今日は「苗字の日」だそうですよ。
1870(明治3)年のこの日に
戸籍整理のため、「平民苗字許可令」という太政官布告により
平民も苗字を名乗ることが許されたことが由来となっています。
それまでは苗字を名乗るのは貴族と武士の特権だったそうです。
しかしながら許可令が出されてもまだ読み書きが不得手の人が多く
また当時国民は明治新政府を信用しておらず
苗字を付けたらそれだけ税金を課せられるのではないかと警戒し
なかなか広まらなかったのだそうです。
そこで、1875(明治8)年2月13日
「平民も必ず姓を称し、不詳のものは新たにつけるように」と
苗字を名乗ることを義務づける「平民苗字必称義務令」という
太政官布告が出されたそうです。
「苗字」は「名字」と書くことが現在は多いですね。
どちらも正しいのだそうです。
余談ですが私の苗字は「迫田(さこだ)」ですが
西日本ではまだ比較的多い苗字だと思うのですが
東日本では少ないようなのです。
それでこちら(関東)に来てからは書き間違えされることが
結構多くなりました(苦笑)
特に会社員時代で手書きファックスとかが多かった頃は
書き間違えされることが多かったです
まぁ特に大きな問題ないのですが…
さてさて
本日は「ペンタックスSL」のカメラ修理を行っています。
大ヒットした「ペンタックスSP」から
露出計を省略したカメラです。
1968年発売のカメラです。
60年代に入り外光式にしろTTLにしろ
内蔵露出計を搭載する一眼レフが増えてきた時代ですが
ユーザー層にはまだまだ保守的な方が多く
「カメラに内蔵された露出計なんて信用できない」
「カメラ本体に余計なものを載せると故障の元になる」
という意見もかなり多い時代でした。
それで各メーカーとも主力機には
あえて露出計を省略したモデルもラインナップしていました
この「SL」もそうですが
ニコマートだと「FS」、キヤノンだと「FP」あたりが同様です。
製造から50年以上経過した現在では
露出計搭載のカメラは露出計にトラブルを抱えているものも多く
確かに「故障の元になる」は言えるかもしれませんね。
加えて当時の露出計は癖があったり、水源電池使用だったり
いろいろな理由で使いにくいものも多く
さらには現在では誰もが持っている
スマホに露出計アプリをセットしておけば事足りる…ということもあり
露出計レスのカメラが市場で比較的人気なのもわかる気がします。
「SL」はもともと素性の良いカメラを
さらにシンプルにしたものなのでM42マウント機として考えても
非常に使いやすいカメラだと思います。
お預かりの「SL」は一通りは動作しているのですが
やはり積年の内部の汚れの蓄積や油切れもあり
動きはあまりよくない状態です。
予想通り先幕と後幕の幕測バランスは大きく崩れていて
高速シャッターの精度はかなり問題ある状態です。
巻上のスムーズさも今一つです。
露出計がないせいもあり整備性は非常に良好です。
とはいえ露出計のある「SP」も絞り込み測光なので
全くややこしくはないのですが…
どうやら40年ほど前に一度分解整備されているようです。
それでも40年経てばさすがに不具合はでてきます。
プリズムの周りの遮光材もその際に貼りかえられていて
おかげでSP系に多発する「プズム腐食は免れていますが
それでも遮光材は加水分解でかなり脆くなっており
このままだとそのうちプリズム剥離に繋がりそうです。
もちろん今回入念に対策をしておきます。
これからさらに分解を進めて各部が本来の動きができるように
整備を行っていきます。
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