日別アーカイブ: 2020年1月3日

キヤノンFTのカメラ修理

今年最初のブログ更新となりました!
まだお店はお休み中で通常営業は5日からですが
ぼちぼち作業は再開します。

今日は「ひとみの日」だそうですよ。
1/3で「ひと・み」語呂合わせですね。
まぁ私は目が細いのであまり瞳が存在感を発揮しないのですが。。。(汗)
瞳はともかく視力がまた落ちていることが年末に発覚しました。
10年ぶりにコンタクトを作ろうと思い
まずは眼科で現状の確認とコンタクトの処方をしてもらったのですが
今、使っているメガネで調子の良いときは
両目で2.0見えていたのに今や1.0しか見えないようです。。。
近視が進んだというよりは乱視が酷くなったようです。
近視に対応したメガネやコンタクトを付けていると
手元のごく近い部分が非常に見えづらいので
今でも作業中はメガネは外していることが多いですし
コンタクトは休みの日にしかするつもりないのですが
とりあえず作ってみました。
目が小さいから入りにくいのですよねぇ。。。(苦笑)
乱視対応のコンタクトは通常より少し大きいですし。。。
作ったけどあまりしないかもしれません(笑)

さてさて

本日は「キヤノンFT」のカメラ修理を行っています。
1966年発売の一眼レフですが
まだレンズはFLレンズで絞込み測光となっています。
絞込みレバーが露出計のon/offを兼ねています。
露出計の機能は時代なりですが
このFTから受光体をスクリーンの上にある
コンデンサレンズの背面に配置し
より正確性を高めた測光を行うようになりました。
コンデンサレンズの背面に光を誘導しなくてはならないため
コンデンサレンズを斜め45度に切断し
切断面の視野率12%の範囲にハーフミラーを貼り
受光体に光を届けます。
構造上、測光範囲は中心12%の中央部部分測光となります。
このコンデンサレンズ及び受光体の配置はFT以降引き継がれ
後に出るF-1にも採用されます。

お預かりしているFTはそのせールポイントのひとつである
露出計が電池を入れても全く動きません。
バッテリーチェックも不動です。
加えて幕の動きが非常に悪く頻繁にミラーアップしたままになってしまいます。
ミラーアップせずに何とかシャッターが切れたときも
「ギャン」と言った感じの耳障りなシャッター音がしています。
幕軸の油切れだと思われます。

シャッターの不具合はいつも行う整備でクリアできたのですが
露出計は電池室裏の部品がいたるところで錆びていて
電気を全く通さないことが原因のようです。
狭いところに結構ややこしく配線しているので
少々大変です。とはいえ単純に電気をしっかり通せばよいだけなので
手間はかかりましたが行う手順はシンプルなもので済みました。
シャッターはもちろん快調に作動するようになり
ミラーアップの原因も後幕の動作不良が最大の原因でした
シャッター音もキヤノンらしいアタックの効いた
歯切れのよい音になりました。