日別アーカイブ: 2022年1月29日

ミノルタALSのカメラ修理

今日は「人口調査記念日」なのだそうですよ
1872(明治5)年のこの日に
明治政府による日本初の全国戸籍調査が行われたことが
由来となっている記念日です。
今からちょうど150年前になるのですね!
当時の人口は男1679万6158人、女1631万4667人で
合計3311万825人だったそうです。
さすがにまだまだ少ないですねl
ちなみに2015(平成27)年の国勢調査による
日本の総人口は1億2709万4745人で
9000万人以上増えたことになるのだそうです。
うーん、これだけ人口が違うと
全く別世界でしょうねぇ
でも人が増えないと国は発展しないのですから
これだけ増えたから今の姿があるわけですね!
でもこれからは私のようなじじいばかりの国になって
人口も減少に転じてからしばらく経ちますが
心配なことも多いですよね…
これからの行く末が非常に気になりますが
私がこの世界の様子を見ていられるのも
もうそれほど長くはないでしょうし
何だか寂しいものです…
この世界の壮大な物語にたった100年弱
いや場合によっては数十年しか参加できないなんて…
何てスケールの大きな話をする前に
今年も何とか稼いで生きていかなくてはなりません(苦笑)
1月も早くも終わりそうですが、がんばらなくては!!!

さてさて

本日は「ミノルタALS」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
ミノルタのレンズ固定式レンズシャッター機の本流は
ミノルタAシリーズから始まり
ユニオマット等を併売しつつ
ハイマチック系に移行していきました。
その流れの中で
操作性や機能を犠牲にせずに小型化したシリーズとして
「ミノルチナ」が誕生します。
非常に先進的な考えのカメラで
今見ても非常に洗練されたデザインを基カメラですが
当時は「マニュアル機はある程度の大きさ・重さがないと
高級感に欠ける」とイメージが根強く残っており
好調な販売を続けるハイマチック7あたりと比べると
ミノルチナシリズ(S・P)は苦戦したようです。
そのミノルチナシリーズでも高級機としての位置づけだった
「ミノルチナS」の露出計受光体をセレンからCdSに
変更したのが今回の「ALS」です。
ミノルチナSと同じく非常に凝縮感のある締まったデザインで
なぜ当時のウケがあmなりよくなかったのか不思議なほど
よくできたカメラです。
大口径のロッコールQF40mmF1.8の大口径レンズを搭載しているのに
非常にコンパクトにできていて
連動式の露出計を搭載し、もちろん距離計も搭載します。
マニュアル専用機ですが
今やこの時代のカメラはそのほうが使いやすいと思います。
当時の販売は苦戦を強いられたためハイマチック系に比べると
現存台数は多くはないですがレアというほどでもありません。
ただ、程度の良いもの(特にレンズの状態)を探すと
少々苦労するかもしれません。
今となってはなかなかの人気機種で
「知る人ぞ知る1台」みたいな存在のカメラになりつつありますね。

お預かりしているALSは
レンズに少々カビがあるもの心配される
レンズ変質によるクモリはなく状態は良いほうです。
ファインダーにはかなり汚れやクモリが見受けられるので
できる限りの清掃で対応します。
シャッターはそれほど問題なく動作していると
お預かり時には思っていたのですが
何回かに1回、作動音はしても開かないことがあるようです。
加えてスローガバナには粘りがあり
スムーズには動作していません。
このあたりは一通りの整備が必要です。
露出計はそれほど大きな問題はありませんが
SS・絞りリング側の摺動抵抗の劣化により
たまに振り切ってしまうことがあるようです。
ここは残念ながらもう状態の良い抵抗は入手不可能なので
できる限りの処置を行うのみとなります。
下手に抵抗を清掃すると抵抗体が剥がれ落ちてしまい
さらに状況は悪化するので注意が必要です。

コンパクトにはできていますが
整備性はなかなか良好です。
さすがこの時代のカメラはバラシて整備するときのことを
きちんと考えられて造られています。
ただし、ミノルチナSも同様ですが
この微調整の行いにくい距離計調整だけは
もう少しなんとかならなかったのかと…(苦笑)
昨日のコニカオートS2あたりを見習ってほしいものです。
まぁ、距離計調整は最終局面で
まずはシャッターユニット整備、レンズ清掃から
取り掛かっていきたいと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。