日別アーカイブ: 2021年4月18日

ミノルタSR-3のカメラ修理

今日は「お香の日」だそうですよ
最近は家でお香をたくことなんてめったにないのですが
一時期はいろいろな種類のお香に凝ったことがありました
(まぁ安物ばかりでしたが…(笑))
お香の香りで気分転換もできるし
リフレッシュや癒しにもなるし
なかなか良いと思います。
ただ煙に抵抗がある方だったらお香ではなく
アロマディフューザーとかでもいいかもしれませんね。
そういえば私が子供の頃
うちの実家ではじいさんが
朝夕、しっかり線香をたいてお経をあげるので
常にほんのり線香の香りがしていたなぁ
イヤではなかったけど「仏壇くさいなぁ」とは思っていました。
でも今考えるとあの線香の香りをかぐと
「家に帰ってきた~」という感じがしてよかったのだと思います
もはや仏壇もありませんが家で線香たいたら
ちょっとは懐かしい気分になれるかな…(笑

さてさて

本日は「ミノルタSR-3」のカメラ修理を行っています。
ミノルタ初の一眼レフカメラ「SR-2」の後継機です。
「SR-2」のデビューが1958年で
「SR-3」の発売が1960年、機能的に変わったのは
シャッターダイヤルがそのまま回せるようになりクリックストップになったことと
スクリーンがスプリットになったこと(翌年モデルではマットに戻った)
着脱式連動露出計ソケットが追加されたくらいなのですが
中身的には「SR-2」の後継というよりは
この2年の間に頻繁にマイナーチェンジを行ない
結構、中身の部品の変更等がされた
「SR-1」の1960年型に1/1000を追加したものが「SR-3」といったほうが
正しいかと思われます。
どちらにしても基本的構造はほぼ同じではあるのですが…

お預かりしているSR-3は製造番号の早さと
スクリーンがスプリットであることから
1960年型のSR-3ではないかと思われます。
ミノルタSR系はシャッター機構自体は非常に丈夫で
このSR-3も全く整備歴はないのではと思われますが
シャッターはとりあえず動作してはいます。
しかしながらたまにミラーアップしたままになってしまいます。
この年代の横走り機でミラーアップとなると
いつも同じことを書きますが
ミラー駆動部が原因ではなく
シャッター幕の走行不良が原因のことがほとんどです。
今回も測定器で幕速を測ってみると
先幕に比べても(先幕も決して速くはない)
後幕の幕速が非常に遅く
1/1000だと写真の両端で
1段以上露出が異なってしまうような状態です。

ということで、分解をここからさらに進めて
シャッター幕軸の清掃注油を行っていきます。
過去に妙な弄られ方をしていなければ
それだけでシャタースピードもおおまかには合うはずです。
あとは幕テンションをほんの微調整程度に調整します。
巻上部にも油切れ+古い汚れがたまっていると思われ
巻上が妙に重い感じもするので念入りに清掃整備していきます。
もちろん最後にファインダー清掃&調整を行って
最組み立てして聴きます。

個人的にじいさんから引き継いだSR-2も持っていて
数年前には状態の良いSR-3も手に入れてたまに使っています。
キチンと整備されたSR機はミノルタらしい
ひじょうに使い心地の良いカメラで撮影する過程が楽しめるカメラです。
今回のSR-3もそういう部分も含めて
完成後には楽しんでいいただければと思います。

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