメラ修理を行っています。
そうなんです。またエレクトロです。
ここのところなぜか集中して依頼が入っていますね
でも今日以降は当分エレクトロの整備の予定はないので
この依頼を受けたあたりの数日間だけやたらと集中しているのです。
なかなか不思議ですよね。
今日の「エレクトロ35」は前々回と同じく「初代エレクトロ35」です。
それも前回よりも初期モデルです。
ファインダー内の警告灯は矢印ではなく丸いランプ
ASA感度設定は最大400までとなっています。
そして底板を留めているネジの数が4本です。
中身的には最初期もそれ以降の初代も大きな違いはありません。

お預かりしている「初代エレクトロ」はまず電源が入りません。
電池室自体は腐食や緑青もなくかなりキレイなのですが
配線やハンダの劣化が原因かと思われます。
そしてやはりシャッター羽根の動きは悪く
完全に開ききらない状態かと思われます。
エレクトロに多くある症状で羽根自体の汚れによる粘りではなく
羽根駆動部の動作不良かと思われます。
そして今回のエレクトロは巻上でシャッターチャージは
問題なくできるもののフィルムが全く巻き上がりません。
正確に言うと巻き上げてもスプロケットが全く動きません。
巻上軸の回転が底部スプロケット駆動ギアに伝わらないようです。
ギア裏面のピンに問題があると思われます。
オート制御等はまずは電源を入るようにしてみないと
問題の有無はわかりませんが
もんだいがあればそれも合わせて修理整備を行っていきます。

ちなみにレリーズ軸を抑えておくゴムブッシュは
当然のごとく劣化していて全くレリーズ軸を抑えておくことができません
なので今回もエレクトロならではの巻上時の
「カタン」というレリーズ軸の戻る作動音は今回もありません。
ここも先に処置をしておかないと
オート制御は回路に関係なくまともに動かないので
ここを対処してからオートの制御を確認します。
まぁエレクトロの電子回路はおそらく大丈夫かとは思います。
何かあるとすればハンダの劣化や
マグネットの汚れによる吸着不足等の動作不良かと思います。
いずれにせよ、エレクトロは整備の過程で確認事項の多いカメラなので
ひとつひとつ動きを確認しながら全体的な整備を行っていきます。

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