日別アーカイブ: 2024年7月5日

ミノルタSR-1のカメラ修理

今日は「穴子の日」だそうですよ。
「あな(7)ご(5)」(穴子)と読む語呂合わせと
穴子が最も美味しい時季であることからだそうです。
さっぱり目でふんわりした穴子の身は美味しいですよねぇ
似たようなもので旬も同じ季節なことから
鰻が注目されがちですが
穴子も負けじと美味しいですよ
鰻同様にかば焼きもいいですが天ぷらや煮穴子もいいですよねぇ
私の出身地、広島では宮島の「あなごめし」が有名ですが
これがまた文句なしに美味しいのです。
ふんわり優しい味がたまらないのですよねぇ
でも長らく口にしていません…確か去年のこの日も
同じことを書いた気が…(苦笑)
そして去年も「次に広島に行ったときには…」なんて書いて
結局食べていない気が…
いや、この夏は宮島に行くプランもちょっと考えているので
今度こそ本場で味わってきます!

さてさて

本日は「ミノルタSR-1」のカメラ修理を行っています。
毎度、「SR-1」の修理の際には同じことを書きますが
当時のミノルタのフラッグシップそして初の一眼レフは
「1」ではなく「SR-2」です。
そしてトップモデルは「SR-2」→「SR-3」→「SR-7」と
モデルチェンジのたびにモデル名も変わっていきますが
そのトップモデルをベースとして基本的に
最高速を1/500に抑えただけの普及クラスの「SR-1」は
中身が変わってもずっと「SR-1」のままでした。
そのため「SR-1」は生産時期によって「SR-2」ベースの「SR-1」だったり
「SR-7」ベースの「SR-1」が存在したりと少々ややこしいことになっています。
ボディ形状だけでも4種類の「SR-1」が存在するのですね。
まぁ見慣れれば簡単に見分けがつくので大した問題でもないのですが…

今回お預かりしている「SR-1」は
露出計取り付け用のソケットが付いていて
「SR-1」のロゴが緑文字
フィルムカウンターは巻き戻し側…であることから
「SR-3」ベースの「SR-1」と思われます。
内部機構も「SR-3」とほぼほぼ同一です。
1961年型かと思われます。
SR-3と同様にバランスの取れた
非常に使い心地よいカメラです。
お預かりしている「SR-1」はやはりかなり長い間
動かされることもなく眠っていたものと思われます。
保管状況は悪くなく心配されるプリズムの状態も
大きな腐食もなく良い状態です。
この時代の「SR」はフィルム室や内部にも
ほとんどモルトが使われていないので
モルトの劣化を起因とするトラブルがないのが良いですね。
ただ機械的動作部はさすがにあちこちの動きが悪い状態です。
シャッター自体は精度はともかくとしても
一応は動作しているのですが
レリーズ機構に問題があるようで
レリーズしてもミラー駆動部分にうまくリンクできず
うんともすんとも動かない状態に陥ってしまいます。
下から弄って強制的にシャッターを切って
再度巻き上げると復帰することが多いのですが
また数回シャッターを切っていると同じ状態に陥ります。
明らかにレリーズからミラー駆動へのリンク部の動作不良なので
このあたりも含めて一通りの整備を行っていきます。

画像はまだまだ取り掛かり始めで上下カバーを外しただけの段階です。
個人的には初期SRシリーズの中では「SR-3」及び
今回の「SR-3」ベースの「SR-1」が使い心地等も含めて
好みのカメラです。
そのせいもあり一時期散々弄ってきたカメラでもあるので
内部も見慣れた光景ではありますが
何十年も経過したカメラは
個体によってその状況は千差万別なので油断しないように
慎重に整備を行っていきます。

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