今日は「春一番名付けの日」だそうですよ。
そろそろ春一番お知らせが届いてもいい頃合いですが
まだまだ吹いているのは冷たい北風ですねぇ
特に日没後はかなり冷たい風が毎晩強く吹いています。
春一番と言えば暖かい南風で
なんとなく穏やかなものを想像しますが
由来はそうでもないようです。
もともと「春一番」または「春一」という言葉は
長崎の漁師の間で使用されていたものとする説があるそうです。
1859(安政6)年2月13日、長崎県壱岐郡郷ノ浦町(現:壱岐市)の
漁師が漁に出た際、強風で船が転覆し
53人の死者を出す事故があったそうです。
この事故で「春一番」という言葉は全国に広まったということです。
暖かいのは良いですが強風や暴風だと怖いですね。
何にしても早くもっと春らしい気候になってほしいものです。
さてさて
本日は「コニカSⅢ」のカメラ修理を行っています。
「コニカSシリーズ」はそれまでの
コニカⅠ・Ⅱ・Ⅲと続いたレンズシャッター機の後継となる
カメラですがそれまでのイメージを一新し
直線基調のデザインとなったシリーズです。
最初のモデルとなる「コニカS」が1959年に発売され
今回の「SⅢ」は1963年発売となります。
同年にシャッタースピード優先オートを搭載した
「コニカオートS」が発売されており
多くの部品が共通化されています。
搭載されるレンズはヘキサノン47mmF1.9です。
セレン光電池を使用する内臓露出計が装備されます。
露出計指針は上カバー上に表示されますが
SⅡ・SⅢではファインダー内にも表示されます。
Sシリーズを通して搭載されるシャッターユニットは
コパルSVEです。B・1s~1/500をカバーします。
お預かりしている「SⅢ」は非常にキレイな個体です。
レンズもなかなかクリアな状態で
保管状態が良かったことが伺えます。
心配されるセレン式露出計も
細かい精度はともかくとしても
セレン自体は元気に起電しています。
ただ、レンズシャッター機によくあるトラブルで
シャッター羽根が固着していて
シャッターが全く切れません。
巻上げてレリーズボタンを押してもうんともすんとも言いません。
ただレリーズボタンを押すと巻上ロックは正常に解除され
再び巻上は可能となります。
シャッター羽根に油滲み等があると予想されます。
絞り羽根の動きも少し重いのでこちらも粘りがあると思われます。
まだ取り掛かり始めの段階です。
これからシャッターユニットを降ろして
シャッター羽根及び絞り羽根の分解と洗浄を行っていきます。
「Sシリーズ」となって露出計が内蔵となりましたが
それでもまだボディが少々大柄で余裕もあるので
整備性は非常に良いカメラです。
↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。