今日は「ふろしきの日」だそうですよ。
私の育った実家は家に風呂がなかったので
毎日、銭湯に通っていました。
洗面器(。。。というよりプラスチック製の桶かな)に
金属製の水切りのザル?(名称がわかりません)を入れ
さらにその中に石鹸やシャンプーを入れて
その上に身体を洗うためのタオルと
着替えを挟んだバスタオルを乗せて準備OKって感じです。
ばあさんはさらにこれを風呂敷で包んで
銭湯に行っていたのをよく覚えています。
そもそも風呂敷の名前の由来は包む意味もあるようですが
銭湯で足元に風呂敷を敷いて
その上で着衣を整えていたというところからきているようです。
風呂敷までは良いとしても
銭湯グッズ、レトロなもので揃えようかな。。。(笑)
さてさて
本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
毎度、C35のときは書きますが
「じゃーに~コニカ」のキャッチフレーズで
一世を風靡したカメラです。
キャッチフレーズ通り旅行のお供に最適な大きさで
露出はカメラ任せで簡単
ピンとはしっかりレンジファインダーで合わせて
写りも秀逸。。。と非常に使いやすい良いカメラです。
爆発的に売れたカメラなので現存している個体数も多いですが
手荒く扱われていたものも多く
初代C35は1968年の発売ですから
さすがに未整備だと使えない状態のものがほとんどです。
特にこのあたりのコンパクトカメラは
他メーカーのものも含めて裏蓋の遮光を大量のモルトに
頼っているものが多く、最低でもそこだけは処置しておかないと
使い物にならないと思われます。
お預かりしているC35は無印の初代モデルですが
比較的現存数の少ないブラック塗装モデルです。
シルバーがブラックになるだけで
随分精悍な雰囲気に変わります。
C35は2枚羽の絞り兼用シャッターを
小さなバネの力で回転する円盤のような駆動部で動かします。
小さなバネの力で軽いシャッター羽根を動かすものですから
長年の汚れや古い油で
未整備であれば大抵の場合、円盤の動きが悪くなっています。
酷いものになると明らかにシャッター羽根の動きが遅く
特に閉じるときにわかりやすくゆっくりと閉じていきます。
そこまでで見た目に明らかでなくても
写真を撮ってみると羽根の動きの悪さが原因で
極端なオーバー露光の写真を量産してしまうことも多いと思います。
今回のC35はパッと見には動きは悪くなさそうなのですが
やはり露光量をチェックしてみるとかなりオーバー気味です。
羽根の動きが悪いと「バルブ」が効かず
シャッターボタンを押し続けているのに
普通に切れてしまうことも多いのですが
今回もその症状が出てしまっています。
シャッターユニットはもちろんのこと
レンズ・ファインダー清掃、露出計・オート調整等々
一通りの整備を行っていきます。
ところでC35の電池室にはLR44がぴったり入るので
そのままLR44を使っている方も多いとは思いますが
C35は本来、LR44とほぼ同じ大きさの
水銀電池(1.3V)を使用するカメラです。
CDS、露出計が正常であれば
LR44(1.5V)を使うと
1.5段ほどはアンダーになってしまいます。
現在のネガフィルム&現像であれば
それでもそれなりに写るとは思いますが
整備の際には1.5Vで精度がでるように調整していきます。
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