今日は「囲炉裏の日」だそうですよ。
「い(1)い(1)ろ(6)」(いい炉)と読む
語呂合わせが由来となっています。
囲炉裏がある古民家なんていいですねぇ~
暖房にもなり調理にも使い
他にも乾燥や照明の機能も兼ねています。
一時期、そういう古民家に憧れて
いろいろ調べたこともあったのですが
まぁ、実際は維持・管理が大変みたいです。
囲炉裏が機能する家ということは
密閉性はかなりなく(密閉性高いと一酸化炭素中毒の恐れもある)
隙間風等々かなり冬場は大変なようです。
夏は夏で虫は入り放題でしょうし…
それでももし住むとしたら
体力のある若いうちでないと厳しいかと思います。
まぁ人生50年の頃の文化ですものねぇ…
でもたまに味わうくらいなら
古民家カフェとか囲炉裏のあるお店とか宿とか
今はいろいろあるようなので
そういうので楽しむくらいがいいのでしょうね
田舎暮らしとかレトロ気分を味わうのは
たまにくらいでちょうどよくて
普段の暮らしはやはり便利の良い都会が良いと思います
徒歩圏内にコンビニ・スーパー・病院がないと
やはり困ります!
特に歳とってくると。。。(苦笑)
さてさて
今日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
いわゆるキヤノンFシリーズの主力機種ですね。
Fシリーズは1964年発売の「FX」から始まり
シャッター・巻上等の主要部分の構造は
この「FX」が基本となっています。
しかしながら1971年にキヤノン初のプロ向け一眼レフ
「F-1」が発売されると同時に
レンズもFDレンズに一新され「開放測光」に対応できるようになりました。
同年に「F-1」開発で培った技術も受け継いだ
「FTb」が誕生します。
中級機としては初の開放測光対応機種になります。
「F-1」はやはりプロ向けということもあり
各部品の堅牢性や耐久性にはかなり気を配ってあるカメラですが
基本的な構造自体は意外とそれまでの「Fシリーズ」と
同様な部分がたくさんあります。
「FTb」はもちろん「FT」の後継機種ですから
開放測光対応や露出計周り以外の部分は基本的には
FTの構造を受け継いでいます。
それほど大きな変更が必要ないほどベースとなる「FX」の
設計が優れていたとも言えると思います。
お預かりしている「FTb」は
おそらくかなり長い間、
使われずに仕舞い込まれていたものかと思われます。
スローガバナは粘り気味でSS1秒だと
たまに完全に固まってしまいシャッターが開いたままになってしまいます。
スローだけではなく幕軸や調速カム周りの動きも
よくないようで高速シャッターでも
切るたびに大きく精度が変化する状態です。
「Fシリーズ」でシャッター不調の個体にありがちな
シャッター音にやけに高い音の異音が混じり
「ギャイン」といった感じでたまに動作するなんて症状もでています。
もちろんこの音が出た時のシャッターの精度は全く出ていません。
加えてSW部の接触不良だと思われますが
新しい電池を入れても露出計が全く動きません。
ただ、電池室や電池室周りに酷い緑青はないようなので
SW接点部の汚れ等が原因ではないかと思われます。
FTbも他の「Fシリーズ」同様にプリズム腐食が
多いカメラですが今回は大丈夫なようです。
それでもそのプリズム腐食の原因となる
プリズム留め具裏面のモルトは加水分解で酷い状態だったので
もう少しプリズムカバーがズレていたりすると
間違いなくプリズムは腐食していたと思われます。
画像はまだ上カバーを開けただけの状態ですが
これからさらに分解を進めて
シャッター幕軸、スローガバナ、巻上機構、ミラー駆動部あたりの
整備から取り掛かっていきます。
ちなみに今回のFTbはいわゆるFTb-Nと言われる
後期モデルでファインダー内にSS表示機能が追加されています。
さらにセルフタイマーレバーとその周りのデザインも一新されています。
巻上レバーやレリーズボタンのデザインも変更されています。
より使いやすく進化したFTbと言えると思います。
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