日別アーカイブ: 2024年3月7日

キヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「さかなの日」だそうですよ。
「さ(3)かな(7)」と読む語呂合わせですね。
子供の頃は魚料理全般が苦手で
特に骨を取るのがめんどうな
焼き魚や煮魚は食卓に出てきても
ほとんど手を付けないような状態でした。
(ばあさんに諭されながら
いやいや食べてましたが(笑))
それが大人になると食の好みは変わることと
何といっても日本酒や焼酎を習慣的に
飲むようになってからは
まさに「魚介類万歳!」です(笑)
特にシンプルな焼き魚と
純米酒の組み合わせは最高ですね!
少し前までは酒の肴だとしても
お刺身系が好きだったのですが
近年は火の入った焼き魚や煮魚が好みです。
このあたりも好みが少しずつ変わっていくのですね。
そういえば、ばあさんはとにかく煮魚が好きな人で
食卓にも魚の煮つけが多く出てくるのですが
子供の頃の私は全くもってその良さがわからなかったです
今なら喜んで食べるのですが…
こんなことを書いていると
ばあさんがこの季節に得意にしていた
「メバルの煮つけ」が食べたくなってきました。
マネしてもなかなかあの味にはならないのですよねぇ(苦笑)

さてさて

先日に続いて今日も「キヤノネット」の修理を行っています。
先日の個体とはもちろん別のモノなのですが
先日は「QL19」でしたが
今日は同時期のキヤノネットでも「QL17」なのです。
キヤノネットは「QL(クイックローディング)搭載のこのタイプから
小型化された「ニューキヤノネット」、そして最終機種の
「G-Ⅲ」に至るまでF1.9レンズ搭載の「QL19」と
F1.7レンズ搭載の「QL17」をラインナップして併売していますが
開放F値0.2(実質0.5段弱くらい?)の差は
開放絞りで撮り比べてもほとんど差は出ないでしょうし
暗所でのアドバンテージもわずかなものかと思われます。
でもこの時代はキヤノネットに限らずこういう
細かな仕様の異なるカメラが各社たくさんラインナップされていました。
ある意味贅沢な時代ですよね。
先日の「QL19」と今回の「QL17」を比べても
わずかなレンズ口径以外は全く外観も中身も変わりません。
相変わらず精密によく造りこまれて
優秀なSS優先オート搭載のレンズシャッター機です。

先日の「QL19」ほどではないですが今日の「QL17」も
電池室マイナス端子がかなり腐食しています。
部品を交換するまでの事態ではないですが
端子の修復と配線の交換を行わないと
露出計には全く通電しないような状態です。
加えて今回はシャッター羽根の粘りもかなり進んでいて
連続して動作させるとまだ良いのですが
しばらく放置した後にシャッターを切ると
シャッター羽根が全く開かない状態です。
連続して切ると2回目にはゆっくりと開いて閉じ
3回目以降は見た目には普通に開閉するような感じです。
実際の撮影では連写することなんてほとんどないですから
ほぼ毎回、シャッター羽根は開かない状態になるかと思われます。
そしてさらにファインダー内部のカビや腐食も深刻で
距離計二重像やブライトフレームを映し出している
ハーフミラー部はかなり剥離が進んでいます。
ここは交換が必要かと思われます。

先日も書きましたがこの頃のキヤノネットは
整備性も優秀です。
レンズボードと本体側のリンク部も
初代よりシンプルになったおかげで
そのあたりがデリケートだった初代に比べても
整備性はさらによくなっています。
しっかい正しい手順を踏んで整備を行えば
精度も含めてかなりいい状態になると思います。
ひとつひとつ入念にチェックを行いながら
これからの長く使えるようにしっかり修理整備を行っていきます。

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