今日は「いちご大福の日」だそうですよ。
いちご大福に関する情報を世界に向けて発信する
「早稲田大学いちご大福研究会」が制定。。。とのことですが
そんな研究会があるのですね。。。
餡子が大好きな私ですから
大福全般が大好物ですが
いちご大福はやはりめっちゃ美味しいですよねぇ。。。
以前、会社員時代に外回りをしていた頃は
ちょっと休憩とコンビニに寄るたびに
レジの横においてあるいちご大福をついつい買ってしまっていました。
あの頃は1日に3個以上食べていたことも多かったかも。。。
さすがに今はそんなに食べられないし
そんなに食べていると間違いなく身体に影響が出るので
節制していますよ(苦笑)
さてさて
本日は「キヤノネット」のカメラ修理を行っています。
「キヤノネット」というと最終モデルである「G-Ⅲ」の修理が多いのですが
今回は「初代キヤノネット」です。
このカメラ、本当に伝説のカメラです。
この当時のカメラはまだまだ高級品で
普通の会社員が気軽に買えるものではありませんでした。
そんな中、キヤノンの社員が「自分達でも買えるカメラを」ということで
キヤノネットの開発が始まりました。
そうして45mmF1.9の大口径レンズた距離計、
シャッタースピード優先AE等々、当時の最新のスペックで
登場したのが初代キヤノネットです。
価格は性能を考えると破格の18,800円!
ちなみに同じ年にデビューした高級レンジファインダー機
キヤノン7は50mmF1.4が付いて47,500円でした。
その性能と価格で発売されると同時に大ヒットとなり
当時2週間分と見積もっていた製品在庫が
わずか数時間で売り切れてしまったという伝説も残っています。
他メーカーからは「ダンピングではないか?」と抗議の声もあがるほどだったそうです。
このキヤノネットの登場で
カメラの高性能化・低価格化についていけなくなった多くのメーカーが
倒産・撤退に追い込まれたそうです。
それほど爆発的に売れたキヤノネットですが
分解して構造を見てみると
非常に考えられて作られたカメラであるとことがよくわかります。
価格破壊を起こしたカメラではありますが
安っぽく作られている部分はどこにもありません。
非常にしっかりと作られていますし
使ってある部品も丈夫なものばかりです。
効率のよい構造で効率よく造られることで
一気に低価格化を進めたカメラなのだと思います。
大ヒットしたカメラなので現存している個体も多いのですが
今となっては大きめで重いボディということもあり
中古市場での評価は異様に低いです。
大きくて重いということはそれだけ余裕のある設計でもあるということです。
整備も掃除もされずジャンク箱に転がっている
初代キヤノネットを見ると少し悲しくなりますね。
お預かりしてるキヤノネットは
ご依頼者様がフリーマーケットで手に入れたものだそうです。
ご依頼者様が子供の頃に家にキヤノネットがあり
その頃の写真は全てキヤノネットで撮られたのだそうです。
そのキヤノネットは既になくなってしまったそうですが
この機会に手に入れたキャノネットで
昔のように撮影してみたいということで当店にやってきました。
心配されるのはセレン光電池の劣化ですが
今回は特に問題なさそうです。
レンズシャッター機の宿命でシャッター羽根の粘りは当然ありますが
加えて絞り羽根もかなり粘り気味で
シャッター優先AE時に絞り羽根の制御が全くできていないようです。
AEはこの時代ではスタンダードな針押さえ式ですが
初代キヤノネットのこのあたりの構造は
針押さえ式AEの構造を理解するには持ってこいの
よくできた構造になっています。
AE範囲外の光量になる場合は
しっかりシャッターロックもかかるのですが
そのあたりの制御も「よく考えられているなぁ。。。」と感心する構造です。
巻上は底部トリガー式ですっきりと何もない上カバー部に
筆記体の「Canonet」の文字がステキですね。
シャッターやAE部の動きもそうですが
ファインダーやレンズにカビやクモリもかなりあるので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
そういえば。。。
一連のキヤノネットシリーズはSS優先AEが基本ですが
露出計は動作しなくなりますが
マニュアル露出でもしっかり使えます。
露出の難しいシチュエーションの時や
じっくり考えて露出を決めたいときには
やはりマニュアルが使えると安心です。
↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のjホームに戻ります。