日別アーカイブ: 2021年4月29日

ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は祝日「昭和の日」ですねぇ
個人的には未だに「天皇誕生日」のイメージが強いですが
昭和天皇崩御後は「みどりの日」だったのですよね
で、結局、「昭和の日」に改称されることになり
そのタイミングで「みどりの日」が5月4日になったのですね
もはや「GW」ということで一括りにされてしまいますが
それぞれの祝日とその意味は知っておかなければなぁと思います。
ところで今日は「畳の日」でもあるのです。
「みどりの日」にちなんでこの日に制定された「畳の日」ですが
「環境衛生週間」(9月24日~10月1日)の始まりの日であり
「清掃の日」である9月24日も「畳の日」なのですね。
偶然なのかどうなのか「429」を反対から並べると「924」ですねぇ
ちょっと偶然とは思えないですよねぇ
それはともかく青臭い香りのほのかにする新しい畳もいいですし
もはや黄色っぽく褪せてしまった使い込んだ畳もいいですよねぇ
どっちでもいいから窓を開けて
外からの風を感じながら
畳の上でゴロゴロしたいですねぇ…
実家引き払ってからそういう機会は全くなくなってしまいました(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
Ai対応となったフォトミックファインダーを搭載する
「ニコンF2」です。
アイレベルファインダーだとコンパクトとまでは言えませんが
それなりの大きさにまとまりますが
フォトミックファインダーを装着すると「F2」は
正に鈍器ですね(笑)ブラック塗装だとなおさらそう感じます…
私も昔はすっきりしたイメージでF2らしい少し丸みを帯びた
三角頭のアイレベルが好きでしたが
ここ近年はF2はフォトミックファインダーが付いているほうが
武骨で迫力があって何とも良い感じに思えてきました。
実用面でもアイレベルファインダーだと
ファインダー内に何も付加的な情報はありませんが
フォトミックファインダーだと
露出計の値はもちろん、設定F値やSS値も
ファインダー内で確認できます。
…となるとファインダーから目を離さずに
露出設定の変更ができるわけですよね。これは本当に便利です。
フォトミックファインダーは
大きく指針式かLED式かに分かれ
レンズとのリンクがAi対応か非Aiかに分かれ
さらに受光体がCdSなのかSPDなのかにもわかれます。
なかなかややこしいですよね
それだけ使用目的の多様化に対応している訳でもあり
いかにもこの頃のニコンらしいともいえると思います。
今回のフォトミックAはAi対応で受光体はCdSの指針式露出計です。
要は無印のフォトミックをAi対応にしたものです。

お預かりしている「F2フォトミックA」は
動作そのものは一通り動いています。
ただ少し細かく見ていくといろいろあって
高速シャッターの精度は先幕の後幕のバランスが崩れていて
出ておらず1/2000・1/1000はかなり問題となるレベルです。
露出計も動作してはいますが挙動が不安定で
定番の電池端子基部破損の疑いもありそうです。
モルトはフィルム室を見る限り全滅で
内部モルトも同様かと思われます。
ファインダー内もモルト屑等でかなり汚れています。

うーん、やはり「鈍器」ですね
これで殴られたらかなりヤバイと思われます(苦笑)
装着されているレンズはAi35mmF2.8sですが
落下のためフィルター枠がわずかに歪んでしまっています。
既に取り外したのですが
それが原因で装着されていた保護フィルターが
全く外れない状況になっていて
かなり時間をかけてフィルターも壊すことなく
何とか外すことができました。
歪み自体は残念ながら修復不可能です。
ただ、ぱっと見にはわからないくらいのレベルなので
フィルターを付けなければ実用上は問題ありません。
ただ、ピントリングが少し軽すぎるともご指摘をいただいているので
それを含めてレンズ側も一通り清掃整備いたします。
まだフィルター外しと現状チェックだけが終わった状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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